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商店街政策の新たなあり方研究会


先に紹介した政策課題ですが、こんなことは中活法制定当時に解明して、関係各方面が共有しておかなければならなかったこと。しかし、検討会まで一度も問題になっていません。
基本課題が問題として浮上していないということは、これまでの取組は商店街由来の対症弥縫施策ばかりだった、ということですね。
検討会はあらためて基本的な問題を取り上げたわけですが、委嘱した相手がこれまでの活性化の有りかたについて何の疑問も抱かずに取り組んで来た人たちですから、めぼしい提案が出て来るわけがない。
ということで、検討会自体が途中で行き詰まったわけで、問題は残ったまま。
同じ問題は地方自治体、商店街、まちづくり会社などにも存在するわけで、特に自治体の関係部課、回答を持っているでしょうか。
持っていませんね。
ポストコロナの商店街活性化よ、何処へ行く。

『売れる売場づくり』はなぜ有効か?

『売れる売場づくり』はなぜ有効か?
 多くの売場は業種や立地に関係無く、『もの余り・店あまり』時代の「あるべき売場」にほど遠い『もの不足・売場限定』時代に「生活財の効率的普及」をテーマに形成された流通システム―『売場の常識』を継承して現在に至っており、消費購買行動のあり方とミスマッチが生じている→ショッピング経験豊富はお客にとって売場は陳腐化しておりショッピングが楽しくない
もの余り・店あまり時代、ショッピングが楽しくない、といくのは売場、企業、業界にとって危機的な状況です。
ショッピングが楽しくない→店離れ、ショッピングばなれの進行→消費低迷→GDP低迷。
消費増税、コロナによる加速。
☆個店、商業集積レベルの対応は、〈選ばれるもの・選ばれる売場づくり〉
その第一歩は間違ったあ対応で〈見えなくなっている売場〉の見える化。
いち早く気づき、「売れる売場―お客に見える売場」づくりに取り組む企業、店舗にお客が集中する←当社が提唱し実践する売場から成功事例が杯中す津中の「売れる売場づくり」の根拠。
シビア化するショッピングニーズ
環境が厳しくなるほどショッピングニーズはシビアになり、消費購買行動は『売れる売場―お客に見える売場』に集中する。
「見える化―売れる」は「消費購買行動のシビア化」と「現実の売場」のギャップを解消し、堪能実現への貢献を通じてショッピング行先としての優位を目指す。
背  景
大量生産―大量流通―大量販売の崩壊
チェーン型小売業の危機
ライフスタイルのカジュアル化→カジュアルのライフスタイル化
日々の暮らしが編集されライフスタイル化し、挑戦的な小売業にとっての新しいチャンスを作っている。
詳しくは近日あらためて。

