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立川エール百貨店

ネット上に「立川エール百貨店」 
 街全体を百貨店に見立て個店を応援
立川経済新聞の記事です。
商店街を百貨店に見立ててマネジメントしていく・・。
これは中心市街地活性化法のスキーム:
【中心市街地・商業街区を一個のショッピングモールに見立てて再構築する】といいうコンセプト通りの取組ですね。
既存の百貨店が核、「横の百貨店・エール百貨店」がモール部分。
やっと出てきた、という感じ。
後は、個店群の売場を「横の百貨店を構成する売場」 にふさわしく変容していくことができるかどうか。
売れる売場づくり、当社の最も得意とするところですね。
百貨店は斜陽化著しく、「エール百貨店」は既存の百貨店の陳腐化―劣化趨勢をしっかり確認、新しい「横の百貨店」を目指していただきたい。
成功すれば全国モデルです。
ちなみにわれわれが提案している「コミュニティモールプロジェクト」
がバッチリ当てはまります。
重ねて強調しておきましょう。
『中心市街地活性化法』による都市中心部の活性化とは何のことか、ようやっと本物が出現した、ということです。
もちろん課題はあって、皆さんご承知の通り『既存個店群の業容の転換』ですね。参加する個店群は、「売れる売場づくり」が条件、売れる売場=中心部で成立する売場、これが『エール百貨店』の内容、売場ミックスにならないと絵に描いた餅に終わります。

商店街活性化と売れる売場づくり

このところ、商店街活性化「必須アイテム三点セット」に集中していますが、これでおおむね話はおしまい、いよいよ「実践段階」に入るわけですが、これはもうケーズバイケースですね。
ただし、うまく進めるためにはいろいろ「蓄積した知恵」というか「経験」というかノウハウめいたことがあったります。
いずれにせよ、このプロジェクトは、主役ん:当該商店街の関係者(行政含む)だけで推進できる代物ではありません。しかるべき専門家を確保しなければなりませんが、なかなかいないと思います。「公募」などでは確保出来ないことは各地の事例が物語っています。
お薦めは当社との協働ですが・・・。

個店の思いが商店街の動きとして実現出来ない・・・。
空店舗が固定化、街の空洞化が進展している中で事業を継続されている個店にはそれぞれ独自の魅力をもった店舗・売場であることは、容易に推測されますが,しかし、その力は集客イベントなどの結果を自店の得意客増大に活かせるレベルでは無い、ということも事実でしょう。
商店街活性化、商店街を買物行先として愛顧してくれるお客の増大は手段であると同時に目的です。
商店街の顧客は、その前に個店のお客、行きつけの店が無いと商店街に来る頻度は上がりません。
とするならば、既存個店・売場の魅力アップは、商店街にとって他のどんな事業よりも優先して取り組まなければならないと思われますが・・・。
この取組があってはじめて各種集客事業の成果が既存個店群の得意客増加に結びついていきます。この取組無くして得意客の増加―商店街活性化への道を切り開くことは出来ない、というのがこれまでの取組の教訓だと思いますが、如何でしょうか。
売れる売場づくり、個店にとって、商店街にとって喫緊の課題であることは言うまでもありませんが、実際の取組として実現しないのは何故か?
頭が痛くなりますね。

