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【通行量神話】はなぜ生まれたか?

“通行量を増やせば商店街は活性化する”

 半世紀にわたって業績低迷にあえぐ商店街の店主さん方をはじめ、関係各方面に蔓延している、「通行量増大=商店街活性化の切り札」という認識はそもそもどこから生まれたのか?
中には藻谷浩介氏が言い出しっぺだと思っている人もあるでしょうが、藻谷氏が商店街について云々するはるか以前から「通行量=切り札説」広く信奉されています。
藻谷氏は後から来てその尻馬に乗っかっただけ。藻谷論が広く受容されたのはそれが【商店街の常識】をオーソライズしてくれたから。

 神話というのは何の根拠もなく生まれて来るのではなく、その発祥~定着するにあたっては、“合理的な理由”があるわけで、特に、今目の前で実際に起きている状況の説明としてもっとも納得出来る、という条件を備えていると定着しやすい。
「通行量神話」はどのような経緯/根拠をもって生まれたのでしょうか。

 答えは簡単。

 今は昔、『大店法』をバックに商店街が域内への大型店の開業について強い発言力を持っていた頃。
郊外に大型店が出店する話があると、その出店によって商店街が被る影響を測るため、出店前、出店後の2回、商店街の要所で「通行量調査」が行われます。通行量の減少の程度を測って大型店の出店が商店街に及ぼした影響を測ろうというもの。商店街の通行量=買い物客数の減少分がその大まかな影響というわけです。調査は商業者に対するアンケート調査とセットで行われることが多く、影響の度合いを見るには妥当な方法だと思います。

 問題はここから。
大型店の開業は周辺の商店街の収益に〔業種の差はあれ〕影響を及ぼします。
通行量を測ってみると確かに減少している。大型店の開業は商店街に影響を及ぼしていることはあきらかで対策を講じなければならない。
と、ここで大きな錯誤が生じます。

 大型店の影響で通行量が減っているから、通行量を挽回しなければならない
という恐るべき短絡が発生しました。

①大型店の出店の影響で買い物客が減り、それが“通行量の減少”として現れている。
ことは明らかですから,当然、
②買物客を増やす=商店街の商業集積としての魅力をアップしなければならない、
③個々の店舗、売場の充実を図ろう
となるべきところ、

①通行量が減っている,
②このままでは大変なことになる、
③通行量を増やそう、
となったわけですね。

 大型店出店対策会議に集まっている商店主はこの話を聞きながら、商店街最盛期の店前通行量(買い物客だったのですが)を思い出し、「そうだ、通行量増大だ」と一も二も無く賛成。

 通行量増大の効果に疑問を呈する人は、“やってみないと分からないだろう”とか、“なにもしないよりやった方がまし、といった理屈で押さえ込み、「通行量を増加するための事業」が全国多くの商店街で展開されることになりました。以来今日まで、全国で取り組まれた商店街活性化事業のほとんどが通行量を増加させるための事業だったことはご承知のとおりです。

 全国的に「通行量増加」が取り組まれることになった元々の原因は、大型店出店の影響調査のために行った通行量調査の結果で確認された「通行量の減少」を「商店街空洞化の原因」と見誤り、通行量を増やせば商店街は復元する、活性化出来る、と思い込んだこと。ここにあると思いますが、如何でしょうか。

一時、商店街のリーダーさん達に対して行われたアンケート調査などをみますと、衰退の原因として「通行量の減少」をあげる人が大変多かったのですが、これは因果関係の理解が逆、結果として起きていることを原因と取り違えています。
 『中活法』制定当時、"中心市街地活性化のカリスマ" などともてはやされた藻谷浩介氏などは,この短絡を短絡と気づかず、そっくり真に受けてなぞっただけ、でした。
普通に考えれば荒唐無稽な「藻谷理論」が,広範な支持を得た背景には、先行して“通行量神話”の蔓延があり、藻谷氏はこの神話の掌の上で踊っているだけですね。

 氏が称揚してやまない佐世保市四ヶ町の歩行者通行量は、公共施設サルカスの建設で劇的に回復しましたが、これは商店街を陳腐化したと感じて離れていった30~50代の女性ショッピング客の復帰ではなく、中高生、高齢者の通行の増加によることが地元銀行の調査で明らかになっています。
通行量は増えても街のショッピング行き先としての魅力は衰えたまま、というのが“日本一元気”と評価される四ヶ町の実態です。
実際に街を歩いてみた人にはすぐ分かることです。

 幽霊の正体見たり枯れ尾花
といいますが、“通行量が増えれば商店街は活性化する”という神話、その正体、発祥の淵源は単純なことだったわけですね。

 商店街活性化、本当に実現したいわれわれにとって問題は、こういう神話が依然大勢を占めている状況において“売れる売場づくり”を実行、実証して拡大していくこと一択ですね。