執行部の悩みと店主の悩み

リーダー研修などで講師を務められる商店街の理事長さんの発表をお聞きしていると、リーダーとしての立場でイベントの独自ノウハウや苦心談などがいろいろ出される。全国レベルで有名な事例の視察の結果や同じく大規模な研修事業での講師の訓話が披露されたりします。
 私が不思議なのは、そういうノウハウや事例話はあなたのお店の活性化に全然役に立っていないでしょうに、なんでそんなことをしゃべるわけ? と言うことですね。ホント不思議。
 これは行政が行う商店街アンケートでも同じです。アンケート自体が「商店街」レベルの課題を聞いている、ということによるミスマッチもあるのですが、やはり、実際の自分のお店や組合員のお店の業績がめちゃめちゃ悪くなっている、と言うところは素通りしています。つまり、基本的に組合員個店の現状と組合活動の間に連携が取られていない、と言うことです。
 商店街組織の執行部メンバーとしての悩みと街区内の一商店主としての悩みが見事に分離独立している。というか、前者=執行部としての問題意識の至らなさが後者=自店の業績急降下という悩みの大きな要因になっている、と言うことですね。ポイントカードや空き缶ノーぽい運動などに取り組んでいるうちに自店の業績はとどまることを知らない錐もみ状態。
 つまり、執行部としての自分たちの仕事の結果が自店の活性化に貢献するどころか、逆に業績低迷という状況を後押ししている、ということですね。思い当たるでしょ。まあ、自分のお店は言ってみれば自業自得ですからいいとしましょう。それでは済まされないのは、組合員のお店です。基本計画~まちづくり会社のスキーム、つまり、商店街活性化の現在唯一の体制ですが、これへの対応は執行部が一手に受け持っているはずです。
 執行部は仲間のお店が繁盛を再現する条件づくりの大変重要なところを担当していることになりますが、そういう自覚はほとんど無いでしょう。そういう人達がまじめな顔でイベントやポイントカードの自慢話を交わしている、という場面にたまに遭遇しますが、あきれるほかありません。もちろん発言の機会があればしっかり批判していますが。
まあ、効き目の方はほとんど無いようですけど。
 イベントなんか、1,2日、せいぜい長く1週間、人を集めてどうしょうと言うんでしょうかね。1年365日のうち残りの364日はいったい何をするつもりなんでしょう? イベントでものが売れないことは分かっているが、まず街に来てもらわなければ話にならん、やっぱイベントだ、という理屈もあるそうですが、馬鹿じゃない、魅力のない商店街、個店をご披露してどうすんのよ、と言うことですよね。
 執行部の皆さんは、もっと率直に自分の店主としての悩みと直面すべきだし、口に出すべきです。皆さんの店主としての悩みは即一般の組合員の悩みではありませんか。この悩みをそっちのけでイベントや組織運営のノウハウ話をしても仕方がないでしょう。特に行政や指導団体などとの協議の機会などに「当商店街の活性化への取り組み」などと出来てもいないことを言わないこと。相手は現在の支援手法で成果が挙がっている、と誤解しかねない。まぁ、何を言っても街を一目見てもらえば文字通り一目瞭然ですが、実態よりも発言の方が(特に前向きの発言)記憶されやすい。
 執行部のメンバーはもっと欲を持たないとダメ、商店街活動に積極的に関わる以上は、お客さん気分の仲間よりも絶対活動の成果を受け取るぞ、という気概が必要です。参加したものがしなかったものより得する=自分のお店の繁盛に役立つ事業をどんどん企画すべきです。それぐらいの活動にしていかないと全体の成果が挙がりません。趣味やボランティアの域を脱して自店の命運と自分の活動をしっかり結びつけることが必要です。
 多くの商店街で、うちにはこういう特殊な条件があるから、活性化が難しい、という話を良く聞きます。そういうことは全然ない、間違った考え方です。商店街不振の原因は全国共通、ただ一つしかありません。
それは、活性化を実現していく・商店主達から理解され、支持されている活性化計画が無い、ということです。
 活性化を推進していくための計画がない、計画があってその中に特殊事情への対応の方法も掲げられている、ということがないために、様々な「特別の事情」が活性化できない事情としてのさばってくるのです。
さらに言えば、この行動計画は単に作ればよいとか、よその計画を真似てみるとかで作れるものではありません。
あるべき行動計画について、何回かに分けて書いてみましょう。 
商店街役員は「二重人格者」?
商店街組織の役員さん方は、二つの顔を持っています。
 組織を代表する、リーダーとしての顔と、当該商店街のなかで小売業を営む店主としての顔、の二つです。
 役員さんは立場上、あるいは制度上、二つの顔を使い分けることが必要です。商店街活性化というレベルの話の時は、商店街を代表して「活性化」、「基本計画」、「TMO」などについての論議に参加し、上位団体や行政との折衝にあたり、事業に取り組みながら組織を経営していくことが役割です。ここではあくまでも組織の代表として、組織の活動状況、商店街の状況などを踏まえながら発言するし、組織運営に参画しなければなりません。
 一方、自店に帰れば役員さんといえども一介の商店主であり、日々の業績に一喜一憂する立場であることは言うまでもありません。問題は、商店ぐるみで活性化に取り組んでいく、取り組みを指導する役員としての立場と個店経営者としての立場がきれいに(?)それぞれ分離独立している、と言うことです。
 どうしてか?
 他でも書きましたが、それは商店街の組織、活動が、一人一人の組合員=商店主は小売業のプロである、という大きな虚構の上に組み立てられているからです。組合設立の目的は、ここの店舗では実現出来ない環境整備や規模が必要な事業について街区内の商店主を結集して取り組むことで規模の利益を享受する、と言うことが唱われています。国をはじめとする支援施策もおおむね同じような方向で組み立てられています。
 ところが実際の商店主の皆さんはけして「小売業のプロ」ではありません。成り行きで経営はしているものの、小売業経営に必要な地SK委・技術の習得、環境条件の把握、経営数値の理論などプロとして必須の知識はほとんど持っていない、というのが商店主の皆さんの実状です。このことはけして商店主を責めていっているわけではありません。皆さんが創業し・繁盛店を作りあげてきた時代はそういう理屈抜きでものが売れた時代でしたから。その後今日に至るまで、「小売業経営者」としての研鑽が必要だということは薄々感じながらも適当な機会もないまま現在に至っています。また、例外的に理論を修得している人もその内容の多くは高度成長期当時のスーパーマーケット理論を換骨奪胎したものであり、もの余り時代の小売業の指針となるものではありません。
 一方、行政は商店街活性化を支援制度のメニューによって領導していくわけですが、この場合も前提になっているのは、事業の究極の対象である個店の経営者=小売業のプロという虚構です。商店街組織は、組合員=小売業のプロという虚構の上に成り立っている砂上の楼閣なのですね。
 このような虚構に基づいて成り立つ商店街組織&活動ですから、生身の・見よう見まねで小売業を経営している店主としての自分と小売業のプロの集団であるはずの商店街組織・連合組織の役員としての自分に整合性が取れるはずがありません。商店街役員としての発言は虚構に立った発言であり、事業実績なのですね。虚構の上で事業が進捗しても個店にプラスの影響が生まれることはありません。この時期の商店街にとってプラスにならないことは全てマイナスに作用すると考えるべきですから、そうしますと事業をするたびに商店街及び個店にとってマイナスの効果が現れるということになります。つまり事業に取り組みながら刻々と体力を消耗しつつある、という言うことです。
 商店街の役員さんはこのように自分が二つに引き裂かれた存在なのだ、役員としてのありかたは、自分の本来の姿である商店主としての目的・目標の実現を阻んでいる、という恐るべき実態に一日も早く気付くべきです。もちろん阻んでいるのは自店の活性化だけではありません。仲間の店全部があなた方役員の言動で活性化への正しい道を切り開いていくチャンスを得ることを阻まれているのです。これは役員の皆さんには街の浮沈について本当に大きな責任があると言って間違いはないと思います。
 この機会に、自分たちは「見よう見まね」で自店の経営をしてきた、「小売業のアマチュア」、アマチュア経営者である、と言うことを素直に認めることが必要です。自分たちをアマチュアだと認めたとたん、「何をなすべきか」という事業内容がハッキリ分かってくるのではないでしょうか?
 商店街組織の役員としての働きが自店のプラスにならないとしたら、前組合員のお店の活性化にも役に立っていないことは明かです。
 二重人格はきっぱりやめて、素直に自分の店、自分たちの店で売り上げ目標が達成できるようになる、という究極の目的達成に向けて組合の取り組みを抜本的に転換すべき時期です。あなた方が変わらないと国の施策、上位組織のありかたも実効ある方向に変わることが出来ません。素直に「この事業は自店の活性化に役立つか」と言うことを基準にあるゆる活動を見直すことが必要です。