タウンマネジメントという仕事

このところ毎日アップしているこれまでの活性化の取組に欠けていた「商店街活性化の三大欠陥」
①活性化とは街がどうなることか定義していない
②状況分析、計画的取組を導く商業理論を持たない
③個店売場の陳腐化に無関心
一個でも気づけば芋づる方式で三つとも見えるのだが・・・。
近年登場したシンクタンク系もこの重大欠陥には気づいていません。
大店法当時よく見られた「活性化計画」のパラダイムがほこりを払って登場しています。
『商店街活動におけるPDCAサイクル活用事業」について』
(株)三菱総合研究所受託事業
商店街活性化は、街の弱み、強みなどとは関係の無い話。
活性化したければ環境与件に適応しなければならない。
与件とは
第一に競争環境
第二に消費購買行動
このふたつを商店街側が自分の都合で変化させることは出来ない。
活性化したければ適応する以外に無いですね。
対応するには、
1.圏内で相対優位に立てる集積としてのポジションを発見、定義する
2.敵を知り己を知る商業集積論
3.自生集積からポジションへ移行する売場転換技術
が必須。
一個も持っていない既存の活性化、まちづくり、エリアイノベーション論説にもとづく活性化が成功しないのは当然でしょう。
さらに実務に近づくと:
①移行を目指す商業集積としてコンセプトの決定
②状況分析、商業集積をデッサンする商業集積論
③自生売場をテナントミックス構成売場に転換する売れる売場への移行の論理と技術
の三点セットが不可欠。
これを揃えてはじめて「活性化専攻コンサルタント」ですね。
専攻コンサルタント以外で三点セットを装備する必要がある職能は無いでしょうね。商店街活性化という都市経営上の課題に対応するために必要となった特別の職能。
コンサルタント各位、奮起の秋。あ、タウンマネージャーさんも。
これで職能として「為すべきこと」がハッキリしたはず。
実務は、部外コンサルタントと協働するタウンマネージャーの仕事。
中活法・基本方針・TMOマニュアルに規定されているタウンマネージャーの仕事はこれですね。
恣意的に設定したタウンマネージャーは任務を果たせない。「まちの経営」って何のことですか。

商店街活性化を阻む三大欠陥

商店街はなぜ活性化出来ないか?
原因はいろいろありますが、中でも重視しなければならないのが、取り組み主体である商店街の内部体制。
ここがきちんと出来ていないと、適切な取組を計画―実施することが出来ません。
今回は、活性化の取組の内部に迫ってみたいと思います。

ほぼ半世紀にわたって取り組まれながら、何故活性化できないのか。大学教授など専門の研究家も含め、多数の指導者が参画しながら「活性化出来ない理由、原因」さえ明らかになっていません。このままではずるずる活性化事業を続けながら立ち枯れていく街が多くなりそう。
あらためて「活性化出来ない理由」をハッキリ指摘し、責任の所在を名ざしした上で、活性化への道を確認したいと思います。

〇殆ど誰も気づいていない商店街活性化の三大欠陥

①活性化とは街がどうなることか定義していない
②状況分析、計画的取組を導く商業理論を持たない
③個店売場の陳腐化に無関心

如何ですか? 誰かどこかで指摘し、改善策を提案していますか?
三つの欠陥はそれぞれ密接に関連しているので、一個でも気づけば芋づる方式で三つとも見えくるはずなのですが・・・。

大学商学部の教授など学識経験者をはじめ多種多様な肩書きを持つ活性化指導の専門家で「三大欠陥」を言い当てているものは一人もいない。商業理論を装備しているものもいない。
というのが現状です。
本来なら、②を装備した専門家が登場して、①の定義を行い、状況を見れば問題山積が明白な③について法王と方法を示す、ということがあってしかるべきですが、示されていない。

商学部の教授さん達が商業理論を持っていない、というのはにわかには信じがたいことですが、商学部ではよく知られている事実です。こういう人が商店街活性化の政策を決定する会議の構成員になっているのですからなかなか実効ある政策が出てk歩無いのかも知れません。

さらに、商業理論を持たなくても「商店街活性化」とは街がどうなることか、定義をせずに目的を実現するための事業を計画する、ということが出来るものかどうか、すくなくとも社会的事象を調査研究することが専門の学者、基概念を定義しなければ学術論文は書けないはずの学者がス要点街活性化が定義されていない、事業の目的が定義されていないことに注意を促し、要すれば自分で定義を提供する、ということをどうして行わないのか、不思議ですね。

改善すべき問題を知らない専門家が的外れの「指導」をすれば衰退趨勢はますます進んで行くばかり・・・。
突破するにはあなたが言い出しっぺになって「三大欠陥」の解消をはじめる以外に方法はありません。
何から始めるべきか?
誰かが動き始めたら協力しよう、ということでは間に合わないかも知れません。
まずはメールでご連絡を。