【空店舗神話】
 商店街活性化業界には他にも「短絡傾向」が散見されます。
たとえば空き店舗対策。

 空き店舗が増えている,借り手がいない、このままでは大変なことになる。
ということで取り組まれるのが空き店舗活用事業=補助金を用意して空き店舗利用者を誘致、開業させて通行量を増大させる事業ですね。

 元々商店街に空き店舗が生まれること自体はよくあること、昨日今日始まったことではありませんし、郊外のSCなどでも普通に起きていることです。
商店街全体としては繁盛していても、個店が業績がふるわず閉店する、あるいは商売以外の理由で廃業することはいつの時代にも珍しくないことです。問題は空店舗が新しい使い手が現れず空店舗のまま放置されること。

空き店舗問題とは実は、“空き店舗がなかなか埋まらない”という問題ですね。
商店街全盛期に発生した空き店舗はすぐに埋まりました。
SCの空き店舗も(リーシング専門家の支援もあり)埋まります。
では、現在の商店街の空き店舗はなぜ埋まらないのか?
答えは簡単、空店舗の周囲の店舗の様子を見てみると、どうも新しく開業する立地としてはふさわしく無さそう・・・。

 そもそもなぜ空き店舗の借り手が付かず、空店舗が増え続けるのか、という根本原因には目をむけず、もっぱら空き店舗が目立つ、何とか解消しなくては、と目先のことに目を奪われて右往左往してしまう・・・・。

 取り組むべき空き店舗対策とは第一に、“これ以上空き店舗を増やさない”ための事業でなければならない。
空き店舗対策のこれまでの経緯を見ますと、いったんシャッターの降りた店舗のシャッターを上げることの難しいことが痛感されるはず、それに比べると、営業中の店舗を例えば「いうれる売場づくり5原則」の実行で繁盛させることの簡単なこと。
「売れる売場」がどんどん増えてくれば放っておいても空き店舗は埋まっていくはずです。

 ということで。
“問題を取り違えるといくら努力しても問題を解決できない”という“法則”の例としてもまことにぴったりの通行量神話と空き店舗神話を取り上げてみました。
二つの神話の淵源をたどると、“現場で起こっている事象に対応するには、その事象を押さえ込まなければならない”という、より根本的な「ものの見方・考え方」レベルでの“神話”から必然的に生れた神話かも知れません。

 とするならば心がけるべきは、“対症療法では活性化を実現することは出来ない”という基本的な「構え」に対して知らんぷりをする関係各方面の「ものの見方・考え方」にこそ活性化が実現できない根本原因である、ということかも知れません。

 【もの見方、考え方】を転換すれば商店街の夜明けは近い、といいたいところですが・・・。

商店街活性化の天動説と地動説

商店街活性化の天動説と地動説

天動説=通行量を増やすと個店の売り上げが増えて商店街が活性化する
地動説=売れる売場〔個店〕が増えると商店街が活性化し、通行量が増える
真反対ですね。どちらが現実に起こることでしょうか。

商店街活性化事業として取り組まれる通行量増大、空店舗解消、販売促進等の取組は、事業終了後に何の成果もうまれず、蓄積されません。
当然のことで、通行量減少、空き店舗、売上不振等の原因は、通行量の減少、空店舗の増大では無く、それらは別の原因の結果として起きていることだからです。

原因の解決に取り組ますに結果として起きていることを単純に解消とするのは、活性化が始まって「大店法」時代当時ならともかく、以来40年以上経過している現在では誰もが経験しているとおり通用しません。分かっていながら繰り返しているのは、アタマのなか、物の見方、考え方が当時のままだということ、とんでもないことですね。

さらにこの間、学識経験者、〇〇アドバイザー、〇〇伝道師等々の〈専門家〉多数が揃いもそろってこの不毛な状況に効果的なアドバイスが出来ない、というところに事態の深刻さがあるわけです。

ポストコロナ、チェーン小売業の規模縮小のニュースが毎日のように流れてくる現在、まだまだ厳しい局面が続きます。。
商業集積としての存続を維持、再構築したい商店街は、〈売れる売場づくり〉に集中、個店群の増収増益を実現し、その延長上に商業集積としての再生を目指す以外に活路はありません。
本気で取り組む覚悟があれば道は開けます。
ますは当社にご連絡ありたし。

通行量を入店客に転換する

通行量を入店客に転換する?
 官民不問、お気楽な関係者さんたちが提唱する“通行量を増やして商店街を活性化する”という路線、言うは易く、でありまして。
そもそも商店街活性化とは“陳腐化している商店街を魅力ある買い物の場として再構築する”ことですから「売場の改革」抜きで実現できることではありません。

 【思考実験】

 店前を通っている人が入店客に「変貌」するプロセスを考えてみましょう。

①店舗に気づく “お、それらしい店があるじゃん”
②興味を持つ “フム、面白そうかも知れない”
③入ってみる気になる “ちょっと冷やかしてみるか”
④決 心 “時間もあるし、ちょっとだけ”
⑤入 店
というようなプロセスを経て、通行人が入店客になるわけですね。
(ちなみに、①~⑤はAIDCAですね。)