工場誘致とSC誘致

GOTO商店街、目的は当日の売り上げ&得意客の増大ですが、付け焼き刃の悲しさというか、もともと商店街では紙に書かれた文言はスルーされるのがお定まり、従来度於呂の一過性集客イベント
で落ち着いているようです。
 脱力感しきり。
 ということで、今日は標題の通り趣を変えて都市経営上の小売業について。
+++++++++++++++++++++++
近年多くなっている中心市街地の工場跡地などへショッピングモールを誘致するというニュース。
「中心市街地活性化の核」という触れ込みですが、そういう役割は果たせないのがショッピングモールという商業施設の特性。
 工場誘致とショッピングモ-ル誘致、税収、雇用=所得機会の確保ということでは変わりはありませんが、都市経営にとって両者にはどのような異同があるのか、あらためて考えてみたいと思います。
■都市経営の要諦
将来に渡って住民の福祉を確保すること。
生活条件を充実させること&所得機会を創造すること
取り組みは、既存既有の経営資源プラス新たに創造する経営資源を活用することと平行して、外部との連携・外部の経営資源を如何に活用していくか、ということが「腕の見せ所」です。
外部からの経営資源の導入
生活環境の充実と所得機会の確保という二つの課題に取り組む二あたって、今も昔も定番になっているのが企業誘致・工場誘致ですね。
就労・所得機会の確保
直接雇用・下請け機会・技術の域内への波及など
自治体としては住民税・固定資産税収入の増加など。
早い話、地元に金を落としてくれる。
近年、注目されているのが大型商業集積の誘致。
ショッピングモールを誘致した某市の市長さんは、
SC誘致について、
①客が「選べる機会」を持てれば、人が動き、街が元気になる
②雇用を生み出す力は、商業が一番大きい。といわれ、
※街の元気はなにより雇用であり、雇用が生まれるなら工場でも商業施設でも変わらない、
といわれている。
なるほど、雇用を生み出す=所得機会の提供ということでは、商・工とも同じ効果をもたらしそうです。
商業でも工業でもいい、人を雇う企業がいい企業、ということのようですが、果たしてどうでしょうか。
▢小売業の役割&事業機会
○消費財を他から調達または自ら製造して最終消費者に販売す  ること。これを地域から見れば、
〇生活を作るために必要な材料を集荷して提供してくれる
ということです。これが小売業の事業機会
工業と商業の違いは、前者が地元に生産設備を作り、製品を作り、外部へ移出する、すなわち、ここで作られた製品は、地域外の販路に乗せられ、地域外において販売されます。
営利事業としての工業は、地域の労働力をはじめとする諸条件を活用して製品を製造し、広範な販路を通じて販売すること。
製品の多くは地域から移出されます。
従業員への給与は、地域外における販売活動の成果、いわゆる「外貨」をもって支払われるわけで、つまり、企業活動を通じて外部から地域にお金が流れ込む、ということですね。
また、製造業の場合、その将来は立地する地域の状況よりも市場の動向に大きく左右されます。
他方、商業の場合はどうか?
 商業にとって、営業活動の対象は立地している地域の生活・消費生活です。 地域住民の多くは他で確保した所得を原資に小売店で生活財を購入することで毎日の生活を構成しています。
商業の活動とは、営利を目的に地域に住む人々に生活財を提供することですが、このとき、商品を購入に必要な「所得」については、商業にはどうすることもできません。
簡単にいえば、「生活財を提供しますから、お金は自分で工面してください」ということです。
商業は、商品を地域外から移入して、地域の所得と交換することを事業機会とする商売。
商工の違いを単純化してみると、
工業は製品を移出して稼ぐ商売
商業は商品を移入して稼ぐ商売 
ということになります。
外部から参入する場合は、「地域の消費購買力」をターゲットに営業を展開、進出した地域の所得を本社所在地に移動させる、という働きをします。
もちろん、雇用を生み出し・従業員の所得をもたらしますが、その原資は販売額~粗利(つまりは地元の消費購買力)のごく一部である、というところが商業・サービス業の特徴です。
つまり、発生する雇用―所得とは比較にならない所得が地域外に流出する。
工業の場合、営業の対象が地元の所得・購買力ではない。
地元からの雇用への給与は、地域外の営業によってまかなわれる、端的に言って、従業員に対する給与及び税収は「純増」と考えることができる。
多くの自治体が長期に渡って「工業誘致」を経営目標の柱にしてきた理由です。もちろん、誘致企業の下請けという事業機会の発生も大いに魅力がありますしね。この結果として生じる所得も地域外での営業活動の結果です。
他方、商業の場合、地域の食品メーカーなどに新しい事業機会が生まれますが、これも地域から移出される所得のごく一部です。
ということで、
「工場ならば誘致するのにSCだと規制するのはおかしい」という某市長さんのお話は、こと「域内所得の増大」という面に関する限り、あれ?といわざるを得ません。
SCは、地域の消費購買力を事業機会として進出するもので、経営資源の現地調達を目的に進出する工場とは、地域に及ぼす影響が違います。
購買力が無ければ出てこない、購買力が衰えたら退出する、というのがSCの出処進退の基本だと思います。
もちろん、これはSCに対する「価値判断」抜きのことです。
▢SCというビジネス
さらに。
事業の基本は、地元の「消費購買力」を如何に効率よく吸収し・搬出するか、ということですから、
これに要するコストは最小限にすることが望ましい。
雇用は基本的にパート、アルバイト主体。さらに社会保険加入下限以下の労働時間で配置するなど、とにかく、地元の金を如何に効率よく持ち出すか、知恵を凝らしているのがSCですね。
市長さん、このあたりについてもしっかり考えた上でのご発言だったのかな?
さらに、激化する一方のSCの出店競争は、行政のSCとの共存という目論見をあっさり叶わぬ夢にしてしまうかも知れません。
すなわち、隣接自治体(商工会地区ですね)への競合SCの出店。
後発>先発というのはSC業界の現時点での常識、両SCの綱引きの結果、隣町の後発が勝利するかも知れません。万一、万々が一、当市のSCが敗北、撤退することにでもなれば市民はこぞって商工会地区まで買い物に行かなければならない。
マジでこういう事態は発生する可能性があるわけですが、このあたりも、もちろん、承知の上?
とはいえ、SCは今やもちろん、都市機能としては不可欠であることはいうまでもありません。
買い物以外にも多様な使い道があるSCが、毎日の生活行動圏内にあると無いでは、人によっては生活条件が大違いかも知れません。
うちのまちには「何でSCが無いのか」誘致して、というのは、もはや当たり前の要求です。
商店街がSCの代替をやれるはずも無いですし。
それはそれとしまして。
SC企業の出店動機については、一応踏まえておくことが必要です。
特に都市経営の責任者としては、買物利便及びなにがしかの雇用と引き替えに、二度と地元に還流することのない「消費購買力」を差し出しているのだ、ということはわきまえておいてもらわないと。
なにやら商店街の努力不足にご不満のようですが、『中心市街地活性化基本計画』には「郊外型SCと棲み分けて商店街を繁盛させるの法」を示していらっしゃるのですか?
ということで、工場誘致とSC誘致の違い、考えてみました。
■SCの出店規制?
といった雲行きもあり得る状況のようですが。
いろいろと考えさせられます。
以下、「考えるべきこと」を羅列してみましょう。
▢目的はなにか?
1.「コンパクトシティ」の推進
○コンパクトシティ化。郊外の都市機能を出来れば中心部に集約したい。
郊外型SCがになっている都市機能を中心市街地で再現するためには、その機能をまんま、中心市街地に移入しなければならない。「事業機会」かも知れませんが、「誰がやるの?」という問題がある。
SCデベロッパーがやってくれれば、という期待がかなえられる事例が各地で起こっています。
2.「乱開発」を予防する
○市街地のこれ以上の空洞化を阻止する。結構なことですが、「都市の魅力」の一つに「郊外にショッピングセンターがあること」は欠かせません。
「大店法」時代とは大違い、もはやショッピングセンターはその昔、地元の商店街が担っていた機能を代替しているわけではありません。
適正規模のショッピングセンターが都市内に立地している、ということは「生活の場」としての都市の条件の一つです。
3.地元商業者の保護
○商業者の事業機会は「店づくり」として実現されますが、これを「買い物行き先」として認めるかどうかはお客の勝手。「お客の購買行動」に掛かっていますから、保護しようと思ったら消費行動を規制しなければならない(笑。
早い話、お客に「不便」を強いなければなりませんが、どっこい、お客はさっさと隣町のSCに出かけます。
ということで、「出店調整」で商店街を「保護」することは不可能です。
○コンパクトシティ志向こと中心市街地活性化こと商店街の保護、が目的ならこれはもう規制する前から「失敗」が目に見えています。
中心商店街空洞化の要因の一つは確かにSCの開設ですが、ことここに至っては規制したからといってお客が帰ってくるはずもありませんし、空洞化の進展が止まることもありません。
○商店街が取り組まなければならないこと:
ポスト・ショッピングセンター時代、新しい時代の消費ニーズの在処を探り、対応する店づくり=業容づくりに取り組むこと。
それ以外に商業者としての使命を全うする=事業機会を確保する方法はありません。
と、いつも通りの結論です(笑
大型店の「出店調整」は、「地域振興」という文脈で理論構築しないと、単なる「嫌がらせ」に終わってしまいます。
①「買い物の場」をいっそう充実させる、という地域にとって結構な企画を誰が・どういう方向で実現するのか?
②大型SCのこれ以上の進出は地域社会の「買い物の場の充実」という課題に対してどのような位置を占めるのか?
といったことが議論されるべきでしょう。
議論の結果として、地元主導の「買い物の場の充実」という合意形成が再確立されることが望ましい。もちろん、充実すべきは新しいニーズに対応する「売り場」としての中心商店街、ということになります。
▢コンパクトシティと量販百貨店
規制?が「市街化調整」といった方向で考えられると、やがて、中心市街地への出店が都市、企業双方で検討されることになる。
そうすると、企業レベルでの「戦略課題」です。
※「戦略課題」とは、「経営資源の編制・配置の変更、再編が必要となる課題」のこと。
▢量販百貨店の新戦略
早晩、集金効率だけ考えていればそれでよい、というわけにはいかなくなっています。
「地域の消費生活をもっと豊かに!」というおなじみのスローガンを昔とは異なる環境与件のもとで展開しなければならなくなっています。
うまくポジショニング出来れば、百貨店でもない/量販百貨店でもない業容を作ることができるかも、です。
中心市街地立地での新業容、成功すれば同業他社を後目に将来にわたって一人勝ち出来る可能性があります。
▢域内経済循環の再構築
都市経営の課題は「域内経済循環」を可能にすること。
つまり、地元のお金を出来るだけ地元で循環させる工夫を考え、それを実現すること、必要により、新しい事業機会を域内人材、経営資源で確保すること。
従来、経営学的には「外部不経済」などと位置づけられたことが、これからの地域生活を事業機会とする企業にとって無視することの出来ないテーマになってきます。
否、すでにそうなっていると考えなければならない。
 ポストコロナの都市経営は
【ライフスタイルの揺動】
【もの余り、店あまり時代の終焉の始まり】
という時代の特性を確認、従来的諸関係のあり方を総点検し、解決すべき問題を発見、事業機会として活用するという発想が非露になっているかも知れません。