陳腐化している基礎体力を救え

2010年1月のブログ記事
「生活の編集」関連
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 繁盛店づくり、商店街活性化を進めるにあたって、究極・最大の課題は、商業者をはじめ関係各方面の「問題解決能力」の確保であることは、既に皆さんご承知のとおり。
問題解決能力すなわち取り組むべき問題を発見・定義し、解決策を考案・実施し、結果を評価するという作業の基幹をなす能力であり、当サイトが言う基礎体力ですね。

 高度成長期、“明日は今日よりもっといい”という幻想に浸っている間に基礎体力は次第に陳腐化、「ポスト工業社会」という前人未踏の問題情況を乗り切っていくには肝心の基礎体力がものの役に立たない状態に陥っています。

 あらためて考えてみれば、これは“欧米に追いつけ”と坂の上に雲が見えていた時代からの「流れ」とも思われるのでありまして、“自分で考えるよりも先進事例を見習うのが手っ取り早い”ということですね。
“問題を解決する”とは「先進事例」に見習うこと。
以前紹介しましたが、米国から先進業態を移入するにあたっては、“自分で考えるな、米国の成功事例に随従せよ”ということをモットーにしたコンサルタントが一世を風靡したのです。

 経済の高度成長期以降、ポスト高度成長において著しく変化したのは、国民の生活における満足レベルの高度化、生活への期待の高度化です。生活の編集、ラグジュアリィニーズ成長です。

 新しい経済の課題とは、この生活ニーズの高度化に呼応した供給を作り上げることですが、全般的に見て立ち後れています。
早い話、今どき、欧米のファストファッションに席巻されるというところに、わが国の消費財産業が陥っているギャップ、基礎体力の陳腐化が如実に現れている。
消費において他に例を見ない高度な段階に至っていることに気づかないまま、「国際標準」などに追随しようとすれば、せっかく高度化した消費ニーズ、生活への期待度は満たされることなく、陳腐化しなければならない。あだ花・ファストファッションの隆盛はここに淵源するわけでありまして、世界に先駆けて「坂道」を駆け上がってみたら「雲海」を通り過ぎてしまっていた、目標にしていた雲は眼下に広がっているという情況において、相も変わらず「雲」を追いかけようとすれば、当然ながら降っていかなければならない。
「世界標準」を目標にすれば、そこまで降りていかなければならない。当然、生活はファスト化するわけです。

 ファスト化する社会。
これが今日われわれが暮らしている社会ですが、ここから脱出しない限り、坂からの転落はとどまるところがありません。

 転落を押しとどめ反転するについては、「標準」や「先進事例」を求めない、「道無き途」を覚悟しなければならない。

 このとき、真っ先に問われるのが「基礎体力」でありまして、元はといえば「先進事例に学ぶ」というある時期・時代には適切だったかも知れないスタイルを漫然と続けてきた、その間に「事例追随・見よう見まね」レベルに陥ってしまっているものをどうやって“ものの役に立つ”レベルに持っていくか、という課題があります。
陳腐化している基礎体力をあらためて直面する問題を解決していける能力水準に引き上げていくことが必要であり、このことを直視しないといつまで経っても沈下スパイラルから脱出することは出来ません。

 あるべき基礎体力をどう確保していくか。
これはもう、その必要性を自覚した順に自らの努力・研鑽によって自ら確保していく以外に方法がありません。
“陳腐化している基礎体力”を救うのは、自助努力以外にないのでありまして、第一歩はまず基礎体力の陳腐化を自覚することから。
リアルの課題は、雲海を突き抜けた時と場所において「よりよい生活」を構想し・実現し・堪能することであり、この課題への取り組みを通じて「あるべき基礎体力」を確保していく、という計略が必要です。当サイトがつねづね提唱しているとおり。

 万一、今どき「坂の上」に雲を見ているようでは心細い限り、そういうお話しはテレビの中だけにして、「ラグジュアリィニーズへの対応努力を通じたあるべき基礎体力の確保」に努めることが必要ですよね。 