 さて、このプロセスはもちろん店舗前面の路上で展開されるわけですが、各プロセスをさらによく見てみましょう。

①店舗に気づく
 通りを歩いている人にとって、店舗ファサードは正面を向いて歩いていてはよく見えない位置関係にあります。
進行方向を直視して歩いていては店舗ファサードを十分吟味することは出来ません。なにがしか首を曲げたりしないと全貌を十分みることはできません。つまり、歩行者にとって「わざわざ見ないと店舗は見えない」のです。

 しかも、中小個店の店前を通過するのに要する時間はわずか2,3秒ですからね。
2,3秒の間に、
①ー1 店に気づく
①ー2 もっとよく見ようと意識する
ということが行われなければならない。
これがあってはじめて変貌プロセスが始動するわけですが、

問い:どうすればこういうことが起こせるか?
答え:店舗ファサードが適切な「注意喚起力」を持つことで。

 通行量を入店客に変えるため、取り組みの第一歩は、店舗ファサードを適切に演出することです。
よろしいですか。店舗ファサードの演出で「わざわざ見てみよう」という気持を起こさせることが出来なければ、通行人はそのまま、お客に変わることなく通り過ぎていきますからね。
この店でも、次の店でも、そのまた次の店でも・・・・。

 通行量を入店客に変えるには、お店の側の努力が必要です。
第一の努力は「店舗ファサードの演出」。
ちらっと視界に入ったファサードの様子が興味を呼び起こし、もっとよく見てみようと歩くスピードを緩めさせ、ショーウインドに近寄り、そこから見える売場の様子をチェックする・・・。

 ファサードの演出だけではダメ、ショーウインド(店外からの可視部分)から見える売場の雰囲気、陳列された商品群の質感、陳列のセンス・・・・。
これらの総体が「フム」と感じられない限り、“自分にとって価値のある店かも知れない”という評価が下されない限り、「入店」という行動がおこることはありません。

 如何ですか。
“商業振興策だけでは商店街は活性化できない”
“通行量を増大することで事業機会を増大しよう”
という【理論】に基づいて事業が企画されていますが、「通行者を入店客に転化する」をホンキで実現しようと考えるなら、相当高度な「売場づくり技術」をもっていることが前提になります。今どきのお客を“その気にさせる”売場が作れなければいくら通行量を増やしげも、入店客増にはつながりません。

 非商業活性化的事業に取り組んだ結果、通行量は増えたが「入店客―売りあげ」は増えなかった”というよく見聞する事例は、「売場づくり」を無視、省略したままで通行量増大に走った結果です。

 強調しておきますが、繁昌していない個店や商店街が店前通行量を増やすことで来店客アップ、売り上げアップを期待しても上で検討してきたとおり、実現は出来ません。
通行量を入店客に転化出来るのは既に繁昌しているお店の特権、業績低迷が続いているお店にはゼッタイ不可能なことです。

 ということで、X全国津々浦々に至るまで商店街活性化の王道となっている「通行量を増やせば事業機会が増える、増えた事業機会を活用することで商売繁盛」というシナリオは活性化実現には何の効果もありません。全国津々浦々で事業の度に確認されているとおり。
“通行量の増大”を目標に掲げている皆さんは、増大した通行量〔増大できたとして〕をどうやって「入店~買上客」に変えていくのか、この際、しっかり考えてみてください。
この作業は、あなたが商店街活性化という事業にどのようなポジションで関わっているかを問わず、ご自分のため、ですからね。

 「通行量神話」を捨てますか、それとも活性化を諦めますか?
選択肢はこのように現前しています。

商店街活性化は環境変化への適応・再挑戦

商店街の環境適応
最大の課題は商業集積間競争への対応、消費購買行動の商業集積選択にどう対応するか、ということだが軽視されている。中活法・基本方針は「中小小売商業の競争力の根幹は業種揃え、店揃えの最適化」と指摘しているが、現在の活性化事業に商業集積としての商店街の競争力を強化する取組は見られない。

通行量増大は個店の立地条件の改善、テナントミックス計画の無い空店舗利用は家主支援、「三種の神器」は参加店舗の販売促進。
商業集積としての商店街の集客力の向上強化を目的とする事業への着手は喫緊の課題だが、商店街の内部から取組への問題意識が現れるか疑問。 本来なら「中心市街地活性化法」の施行―『中心市街地活性化基本計画』で大転換が行われるべきだった。梃子でも動かぬ関係各方面の問題の枠組み。

『中活法」第五条は、中心市街地活性化は地方公共団体の責務としているが、責務を遂行するために不可欠のスキームが明示的に提供さあれていない。このままではポストコロナ、環境変化の加速に対応することは不可能である。

環境適応体制を欠く商店街活性化の前途は暗雲が垂れ込めている、という陳腐な引喩がピッタリ。

商店街の課題は、集積間競争への対応。
広域生活圏で激しく展開されている集積間競争の渦中にどのようなポジションを取るかということ。
これは恣意的に決定して良いことでは無い。他の集積と棲み分けが可能であり、かつ、商店街の力量で構築出来るポジションを発見、そこに向かっての移行の道筋を構築しなければならない。