個店経営と商店街活性化事業の乖離

個店群が直面している経営課題と無関係に取り組まれる商店街活性化事業。通行量増大、空店舗解消、核施設設置等々。個店が直面する売場の魅力づくり、得意客保持、生成、後継者確保、再投資といった問題の解決にほとんど寄与しない活性化事業。両者を結ぶべき『売れる売場づくり』が全く問題として認識されていない。(GOTOでは果たして如何)
各個店群は共通する問題を抱えながら協同の取組が出来ず孤立無援を強いられている。誰も指摘しないがひとえに活性化事業の至らなさが原因だ。

やってはいけない店頭演出

 客数や店前通行量が少ないお店では、なんとかもっとお店を目立たせなくては、とあれこれ工夫を凝らします。
ところが、せっかく工夫した結果、期待とは逆に前よりもめ,目立たなくなってしまうお店がよくあります。
本人は、目立たせようと考え、目立つだろうと考えた工夫ですから、逆効果になっているとは気づかないかも知れません。

目立たせたいのはは山々ですが「やってはいけない店頭演出」がいろいろあります。

まずは列挙してみましょう。
1.のれん
2.ノボリ
3.ガラスへのポスター、チラシ貼付
4.出しっ放しのワゴン
5.植栽、花壇
これらはお客の眼からお店を遮蔽する効果しかありません!