商店街活性化の論理と戦略

衰退趨勢に陥っている商店街を賦活させる取組には論理(理論)と戦略(シナリオ)が必要なことは界隈共通の常識、問題はもっと優れたセットが提供されること、と問題を立てていたのが、何時の間にか問題が消滅し、今や商店街活性化に論理とか戦略とかが必要だという共通認識は吹っ飛んでしまい、定義無用の「まちづくり」の看板さえ掛けておれば何でもおk、という今日この頃、あなたの商店街の取組は如何ですか。
勉強の中身の優劣が問題では無く、そもそも活性化するには勉強が必要だという認識が消滅している。これは大変なことですよ。複数の理論があってどちらの理論が問題解決にマッチしているか、というレベルで頑張っても、活性化に理論なんか必要ない、という態度には通用しません。
無理論、無勉強派最強。
これで泣き言を一切言わないなら、それはそれで筋が通っているような気もしますが、都市内資金循環を再構築したい自治体としてはそれでは困るのですが、自治体自体が理論抜き、勉強抜きですからもう世も末という以外にない(😊)

学識・経験・勘

商店街活性化、取り組まれている事業の多くは商店街、商業者が経験、収集した情報、勘などを元に企画されています。
その中には他の商店街の取組を参考にしたものもあります。
一方、商店街活性化に外部から参画する人たちは、学識経験者と呼ばれ、商店街活性化やその他関係方面について学識、経験を持っていて、事業主体の要請に応じて助言や提案が行うことが期待されています。

学識:商業全般、商店街についての学術的な知識
経験:商店街活性化を指導支援した経験、その過程で得た知見
を元に、当該商店街が直面している問題の解決に裨益する指導助言を提供するわけです。

しかし、皆さん既にご承知の通り、商学部方面には商業理論の基礎となる〈原論〉〈基礎理論〉がまだ作られていませんから、現実の問題に理論的、専門的な視点から応えることは難しい。
経験についても、活性化の現場に参加しても専門家としての発言は(理論を持たないので)難しく、他の出席者の意見を聞いて感想を述べるくらいしかできないのでは無いか。
そうすると、よく言われる「商店街活性化は理論では無く商業者の経験と勘が大事」というおきまりのセリフがまかり通る理由もなんとなく理解出来ます。

しかし、状況は商店街組織、商業者の経験と勘で乗り切っていける状況でないことは皆さんご承知の通り、組合脱退者の増加、組合の解散・任意団体化のニュースが聞かれます。
商店街の「経験と勘」を越える武器を獲得すること、多くの商店街が直面している問題の一つ、重要な問題です。
学識経験者、コンサルタント、プランナー、〇〇伝道師等々、名称はどうであれ、専門的知見・技術を備えた指導者としてT籠城Sれるからには、期待に添うような仕事が出来るよう精進していただきたいもの。

アドボケイトプラン

「中心市街地活性化基本計画」

メインになるのは商業街区所在の商店街、商業施設群を「一個のショッピングモールに見立てて再構築する」プロジェクトです。
広域商圏で集積間競争が熾烈に戦われている中、中心市街地・商業街区が商業機能として持続するためには「商業集積」としてのポジションを再構築しなければならない。それはもちろんこれまでのような「自生的商業集積」では無く、郊外型集積と棲み分け的競合関係に位置する、計画的に再構築された商業集積としてであることは言うまでもありません。

そのための計画が中心市街地活性化基本計画の骨格なのですが、そのような性格を持って作られている基本計画はこれまでのところ、一個も存在しなせん。計画の成功事例が一個も出てこないのはそのためですね。

ショッピングモールとしての再構築の計画は如何にあるべきか?
もちろん、これまでの基本計画とはまったく異なるし、郊外型ショッピングモールの計画とも異なります。

参考まで、当社が作成している「アドボケイトプラン」を紹介します。アドボケイトプランは、事業主体が実際の計画を作る前にあらかじめ支援を約束している専門家が作成して提案する計画の枠組のことです。