個店の課題は、変化、多様化している消費購買行動の特定の分野に焦点を当てて、売買接点としての売場のあり方を構築し直すこと。売場の現状は間違った対応の蓄積で陳腐化劣化が著しく、消費増税、コロナの影響を甚大化している。早急に対策を講じないと経営持続に支障を生じることが懸念される。

以上、あらためて概観したとおり、商店街・個店をめぐる環境の変化はこれまで取り組んで来た活性化事業では到底対応出来ない多面多様かつ深刻な内容である。
対応する主体の力量は対応の失敗続きで衰微しており、時間と資金の投入には限界がある。
この状況に於いてどのような方向と方法で変化する環境に適応していくべきか?

方向と方法は次のような条件をクリアしなければならない。
①商店街既存の力量で着手可能なこと
②最少の投資で可能なこと、特に個店の取組は投資不要なこと
③可及的速やかに個店の業績を回復出来ること
④取組を戦略課題に絞り込み、一点突破―全面展開を目指す

縷々条件を確認してきたが、果たして以上のような多岐にわたる条件群をクリア出来る取組があるだろうか?

視点を変えて個店、商店街が喫緊に実現しなければならないことは何か?
個店群の増従増益の実現である。個店が陥っている減収減益趨勢から脱却しない限り、すべての活性化策は画餅に終わる。

採用すべき取組は、
①個店の増収増益を直接の実現すべき目標にしながら
②取組の成功・拡大=に商店街の商業集積としての再構築を展望する、というもの。
すなわち【売れる売場づくり】が商店街ぐるみ、環境変化への対応プロジェクトのスタートアップ。
以下の運びはご承知の通り。

この際、あらためて確認されたい。
中心商店街活性化のアドボケイトプラン:
コミュニティモールプロジェクト
https://bit.ly/31FshTC
類似企画無し、一読の価値はあると思うので。
特に商店街立地で頑張っている地場中小独立自営小売業者の皆さんには是非検討して頂きたい。

広域生活圏で多種多様な商業集積が顧客の支持を求めて競争状態にあるなかで衰退趨勢に陥っている商店街が持続可能性を確立するには「商業集積としての再構築】を目指すことは避けられない選択である。
商店街の環境適応行動は「協働的商業集積*」への移行である。
*協働的商業集積:自生的商業集積である商店街を形成している中小商業者が自由意志による協働で構築する商業集積。ショッピングモールをはじめとする各種商業集積とは競争的棲み分けを目指す。

 今後、この趣旨でyoutube、ZOOMなどを駆使して「オンライン商人塾(仮称)」を全面展開します。
有志の活用を期待します。

小売業の原点、「原理原則」の構築

“商売は理屈では無い、経験と勘だ” というのは活性化界隈でよく聞かれるところですが、何故そうなのか、ということは説明されたことが無い。
そもそも経験とは何か、勘とは何か? 
チャンと説明されていますか?
「理屈では無い」という理論否定は理論の役割、内容を知った上でのことですか?
「もの余り・店あまり」というバブル崩壊以降の趨勢に於いて、業績長期低迷・消費増税による売上急降下・コロナ襲来消費消滅。前代未聞の三重苦に「説明出来ない経験と勘」でどう対応するというのか。〈経験と勘〉、言ってみただけに終わること必定です。
未曾有の問題状況に何を武器に立ち向かうべきか?
こういうときによく言われるのが〈原点に帰れ〉というセリフ。一から出直せ、ということで表見もっともらしいのですが、あいにく、帰るべき〈原点〉は存在しませんね。
なにしろずうっと〈見よう見まね〉、〈経験と勘〉以外何にも手にしたことは無いのですから。
ということで、ここから先は何を頼りに商売を続けるのか。
打つ手無し。
半世紀に及ぶ商店街活性化の取組、残ったのはハード事業の成果とポイントシステム程度。どちらもここから先の「商売の出直し的再構築」を引っ張って行く機能は無い。
商店街だけでは無い、関係各方面、挙って打てる手が無い。「三重苦」は始まったばかり、これからが正念場だが・・・。
前人未踏(頼れる経験と勘が無い)揺動転変期を乗り切っていくには〈原点〉を構築しなければならない。
原点とは何か?

原点=小売業の原理・原則ですが、講壇商学は解明していない。
原理=これを欠いては小売業として成立しない要件
原則=事業を継続したければ維持しなければならない要件
時代環境が変わっても〈営利事業としての小売業〉である限り従わなければならない原理原則がある。
まずこれを理解し、行動の基礎に据えておくこと。
揺動転変期、過去の成功経験はそのままでは使えない、原理原則に照らして有効性を確認しなければならない。
原理原則、当ブログではこれからもその構築に努めます。

パスデペンデンスとヒステリシス

 パスデペンダンス:経路依存性と訳されています。
これまでの経緯で特定の事情があり、そのためにその後の進展が棹の事情に規定されること。
良く例に出されるのがキーボードの英字の配列です。
使用頻度の高いAやSが左手の小指で打つ配置になっています。
本来なら盤面中央に配置されていてしかるべきなのですが、これはどういうことか?