店頭歩行者が無意識のうちにあなたのお店に視線を向けるのはほんの数秒間、その間にお店に関心を喚起するのはどうしたらよいか?
「通行量増大」を入店客・得意客増大に結び付けるには、必ずやっておかなければならない準備があります。

歩行者を入店客に変えるには、歩行者が無意識のうちに投げてくる視線をキャッチして、意識を伴う凝視に変えることが必要。そのためには〈売り場の情報〉を一瞬で伝えなければならない。店頭演出の役割です。上記5項目、店頭演出の努力であることは間違い無いが店頭演出の趣旨的には如何なものか。

歩行者がお店に向けた視線が5項目的情報をキャッチした時、意識はさらにその奥にある情報に向かいたいと思うでしょうか、それともその時点で情報を消化、次のアイキャッチへ向かうでしょうか?
あなた自身の経験では如何ですか。店頭演出5項目に旧みを喚起されて入店した経験がありますか?

ではここであらためて、歩行者がお店を認知してから入店してくるまでのプロセスを見てみましょう。
0.店前道路を歩いている
1.店の存在に気づく
2.近寄って確認する
3.興味がそそられる
4.入店を決意する
5.お店の入口に現れる
ということになりますね。

 実はこのプロセスにはトリックがありまして「5」から遡及したもの。
0や1から5に至るまでの間では、本人も気づかないかも知れない多くの〈評価・意志決定〉が行われています。途中で〈つまらない、わざわざ見るほども無い〉と判断したらその時点でアウト、次の段階に進むことは無い。

 0~1,1~2,2~3,3~4という進行には評価と意志決定が行われます。
これをクリアしないと〈入店〉というお店が期待する行動は生まれません。
あらためて、「店頭演出・やっては行けない5項目」を見てみましょう。
これらの演出は、歩行者を 0~1~2と誘導する機能を果たしていますか?

 お奨めは、売り場遮蔽5点セットを即時・無条件ですべて撤去すること。
寂しくなった、物足りない、というのは主観的な判断。一見の歩行者はそんなことは考えない、まっすぐ店内・売り場の情報がキャッチ出来るかどうか、でしょう。

 小売業は、お客に売り場を見てもらってなんぼ。
いつも売り場の奧から外を眺めるのではなく、時には通りの向かいから自店の「顔」を観察しましょう。通っている人が思わず近寄ってみたくなるような店頭演出が出来てますか。

 店頭演出の目的は、通りから売り場の様子(大まかな品揃え・レイアウト・予想される接客サービスなど)が判断出来るような情報を提供することです。
通りの左右からお店に接近して来る歩行者に対して、どの距離でどのような情報を提供しているか? 自分で歩いて確かめてみましょう。

 店頭に立ち止まって売り場全体をチェックする歩行者がいたら、近くに来るまでにキャッチした情報がOKだったと考えられます。NOなら視線は既にお店を通過してしまっているはず。
ということで、売れる売り場づくりの第一歩、「店頭演出」について。

 通行量が少ないからなるべくお客の視線をキャッチしなくては、とノボリなどを立てるのは逆効果だと考えましょう。自分の経験に照らせば簡単ですね。
店頭に何か不足しているものはないかと考え、他店を見えて真似をするのは」止めましょう。店を目立たせるため、不足していると思われるものを次々に付け加えることを〈加上〉と言います。〈上に加える〉ですね。
ゼッタイにやってはいけないことです。
加上は繁盛の敵、と考えましょう。

〈売れる売り場づくり〉の合言葉は、〈お客に見える売り場づくり〉。どう見せるかの前に「物理的」に見えているかどうかが大問題。
商店街からポスタ-、ノボリ、花壇などが配られることがありますが、例外無し・「撤去」です。そんなお金があったら〈お客に見える売り場づくり〉の勉強に使いましょう(^_^)

商業集積の三類型

商業集積はその形成方法で三つに区分することが出来ます。
①自生的商業集積=意図なく生成した商業集積:商店街、ロードサイド型集積
②計画的商業集積=全体計画に基づいて構築され運営される商業集積:ショッピングモール、パワーセンター
③盟約型商業集積=持続可能性の再構築し自生型から計画型への移行を目指す商店街
通常は、自生型と計画型の二種類ですが、このほど私は第三の類型:盟約型集積を創発しました。
自生型商業集積から,盟約型商業集積への転換
商店街=自生型商業集積のままでは環境変化に適応することが出来ず、衰退趨勢から脱却することが出来ません。
中活法では、〈ショッピングモール見立ての再構築〉が提唱されています。
商店街という自生型集積から計画型集積への移行ですね。
これは計画型集積のようにまずハコを作ってテナントを集めるという方法では無く、自生型集積:商店街に立地する個店群が〈持続可能な商業集積としてのあり方〉を構想、その実現に漸進的に取り組むというもの。
自生でも計画でもない、商店街立地の商業者が持続可能な有り方を実現するために盟約して実現を目指す、というものです。
商店が員活性化=持続可能な商業集積としての再構築は、取り組みの方向を抱負を合意し、地縁組織から盟約組織へ脱皮することが不可欠です。
このように改まって書くと難しそうですが、難しいことではありません。
まず、有志を募って〈売れる利場づくり〉にチャレンジ、成果を挙げて第二陣が発進、・・・という具合に点から線、線から面へ売れる売場を広げていくことが革新的取り組みになります。
空地空店舗の活用もタイミング良く。
スタート時点で必要な合意は、盟約集積の考え方について。
取り組みは有志を募って「売れる売場づくり」への挑戦から始まる漸進的取り組み、しかもその過程で増収増益を実現する売場が輩出する、という無理の無い取り組み。
興味があればDMをどうぞ。

商店街活性化のミッシングリンク

商店街活性化のミッシングリンクとは何か、それをつなぐのは誰か?