本番の計画はこの枠組に即して、地元特有の条件や希望を加えてオリジナルの計画を作ることになります。
コミュニティモールプロジェクト

これまでに作成された基本計画でこのようなアプローチで作成された者はありません。これkらはどうか?
これまでと同じプランナーさん達が「実績」にものを言わせて受注すれば、いつまで経ってもこれまでの計画のレベルのままでしょうね。

参考まで、「アドボケイトプラン作成の参考書を紹介しておきます。我々の考え方とはだいぶ違いますが、他に参考書はありません。

我々が考えるアドボケイトプラニングとは:
1.主体にとって喫緊の課題
2.従来の経験:想定外の問題
3.所要の知見技術が不足しており
4.新に獲得することが困難で
5.主体独自で取り組むのは合理的では無い
というケースについて
6.問題解決の枠組の「原像」を提案
6.採用―協同で取り組む
というスタイル。 表示を縮小

「コンセプト」とは何か

※16年7月の記事を再掲
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
  ふだん、何気なく口をついて出る よく分かっているようで、あらためて考えてみると実はよく分からない、 という言葉が意外とあるものだ。
特にカタカナ語などの場合、ふだん誰もが使っていて今さら「どういう意味?」と聞くことがはばかられる言葉もありそうだ。
とりあえず、雰囲気で使っていたりするわけだが、中にはそういう使い方しているととんでもないことが起きるという言葉がある。

  「コンセプト」などがその例。誰もが特に意味を確認することもなく使っているが、英和辞書を引いてみると「概念、考え方」などと素っ気なく説明されている。概念? 考え方? あなたはどういう意味で使っていますか?
今日は誰もがいつも使っていながらあらためて意味を考えるとよく分かっていないかも知れない「コンセプト」について、スーパーマーケット(以下SMと略記)を例にして考えてみたい。

 私にとってコンセプトは簡単、コンセプト=定義という意味で使っている。
SMのコンセプトとは、SMの定義ということである。例えば小売業の「業種業態事典」というものがあるとして、その事典でSMについて説明されている内容がSMのコンセプトということになる。

 試しにSMのコンセプトらしきものに挑戦してみると、「主婦(というか夕食調理担当者ですね)が夕食の献立材料の調達に行き、同時に済ませたい買い物・用事もワンストップで出来る店」というようなことになる。家庭での夕食の献立材料を調達に行く、主婦としての業務用の買い物であり、時間も支出も合理的に切りつめたい、という購買動機のもとでやってくるのがSMということになる。
 この来店動機=期待を満足させ、さらにこの時、お客から見て一緒に・ついでに済ませた方がいい買い物、用事(家庭用消耗品の補充やクリーニングなど)も一緒に済ませられるテナントミックスを構成しているのがSMだ。

 新しい仕事・問題への取り組みは、まずその定義=コンセプト作りから始まる。コンセプト作りの難しさは、それが表現しようとする対象となるコトやモノを「過不足なく」表現する、ということである。
SM関連の商品で例えば食材全般となれば「市場」になるだろうし、「主婦の買い物」全部に対応しょうとすれば「量販百貨店」になってしまう。
ちなみに「ワンストップ」とは「レジを1回通る」ということである。

 最近、さかんに報道されている、量販百貨店(ジャスコ、イトーヨーカドー)の危機は、創業時点ではSMチェーンとしてスタートした企業が、SMの役割=コンセプトを理解していなかったために、いつの間にか「沢山売れるものならなんでも売る」というコンセプトの「量販百貨店」に変化してしまった、ということに根本的な原因がある。もちろん「量販百貨店」はアメリカのGMSとは似て非なる業態であり、SMが日本的に「進化」した形である。

 国小売業の新業態は、顧客の生活・購買行動の変化によって既存の業種・業態との間に発生したミスマッチを解消する=ビジネスチャンスとして創
造されて登場する。この場合、新業態は顧客の生活や購買行動を基準にして既存の業種・業態との違いをはっきり出す、ということは当たり前のことである。コンセプトの重要性は特に強調される必要も無いが、日本の場合、新業態はほとんどが米国の表面的な模倣という例が多かったので特に注意が必要である。