 どういうことかと言いますと、これはタイプライターの配列をそのまま踏襲しているのですが、アナログのタイプライターの場合、タイピングがあまり早いと、アームが絡み合って文字が打てません。経験者なら誰でも知っているとおりです。
キーボードの文字配列は、なんと、タイピストがあまり早く打ちすぎてアームがもつれる(これは構造上不可避)ことがないよう、打鍵スピードを遅らせることが考慮されているとのことです。

 この配列をそのまま承継しているのが現在われわれが使用しているキーボードの英字配列です。もはや機械的な制約は全くないにも関わらず、過去のタイプライターの(今となっては)不便なレイアウトを承継しています。
コンピューター初期のキーボードには当然なんのためらいもなく、タイプライターの配列が採用されたわけです。コンピューター利用者は例外なくタイプライター利用者でしたからね。

 過去にはそれとして理由があって存在したものであり、しかし、今となっては非合理なのだが、経緯上存続しておりデファクト・スタンダードになっている・・・。
というのが経緯依存性。
わが中心市街地にもいろいろとありそうですね。

ヒステリシス:
 過去に起きたあることが原因で始まったことが、その後の展開のによって成長し、ついに、最初の原因を排除しても状態が復旧改善できなくなること。

 郊外にSCが進出したことで、その影響で衰退化した商店街は、商店街を衰退させた当のSCが撤退しても、もとの繁栄を取り戻すことはできません。ですよね?
出店の影響は、商店街のあり方に及びますから、SCとの競合に直面することになった商店街・個店は、SC進出以前の業容を継続することはできません。衰退=劣化ですから、やがてSCが撤退しても商店街が修復されることはありません。

 「人通りの減少」でも同じことが起こりますね。
いったん人通りが減って業容が劣化したお店は、店前通行量がたとえもとにもどったとしても、かっての繁盛を取り戻すことは出来ません。
業容の劣化は、シャッターの内側で取り組まない限り、回復することはできません。

 日本一元気な街、と評論家に賞賛された商店街、人通りは確かに増えたのですが、個店の劣化という現実にはなんの効果もありません。関係者の話などでも「人通りが増えた」ということは報告されても「その結果売り上げが回復した」という話はありません。このあたり、けして聞き損じの無いように。

 世の中には、先人が作った「概念」がいろいろとありまして、知っていると何かと便利です。
紹介した二つの概念、中心市街地・商店街活性化に限らず、歴史・伝統に富む地域や都市の活性化、経営を考える際に重宝するかも知れません。

テナントミックスかタウンマネジメントか

テナントミックスかタウンマネジメントか

原語で略称にすれば、どちらもTM。
先進的なTMOではこれらの計画作りに取り組んでおられるところもあるかと思います。
経産省では昨年度「中心市街地活性化におけるテナントミックスの手法に関する調査研究」に取り組まれたようで、その結果が『実践行動マニュアル』ですね。

テナントミックスとタウンマネジメント、中心市街地活性化を推進するうえでより正しいアプローチはどちらでしょうか。
これは、下記のツリーで検討したとおり、もはやいうまでもありません。
テナントミックスは、タウンマネジメントの下位概念で、販売促進、人材育成、サービスシステム、景観整備などなどと同列の運営実務の一分野です。

なお、次の各項に留意。

1.テナントミックスを誇大評価するのは、「ショッピングモール」がきちんと理解されていないから。

2.モデルにされている郊外型SCのテナントミックスとは、「元気のいい」、「シュンの店」、「集客力のある店」を如何に集めるかということに終始している。

もちろん、こんな業務をテナントミックスと呼ぶのは我が国のほんの一部のギョーカイだけです。

「中心市街地活性化」において、「テナントミックス」という言葉が出てきたのは、、『TMOマニュアル』で「活性化の手法の一つ」、「たとえば」ということで例示されたのがいつのまにか肥大化、活性化といえばテナントミックスのこと、というような短絡的な発想もまかり通っています。

※「テナントミックス」に限らず、声を大にしていったおきたいことは、『中活法』~『マニュアル』は、「これさえあれば中心に市街地活性化」はOK、などと考えないこと。
※テナントミックス=「業種構成・店舗配置」を考える前に、「一体的推進の目標」を確立すること。

※さらに。
①そもそも、既存個店群の活性化には取り組むのか・取り組まないのか?取り組むとすればどんな手法が考えられるか?
②「既存個店」はテナントミックスの中に入れるつもりか? 既存店をどう「テナント」に転換させるつもりか?
③そういう「転換」を推進するには、個店に対する指導・支援が不可欠だが、だれが担当するのか?
④自ずとTMOも能力の向上錬磨が求められる