 その昔・商店街全盛時代、通りにあふれていたのはみんな商店街のお客さんでした。商店街のイベントともなると、この人達が一斉に来街しますから文字どおり、通りは押すな押すなの大盛況でした。
お得意さん主体の人出ですから、当日は人出に比例していつもとは比較にならない売上げが実現しました。

 今、イベントなどで商店街を訪れる人の多くは、日頃は商店街以外の施設、個店でショッピングしています。
せっかくみんなで力を合わせて企画したイベント、お客さんがたくさん来てくれてもその人達がそれぞれの個店・売場を訪れ、商品を吟味し、買い上げていただく、というイベントのねらいはなかなか実現出来ません。

 イベントで来街した人が個店の入店客になってくれれば、その中からお得意さんが生まれる、やがて他の店にも回遊し商店街全体の常連さんになってくれる・・・・、こういう流れが出来上がると催事のたびに個店でショッピングを楽しむお客が増え、お得意さんが増え、回遊客が増え、という〈善循環〉が起こって、徐々に商店街は毎日賑わうようになります。
もちろん昔のようにはいきませんが、現在とは比べものにならないくらいお客が増えることは間違いありません。

 問題は、この〈善循環〉をどうしたら産み出すことが出来るか。

 日本全国、数十年にわたって取り組まれているのにほとんど成果が挙がらない商店街活性化。
活性化のシナリオを読み解いてみますと、とんでもない欠落があることが分かります。

 一般に商店街活性化のシナリオは:

①ソフト&ハードの商店街活性化施策に取り組む
   ↓
②集客に成功する
   ↓
③集まったお客が買い物をする→商店街のファンになる
   ↓
④商店街が活性化する

というものですね。

 筋が通っていますが、大きな問題が③にあります。
③は実現していないのです。

 お客が買い物をするのは各個店の売場、すなわちシャッターの内側ですが、もちろん、ほとんどの個店の売場は「劣化スパイラル」に陥っています(陥っていなければ活性化に取り組む必要はない)。
多くの売場がノボリ、ポスター、低価ワゴンなどをズラリと並べて店内・売場を隠しています。

売場すなわち「買い物の場」の情報が全くといっていいほど伝わってこない売場ばかり並んでいますが、集客イベントに誘われて来街した人がどうして「入店客―買い物客」になるでしょうか?

 もちろん、なりませんね。
この人たちは、商店街以外に日頃出かける「ショッピング行き先」を持っており、ほとんど不自由を感じていませんから、何も商店街に来たからと行って、内容がよく分からない一見の売場でショッピングする必要は無いわけです。

 ということで、いくら施策を講じても商店街が活性化出来ないのは、

①ソフト&ハードの商店街活性化施策に取り組む
   ↓
②集客に成功する
   ↓
③集まったお客が買い物をする
   ↓
④商店街が活性化する

というシナリオのうち、③が実現できないから。
③が実現できないのは、軒を連ねる個店の売場が劣化しているから。


 つまり、これまでの取り組みには「劣化している個店の売場を改革する」
という不可欠の取り組みが欠落していたため、シナリオがちゃんと機能しなかったせず、集客増が入店客増→得意客増に結びつかなかった。③は機能しなかった。
ミッシングリングですね。

 商店街を「ショッピングの場」として再生するには、陳腐化・劣化している個店売場をショッピングを楽しめる場へ変身させなければならない。これが商店街活性化のメインテーマですが、これまで本格的に取り組まれたことがありません。

 個店の売場の改革にどう取り組んでいくか?
中心市街地・商店街活性化の最大の課題ですが、管見の限り、当社を除いて誰もこの問題を指摘している例は見当たりません。
さしあたり、第一線で取り組んでいるTMO、タウンマネージャーさん、指導に当たる専門家の先生方などはイの一番に気づいて、問題を指摘し、対策を講じるべきところだと思われるのですが・・・。

 近年、街に魅力的な店舗が少ない、ということが自覚され問題視されるようになりましたが、どうもまだ他人事、魅力的な店を空き店舗に誘致したい、というレベルのようにも見受けられます。はたして魅力的な店が商店街に出店してくれるかどうか、出店して繁昌したとしてそれが既存の店舗に波及するとは考えられません。

行政の支援施策でも「個店に対する経営支援」を課題として取り上げる傾向は徐々に増えていますが、さて、喫緊の課題である「売場の改革」についてどのような「方向と方法」で取り組むのか、もちろん「施策」はそこまで指示は出来ませんからそれぞれの都市が能力全開で企画しなければならない。

 そこで登場するのが当社提案の「コミュニティモールプロジェクト・売れる売場づくり」の取り組みです。
商店街全体、構成する各個店の状況いずれも現状見てのとおり、というところからスタートして「郊外型全盛時代の中心商店街」を「これまでに無いショッピングモール」へと転換していくプロジェクトです。
 
 あらためて考えてみれば、『中心市街地活性化基本計画』は商店街の「コミュニティモール」への転換プロジェクトとして作成されてい始めて中心市街地活性化を実現出来るスキームだったのだとも言えます。

 基本計画も商店街活性化も基本中の基本である「陳腐化している売場」を「売れる売場」に変容させるという課題を放置していたわけですから、いくら各種事業に取り組んでも「商店街―中心市街地のショッピングモールとしての再構築」は全く手が届きませんでした。

 しかし、これからは違います。
ミッシングリンクの存在が明らかとなり、それを自分たちの自助努力で作り出すことが出来ることも分かりました。
後は実践に乗り出すだけです。
まずは 「売れる売場づくり・試行版」 からどうぞ。
goo.gl/BHHi4g

 消費増税施行まで一年を切りました。一日も早く「売れ売場づくり」の取り組みに参加、皆さんで「商売をしていてよかった」と心の底から思えるような売場―商店街を構築して下さい。