 米国でコンセプト主導で展開されていたSMを日本に輸入するに際して、表面だけ、ハードを模倣してみたらタイミング的にぴったりだったので大ブレイク、衣料、家電などなど、扱ってみたらこれらも飛ぶように売れた。その結果、「沢山売れるものならなんでも売る」店になってしまったということである。
 今さら元には戻れないし、「沢山売れるもの」とか無くなったし・・というのが日本型GMS=量販百貨店の現状である。(ちなみに米国のGMSといわゆる日本型GMSとは似て非なる業態である)このような苦境にあえぐ量販百貨店がある一方、SMのコンセプトをキッチリ守ったところはSM業態の充実を目指して健闘中である。

 コンセプトは言ってみればビニールの風呂敷のようなもの。対象をキッチリ包んでいるから外から形が分かる、透明だから中味も分かる、というよう作らなければいけない。対象の中身をキッチリ、過不足なく包む簡潔な短文で表現するのがコンセプトである。対象となるモノやコトに基本的なレベルの問題が発生した時、コンセプトに戻って考えれば解決策や進むべき方向が見えてくる、という役割を果たすことが出来るのがコンセプト、また、解決策を考えるときの基準もやはりコンセプトである。コンセプトが問題解決
のスタートであり、ゴールであるということになる。皆さんの回りにあるコンセプト、果たしてこんな役割を果たせるかどうか、一度チェックしてみられたら如何だろうか。

 もう一つ大切なことがある。それは、コンセプトは顧客志向であるべきだ、ということ。われわれが住んでいるこの社会は言うまでもなく分業社会である。分業社会とは「誰もが誰かの役に立つことを通して自分の目標達成を実現する社会」(つまり分業社会のコンセプト)という社会だ。分業社会で自分の目標を達成したかったら、その目標を達成する鍵を握っている人に「達成に向けて行動してもらう」ということが大切になる。他人の動き如何で目標が達成されたりされなかったりするのだ。
 言い換えれば目標を達成するためには、相手に目標達成に協力してもらうということ、それも相手が自身の目的を達成するために動くプロセスがそのままこちらの目的達成に貢献する、という関係を作り上げることが大切である。(これがマーケティングの本当の意味・考え方)

 したがって、コンセプトも「顧客志向」で作らなければいけない。
例えば「献立材料を調達に来るところ」というコンセプトからは、お客の活をよく知り、その不満や不便を解決する新しい提案などがいくらでも生まれて来るだろう。他方、「沢山売れるものならなんでも売りたい」というコンセプトからは、昨日までの売れ行きや他店の状況などを参考に手を変え・品を変え・値段を変えて、ということしか出来ない。お客の生活や購買行動の変化に対応してこちらが変化する、しなければ目標達成は出来ない、という問題意識が無いために、お客の生活の変化、買い物に対する期待の変化などには気づくことさえないかも知れない。

  いい(悪い?)例が某量販百貨店の「生活百貨店」という「コンセプト」、生活百貨店っていったい何? 生活に必要なもの全般を売る? 沢山売れる生活用品を売る? あるいは「時間消費」というキャッチフレーズ。時間は好むと好まざるとに関わらず消費される。消費される時間は、「節約」したい時間と「堪能」したい時間に区分されるのだ。

 繰り返しておこう。コンセプトは、こちらの目標達成の鍵を握る顧客・相手が自分のために行動する、その行動がそのままこちらの目標達成への貢献を実現する、という関係を作り上げることを目指して、そのレベルで役立つ方向で作ること。 目標を達成するには鍵となる相手(顧客)のこちら側に対する期待をよく知り、その期待に応えられる仕組みを作ること。
コンセプトはこのようなわれわれが目指すの相手への貢献の簡潔な表現である。