などなど、考えていると、ことは「テナントミックス」に限定されるものではないことがはっきりします。


そうそう、このところハヤリコトバになってきた、「個店の活性化」、「魅力ある個店づくり」ですが、字面だけ真に受けて飛びつくとまたもや大失敗をやらかすことになるのでくれぐれもご注意あれ。

テナントミックスのポジション

テナントミックス

1.一般論
商業集積のコンセプト(=デスティネーション=お客の買い物=品揃え・売り場揃え)を実現するための、店揃えのことです。
ちなみに、コンセプト抜きで店舗が集合しているのは、テナントミックスとは言いません。自然にお店が集合して出来上がっている商店街の場合、「通行量が多く・好立地」と判断したお店の出店が相次いだ結果、(集合としては)自然発生したものであり、コンセプト主導の商業集積とは集合の意図が違います。もちろん、「テナントミックス」という概念とは無関係です。

「テナントミックス」とは、大型商業集積がお客の特定の購買目的=来訪目的に対応するために使う、品揃え・売り場揃えの手法のこと。

手法は次の通り。
①収益全体で対応しようとする購買動機・行動(コンセプト)を決定する
(例:コンビニエンスニーズ、コストコンシャスニーズ、ラグジュアリィニーズ)
②コンセプトを充足させるために必要な品揃え(品種・品目)構成を決定する
③品揃えを実現するための売り場揃えを決定する
④売り場を分担するショップ構成を決定する
⑤ショップ構成を担う、実在のショップを選定・交渉・入店させる

狭義のテナントミックスとは④のことです。
こうしてみると、テナントミックスは商業集積のコンセプトあっての下位概念。集積のコンセプト抜きでの「欠業種リクルート」や「空き店舗活用」などはテナントミックスとは呼べない、呼んでも無意味だということがよくわかりますね。

2.郊外型SCの場合
これは、いつも申しあげているとおり、量販できるものなら何でも売りたい・量販百貨店を核とする「量販センター」ですから、上記の意味でのテナントミックスは存在しません。量販センターには、センターを構成する各店舗は自店が設定するコンセプト(顧客の買い物目的)に対応する品揃えを実現していますが、センター全体としてのコンセプトは不在ということになります。
量販センターに「大量に買いたい」と言う目的意識(コンセプト)で出掛ける人は少ないでしょう。

量販センターの「たくさん売れるものなら何でも売る」というコンセプトは、お客の購買目的と対応させると「人並みでかまわない分野のショッピング」に対応した品揃え・店揃えということです。
ショップに共通する特徴は、「量販できる品揃え」。
ちなみに、センターのコンセプトを逸脱、「こだわり」・「堪能」などをコンセプトにしたショップを出すとはじき出されることになりますね。

3.中心市街地の場合
中心市街地活性化の手法としてテナントミックスということがクローズアップされています。といっても時差いの取り組みは「テナントミックスビジョン」などを作成している「先進的」なTMOに限られていますが。

中心市街地商業活性化=中心商店街活性化の場合、テナントミックスが問題になるのは、「一体的推進の目標」が実現を目指す商業集積としての性格というレベルで確定されている場合にかぎられます。

さらに手法としては、既存個店の転換ということがメインになります。まず第一にコンセプトが示す方向に既存個店が転換(品揃え・サービス・店内環境など)し、活性化の可能性を実証することからスタートしないと、テナントミックスは夢のまた夢ですね。

「テナントミックス手法」で述べたように、テナントミックスは、「ショッピングセンター」を作りあげる品揃え・売り場揃えを実現する手法であり、全体のフローを抜きにしたテナントリクルートや空き店舗活用とは全く違います。

4.まとめ
以上、簡単に検討したように、商業集積としてのコンセプトを設定しないテナントミックスというのはあり得ません。
中心市街地の場合、まず取り組むことは「一体的推進の目標」に中心商店街(あるいは「中心市街地に立地する商業集積群」)がまちぐるみ転換・実現を目指すべき商業集積としてのコンセプトを設定することです。

ちなみに。

マニュアルでは「中心市街地の商業集積群を一個のショッピングモールと見たて」たアプローチを推奨していますが、ショッピングモールについて、「中心市街地立地で成立するあたらしいタイプのショッピングセンター」という指向が明確でないため、
①既存個店の転換という課題の把握が不十分
②事業全体における個店の意欲的な取り組みの必要性の認識が不十分
となっており、

その結果テナントミックスは、中心市街地の大型店活性化、空き店舗対策が中心になっているような感があります。
これは順序が逆だと思います。

大型店の活性化・空き店舗活用

1.大型店の活性化
いうは易く、実現は大変難しい。
都市によっては、大型店の活性化による集客力の向上-その結果中心市街地に顧客の回遊が生まれる-既存個店への買い物客が増えるというシナリオを描いているところも有るようですが、これは全くの「トンデモ」です。