商業空間から生活空間へ

「中心市街地活性化法」の改正を標題の趣旨で考える向きが多くなっています。

もはや商業地としての活性化は無理だということがこれまでの取り組みでよく分かった。
今後は、生活空間、すなわち居住人口を増やすることで生活密着型の機能を充実させることで「賑わい」を作り出す。
そうすれば商業も活性化するだろう。
時代は「コンパクトシティ」だ。
ということらしい。

なんというか藻谷流まんまですね。
といってしまえば他に言うことはないも同然ですが、@商店街の味方としては一言いっておきたい。

今どきの商業機能が、別目的で集めた・集まった人たちをお客に想定して成立するとほんとうに思っているのか?
それともそんなことは考えたこともないのか?
どっちなんでしょうね、ホントに。

人が集まればものが売れた、そんな時代も確かにありました。
しかし、それはずうっと昔、もの不足・店不足の時代のことでした。

もの不足とは:
○家に衣・食・住に必要なアイテムが不足している。
○近所に売っているところがない。
○遠くまで行くには時間がない
○ついでにお金もあんまり持っていない
という状況のことです。
「大東亜戦争」から「高度成長期」に至るまで、日本全国、もの不足時代でした。
この時代、人が集まればそれは「もの不足=ものが欲しい人の集団」というのが当たり前でしたから、
①人がたくさん集まる
②人がたくさん通る
ところ・とおりは「好立地」だったわけです。

店不足:
ものが不足しておりお金も不足している時代、お店があっても商売になりませんから、当然、お店は不足しています。
というか、たまにお金が入った、近所に店があったら買うのに、
と思っても近くには見あたりません。
仕方がないから、お店のあるところまで出かけることになる。
せっかく出かけるわけですから、あれもこれも買ってこなくちゃ、
ということで、近郷近在からお客が押し寄せる。

お店はもちろん、交通の便がよいところに集中することになる。
こうして「中心商店街」が出来上がりました。
そうこうするうちに、高度成長の成果として、所得も伸び、余暇も増える。
商店街には通行客ではない・正真正銘・買い物客があふれるようになりました。これが商店街全盛時代。
人通り~賑わい、通行人=買い物客というのは、
①このような時代背景における
②商店街特有の風景だったのです。
いくら当時でもお店のないところの通行人は買い物客にはなりませんでした。

このような時代背景をきれいさっぱり忘れて(あるいは気づかないまま)、人通りが多いと商業が成立する、商売を活性化したかったら通行量を増やせばよい、という間違った考えが商店街の中に生まれ、現在まで一部に続いています。
なかには「商業活性化の専門家」として活躍している人の中にも知らず知らずのうちにこういう昔話を前提にしている人がいます。

■生活空間

中心市街地、商店街レベルでの活性化は無理、居住者を増やし・来街者を増やせば、賑わいが生まれる。
賑わいさえ生まれたらこっちのもの、たちどころに商店街は活性化する・・・らしい。

その根拠としては、先に見た、「昔はよかった」、「店前に人があふれており、商売するのに苦労はなかった」古き良き時代の夢読もう一度、ということらしい。

どっこい、そうは問屋がおろしません(笑

問題は、別件の目的をもって中心市街地に現れた人たちが、何で・ど~して商店街でものを買うようになるのか?
ということです。
その前に考えてみましょう。
人はどうして郊外のモールまで買い物に行くのか?
モールって「他の来訪目的をつくって人を集め、集まってきた人たちにものを売りつけよう」という商売ではありませんよ。
しっかり「物売りの場」「買物行き先」と自分を位置づけ、そのために必要な機能、プラス備えておいたほうがよい機能をしっかり作り上げています。
なんですか最近は「狐や狸の棲息するところ」が好立地とかいう話も聞きますが、「立地」なんか今日ではもはや「業容を展開するのにいいところ」という意味ですからね。
モールをみるにあたっては、無料駐車場の広さなどにびっくする前に、来店目的をきっちり作っていなくても「駐車場が無料ならお客は買物に来るだろうか」とか、アクセスの良さに釣られて来店したお客が、気に入らない商品を買うだろうか? リピーターになるだろうか」などということを考えて頂きたい。

そうすれば、郊外型モールは「テナントミックス」を充実させて来街目的を構築することでお客を集客しているのだ、ということがよく分かると思います。

生活空間として整備すれば人が集まり、人が集まれば買い物客に転身する、というのは、郊外型SCの存在を無視または否定するとんでもない暴論です。
よろしいか(笑

①今、機能を喪失し空洞化した中心商店街が存在します。
②かってここを買い物行き先にして生活を作り上げていた人たち、その家族は、今日、ショッピングセンターをはじめとする郊外型商業を買い物行き先として生活を営んでいます。
③このたび、コンパクトシティを思い立ち、中心市街地に居住人口を具増やし、来街人口を増やすことにしました。
④コンパクトシティを実現すれば、居住する人/来街する人は、商店街で買い物をすることでしょう。
⑤中心市街地を商業空間として捉えていたのでは実現できなかった活性化を「生活空間」と捉えなおして、居住機能/非・物販的来街機能を整備すれば、その結果街に賑わいが生まれ、賑わい客が買い物客に転化、中心市街地は活性化する
という論法ですが、まさに「つっこみどころ満載」といわなければならない。

■③から④への大ジャンプ
> ①今、機能を喪失し空洞化した中心商店街が存在します。
> ②かってここを買い物行き先にして生活を作り上げていた人たち、その家族は、今日、ショッピングセンターをはじめとする郊外型商業を買い物行き先として生活を営んでいます。
ここまでは「見たまま」ですから問題はありません。問題は次の「施策の方向転換」を導くところにあります。
> ③このたび、コンパクトシティを思い立ち、中心市街地に居住人口を具増やし、来街人口を増やすことにしました。

なるほど、金に糸目を付けず・それなりの施策を講じれば人口は増えるでしょう。とりあえず「増える」ということに異議はありません。

> ④コンパクトシティを実現すれば、居住する人/来街する人は、商店街で買い物をすることでしょう。

ここが大問題です。
人口減少に向かおうとするおおかたの地方都市において、中心部に集約居住させる人口とは、これまで中心部以外に居住していた人たちです。すなわち、これまで郊外立地の商業集積を買物行き先として生活していた人たちということです。