  コンセプトを作るということは、対象や言葉について大変敏感であることが要求されるし、もちろん対象となるコトやモノについてはもちろん、その前後左右についても十分な知識を持っていることが望ましい。だがこれは十分条件ではない。コンセプトつくりは「勝てば官軍」、どういう手法で作ってもよい。
 ただし、出来上がりはここで述べたような「役に立つ」内容を備えておくことが必要である。したがって日ごろから対象に関係のある知識・情報を沢山持っておく、必要に応じてそれらの知識や情報が自然に湧き出てくる、ということが望ましい。(このあたりはいわゆる「能力開発」のテーマ、そのノウハウについては近くホームページ上で講義する)
 ひとつ皆さんもコンセプト作りに挑戦されてみては如何だろうか。あるいはコンセプトつくりを既に手がけておいでの方は今回述べたことを念頭にもう一度見直してみることも意義があるかも知れない。

 言葉の定義などにあまりこだわり過ぎるのは良くないことだが、少なくとも「コンセプト」という言葉をここで述べたような「概念」として活用すると、ビジネス上で大変有意義であることは間違いない。是非おためしあれ。 

 最後に「コンセプチュアライザー」という私の自称している肩書きについて説明しておきたい。これを名乗っているのはたぶん日本で私だけだと思うが、「問題の解決にあたって、解決された・望ましい状態をコンセプトとして定義し、現時点から望ましい状態 に至るまでのシナリオを作る」という役割を担う人のことである。私の場合は、プロだから「要請により、他人の」と頭に付くことになる。
ちなみに「戦略」とはこのシナリオのことである。戦略という言葉もこれまた使う人の数だけ意味が代わりそうな万能語である。
次回は「戦略」について考えてみたい。

商店街活性化に理論は必要か

商店街活性化に理論は必要か
という問題がにわかに浮上しました。
これまで当ブログは、活性化という目的を達成するためにはどのような理論が必要か、ということに取り組み、ぼつぼつ提案してきましたが、商店街活性化が直面している問題はそこでは無くて、「そもそも商店街を活性化するのに理論が必要か否か」というところで問題を立てないと響かない、ということですね。

ご承知のとおり、これまでの取組は「経験と勘」を元に取り組む、理論は特に必要とされていませんでした。
「経験と勘」、もちろん成功した「経験と勘」ですが、しかし、商店街の成功体験と云えば大店法が施行されていた当時まででしょう。90年代、平成以降は大店法の緩和―撤廃と同時に郊外型商業が一斉に展開、以後今日まで商店街は概ね衰退趨勢に落ち込んでいます。郊外型商業が展開してこの方、広域商圏の競争で商店街型を圧倒した、あるいは互角に渡り合った、という経験はほとんどありません。

さらにいえば、商店街全盛時代、商店街間競争でしのぎを削った当時を実体験としてもっている人はもはや一握り、50代以下の人たちはまったく知らない世界の話。成功体験と云えばこの時代までのことですが、商店街で主流となっている世代にとっては経験と云うよりレガシーですね。
理論に頼らない、という取組は当時の「売り出し」の想い出とかになってしまう・・・。

しかし、同じ商店街の集客イベントでも当時の「売り出し」などが誘引した「人出」の内容と今現在のイベントによる集客で集まる人たちの来街目的はハッキリ違います。
「売り出しをすれば肩が触れあうくらい人が集まった」という条件は消滅しています。
当時の社会的背景をカッコに入れて「売り出し=ごった返した」ところだけをクローズアップして再現しようとしても、これから商店街を立て直していく取り組みの導きにはなりません。

もはや商店街全盛時代の経験、その時代に培った「勘」で商店街を維持していくことはできません。
経験と勘が役に立たないとすれば、何を導きにどのように取り組んでいくべきか、全国の商店街、そこに立地する一人一人が考えなければならないときではないかと思いますが・・・。
「経験と勘」では消費増税に対抗できなかった、コロナ襲来にも為す術が無かった、ということを踏まえて「ポストコロナ」にどう立ち向かっていくか、思案のしどころです。
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進化する売場研究会

  • Author:進化する売場研究会
  • 【キラリ輝く繁盛店づくり】
    お客に見える店づくり―見える化をテーマに【個店の繁盛】から【商店街活性化】、【中心市街地の商業集積としての再構築】まで一貫した取組を支援します。
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