第一に、大型店の活性化は大変難しい。これまで成功した事例はない。
第二に、大型店の活性化が成功したとして、来店客は大型店の魅力にひかれて来店するのだから、店外の中心市街地に出ていかなければならない理由は無い。
第三に、とおりに出掛けたとして、繁盛していない(つまり誰からみても買い物行き先になっていない)店に入って買い物する理由などさらさらない。

という「三無トンデモ路線」ですね。
こういう路線にのっているところでは、中心市街地のテナントミックスのはずが大型店のテナントミックスに化けていたりします。

もちろん、大型店の活性化は喫緊の課題ですが、それは第一に大型店自体の経営を維持するため、と考えることが必要です。
街全体のため、などといった甘い発想では業績転換は不可能ですね。

大型店の活性化~街全体への波及などという取り組み、中小店舗はそれまで待て、という多くの「基本計画」が陰に陽に想定しているシナリオは文字通り「絵に描いた餅」、妄想・妄念レベルです。

次に空き店舗の活用
商売不振で閑古鳥が鳴いている商店街の空き店舗を利用して店開き・繁盛店を作りあげるには、「お客は自店で作る」という覚悟が必要です。お客に買い物動機が発生したとき、真っ先に思い浮かべられる自信を持てる店舗企画が無い「空き店舗活用」は活用ではなく無謀です。

空き店舗活用も大切な手法ですが、必要によりチャレンジショップ
や創業塾などとミックスさせた都心開業システムといった仕組みを作ることも考えないと、補助金があるから開業してみるか、といったノリでやられると、テナントミックスどころか取り組みのお荷物になりかねない。

というように、巷間(W,考えられているようなレベルで安易にテナントミックスを云々していると、目標・課題を見失います。というか、テナントミックスを云々することそれ自体が中心市街地活性化の目標・課題をすっかり忘れた「目標無き事業」だと言った方がより適切かも知れません。

結局、中心市街地活性化=ショッピングモールへの転換というスキームが存在してはじめてテナントミックスという手法の採否の検討が可能になるのですが、では、ショッピングモールへの転換は、テナントミックス手法でOKでしょうか?

「商業施設再配置」など

テナントミックスの一手法とかで、業種ごとのゾーニングなどを構想する向きもあるようですが、おやめになった方がよろしい。

繁盛店の創出=個店の転換も思うようにいかないのに、衰退過程に入っている店舗を集団化したり、炭火を火箸でいじるようにあちこち動かしたからといって何がどうなるものでもありませんでしょ。

上位計画がある場合はいざ知らず、お店を動かすというのはエネルギーを要しますからね。第一、計画しただけで活性化の運動そのものから脱落するお店が出ることになりかねません。そう言うお店はたいてい繁盛店だったりなんかする(W

いっときますが、店舗再配置はもう少し違った視点・スパンで取り組むべき。今すぐどうのという話ではありません。
まして、TMOの主要業務=テナントミックスマネジメント=店舗再配置などと早とちりすると、結局、TMO自身がな~んにも出来ずに開店休業に追い込まれたりすることになりかねない。

タウンマネジメントの領域

「ショッピングモールへの転換」のフロー

1.コンセプトの設定
2.品揃え・サービス・環境の構想・・・実現への取り組み

(品揃え)
3.品揃え-売り場揃え-店揃えの構想(テナントミックスビジョン)
4.テナントミックスの実現
(1)既存個店の転換
(2)既存売り場(大型店)の転換
(3)空き店舗・空地への出店誘致

一般のテナントミックス業務と異なって、中心市街地の場合、「既存店舗・売り場の上位コンセプト主導による転換」取り組みがあります。ここが通常のテナントミックス業務と大きく異なるところです。

「転換」を推進するためには、店舗内外・経営内外で様々な取り組み及びその支援が必要です。

経営者~店頭担当者の能力の転換、取引先開拓、販売促進、新たなサービスシステムの開発、店舗内外・街区の環境整備等々。
さて、これらの業務のすべてを「テナントミックス」一括することが出来るでしょうか?

たとえば、能力開発システムの一環として「販売士制度」を採用したとします。これもテナントミックス業務の一環ですか?
コトバの問題として整理、何でもありのテナントミックス計画ならそれでもいいでしょうが、活性化計画を「テナントミックス」レベルでとらえている都市で、「転換業務」の全体、サービスや販促業務までを含めて計画する力量は無いでしょうね。

もしあるとすれば、その計画は「テナントミックス計画」ではなく、「タウンマネジメント計画」になっているはずですから。

中心市街地のタウンマネジメント

この「タウンマネジメント」は、もちろん、ショッピングセンターのルーティーンワークのマネジメントではありません。

マネジメントとは

ドラッカーさんによれば、「言葉を実現する」ことだそうです。

所与の言葉(目的・目標)を実体化するのがマネジメントの役割。
テナントミックスかタウンマネジメントか、というのは「単なる言葉の問題」という人もあるいはおいでかも知れませんが、上記の通り、マネジメントとは言葉の問題、一字一句ゆるがせにしない、というのが基本姿勢です。