この人たちが住まいを中心部に移したとして、どうして「買物行き先」が中心市街地所在の商店街に変わるというのでしょうか?
そもそも、今現在、中心市街地に住んでいる人たちは、主要な買い物行き先を中心市街地内部の商店街にしているのか?
ということも振り返ってみなくてはならない。

かる~く考えてみただけで、
①何らかのインセンティブによって中心市街地へ移住した人たちの買い物行き先は、
②相も変わらず、郊外型商業集積のままだろう、
ということが高い蓋然性をもって予測されます。
だって、中心商店街、魅力ありませんですから。

と、まあ、普通なら考えるところですが、賑わいから繁盛へ、という捕らぬ狸の皮算用をしているみなさんには、ひょっとしたら我々なんぞには測り知れない、深遠な可能性が考えられているのかも知れません。(いないかも知れませんが)

まず賑わいを作りだし、それから繁盛へ、という路線を提唱している人&追随している人は、③から④への移行は大ジャンプなどではない、その可能性の根拠について是非説明していただきたいものです。

商店街の協同は「売れる売り場」づくりを指向しよう

 どうもGOTO商店街事業、趣旨通りの展開は難しきく、従来通りの山吹イベントに終わるところが多いようです。
何のためのGOTO商店街(=ComeTo商店街)なのか?
事業の成果を個店の増収増益に結びつけることが出来Dるか?
あらためて共同組織のあり方を確認して起きましょう。

  商店街組織の基盤にある理念は、協同ですね。一人は万人のため、万人は一人のため。

  元来、すべて組織の目的は組織に先行して組織の外に有り、組織活動の成果は組織の外に現れなければならない。
商店街組織の目的は、個店の自助努力だけでは十分に対応出来ない環境の変化に対応して各個店の持続に貢献すること、そのために取り組む協同事業に各個店は貢献すること。
商店街組織と各個店は互いに手段であり、同時に相互に目的である、という関係にあります。

  商店街組織が結成された当時、課題は商圏に侵入してくる大型店・チェーン店の組織力、資金力に対抗することでした。組合を作り、共同施設を整備し、共同販促に取り組む、ということが組合事業の中核でした。
しかし、その後情勢はさらに深刻化し、特に個店の業容の陳腐化・劣化によって、協同事業に取り組んだ結果として個店の業績が向上する、という成果がほとんど得られなくなっています。
共同事業の成果がシャッターの内側に現れない、という事態が全国の商店街で起こっています。

 せっかくの共同事業ですが、その成果が組織の目的である個店の業績好転につながっていません。
この状況に対応するには、個店の売場の改革=売れる売場への改革が不可欠です。
当社がいつも申し上げているとおり、活性化事業の成果を挙げるには、事業の目的である個店の売場が「売れる売場」として作られていることが絶対条件です。
この条件が実現されない限り、共同事業の成果が挙がると言うことはありません。

 個店売場の「売れる売場」への改革が喫緊の課題ですが、これは従来の様に「個店の仕事」として個店の努力に期待することで済まされるでしょうか?
それが不可能であることはこれまでの取組で十分確認されています。
現在、小売業界を取りまく環境の変化は、商店街所属の各個店の『経験と勘』で乗り切れる性格のものでは有りません。

  商店街/個店が生き残るためには、あらためて、変化の本質を理解し、抜本的な対応策を講じなければならないが、そのために必要な知識/技術を個店が単独で確保するのは極めて難しい。そこで商店街組織の出番です。
これまでに無い性格の事業への取組が必要になっています。
これあまで『もっぱら個店の仕事』としてきた、個店売り場の『売れる売り場』への転換を商店街組織の取組として推進すること。

  商店街と個店は相互に手段⇔目的の関係です。
商店街が活性化したければ個店の『売れる売場』づくりに貢献しなければならないし、個店が繁盛したければ商店街活動を手段として活用出来る『売場』を作らなければならない。
今や商店街/個店双方に共通する課題は、個店の売場を『売れる売場』に転換することです。
『もの余り/店あまり」という前代未聞の環境変化の中で、空洞化しつつある商店街で『売れる売り場』を再構築する、という課題は個々の個店の力量を越えている可能性が極めて高い。

 再度強調しますが、各個店の売り場を「売れる売場」に転換していく取組、これこそがいま現在、商店街(街区―組織―個店)が総力を結集して取り組まなければならない最優先課題です。
「売れる売場」の存在無くして商店街活動の成果が蓄積され、街が商業集積としての賑わいを再生することは不可能なのですから。

 ご承知のとおり、当社は、商店街活性化への道として『売れる売場づくり』を提唱、理論と技術を提供しています。
既に先行実践する商店街では、業績の好転を実現している個店が続出しています。
今、商店街組織の理念・協同の向かうべきところは、『個店売場の「売れる売場」への転換です。

  繁盛店を続出させることで商店街を商業集積として賦活する。
そのプロセスを担う個店群から続々と繁盛店が生まれて来る、理想的な協同の方向と方法の採用を真剣に検討してみませんか。7月24日開催の第二回セミナーは活性化への道を理解し、実践するための第一歩です。

当ブログでは繰り返し提言しているところですが、GOTO商店街事業の低迷を踏まえてあらためて提唱します。
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こちらは、コンサルタント・ファーム、有限会社クオールエイドのホームページの別館です。 商店街・中心市街地活性化関係の業務を中心に展開しています。 ご利用法について。 当ブログには、当該部門について、他では入手困難な情報をたくさん提供しています。 「ブログ内検索」で抽出、ご利用ください。 各種掲示板、ホームページ過去記事などは左欄の目次からアクセスできます。 引き続きよろしくお願いいたします。
プロフィール

進化する売場研究会

  • Author:進化する売場研究会
  • 【キラリ輝く繁盛店づくり】
    お客に見える店づくり―見える化をテーマに【個店の繁盛】から【商店街活性化】、【中心市街地の商業集積としての再構築】まで一貫した取組を支援します。
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