だって、「実現」を目指すのがテナントミックスかタウンマネジメントか、ハッキリさせておかないと後々の作業に次第に影響が出てくる、最後は行き詰まる、ということになりかねません。

計画無しで作る〈売れる売場〉

計画無しで作る〈売れる売場〉

「買いもの離れ・売場離れ」―消費不調―消費増税の果てに襲来した新型コロナ、「ポストコロナ(コロナ襲来以降)」の小売業経営にできる環境適応は、「売れる売場」を作ること。これ以外にありません。
売れなくて困っている売場、どうすれば売れるようになるでしょうか?
考えてみたいと思います。

基本方針:
切迫した状態での取組、次の条件を確認しておきましょう。
①理論無し、技術無し、仮説―試行法
①仮説:効果がすぐに評価できること
②基準:お客の行動の変化、売上の変化
③目標:細切れ改善の蓄積による購買環境の最適化
④着眼:「売場の見える化」
⑤売場様相:「移動」につれて売場―部門―
 品種―アイテムが眼前に繰り広げられる。

2.既存理論・技術無視。〈眼で考え、頭で見る〉

見える売場=見えるレイアウト
売場を移動するにつれて売場―部門―品種―アイテムが眼前に繰り広げられる、こと。
理論、技術無しで挑戦する売場づくり。
お金も修業も必要無い、取り組めば明日から効果が実感される。商店街の「最後の事業」におすすめです。

いつも申し上げているように、商店街で取り組まれているほとんどの活性化事業は、
〈販売促進事業〉です。即ち、
①商店街は商業集積として機能しており 売上=~客数✕客単価に不満は無い。
②ただし、長期的な顧客減少は避けられず、顧客を維持する取組が必要
という状況に対応する事業です。

商業集積間競争の激化=環境変化への対応に失敗した結果、売場の陳腐化、劣化、商業街区としての空洞化に陥っている商店街の持続可能性の再構築は、販売促進(来街訴求)事業では実現することができません。
このことは昨年全国一斉に取り組まれたGoTo商店街の結果でもあきらかです。
 
商店街活性化最後の課題
すべての活性化事業の受け皿:個店売場を“ショッピングの場”として再構築すること。
現状ありのままからスタートして喫緊に「売れる売場」に変容すること。

結局、最後に残っているのが〈来街目的〉である個店売場の〈わざわざ出かけてくるに
値するあり方〉を実現すること。
繰り返しになりますが、すべての事業は、この〈売場のあり方〉が実現されていて
はじめて効果を発揮します。
ご承知のとおり。

商店街用語「差別化」は有効か

小売業界の専門用語、「差別化」とは何か、果たして活性化が必要な商店街の活性化策として適切かどうか。
「差別化」は、商店街の競争戦略としての成功体験に基づいています。

1.商店街の競争成功体験:
(1)競争相手
  ①隣接商店街 都市の中心商店街
  ②上位都市の中心商店街
(2)競争手段
  ①来街訴求イベント
②環境整備(アーケード、カラー舗装等)
というものです。
(3)目的はライバルとの【差別化】
成果は、得意客+「一見客」の来店、買上増による増収増益、催事は通りに人が溢れるほどの盛況でした。

2.競争の特徴
(1)競合は自生的商業集積である商店街、来街訴求、環境整備での差別化を図る
(2)補助制度等を活用し差別化すれば優位に立てた。
☆商店街間競争=同一商業集積類型間の競争であり【差別化】(競合と同じことを効果的にやる、競合ができない販促を採用)が効果を発揮した。
(3)商店街の「活性化成功」体験は、類似商店街間競争=販促、設備施設等の差別化び成功でした。当時、高度化事業(カラー舗装、アーケードなど)に成功したと評判の商店街の隣にはお客を奪われた商店街が【セット】で存在したものです。
もちろん、その商店街も隣の成功事例を模倣しました。
こうしてイベント、カーラー舗装、アーケードなどが行き渡りました。
やがて競争は広域間競争へ。
という時期に登場したのが大型量販店。

3.大型店対策としての差別化?
大型量販店には商店街間競争の武器:【差別化】は通用しませんから大変です。
(1)「消費購買行動の流出阻止」
今は昔、商店街の前途に黄信号が点った当時、商店街活性化の合言葉ですね。流出先は大別すると
①上位都市≓県庁所在都市中心商店街
②圏内に進出したショッピングセンター
です。
(3)①の影響(吸引力)はフェイドアウト、かっての上位商店街はこちらと同様、活性化の必要に迫られています。
ここからは②について。(以下ショッピングセンター=「SC」と略記、同じくショッピングモール=モール)

4,商店街活性化、SCとの「差別化」は可能か?
そもそも「差別化」とは何か?
差別化=「同質類似」の対象を基準に、相手が持っていない特性を加味することで競争優位に立とうとする考え方。
①相手が持っている長所は出来るだけ模倣した上で
②“見れば分かる”競合の不備不足を付加する
という方法。
「差別化」が採用できるのは、同業種、同業態内の競争だけ。
同業個店、同類型の商店街との競争限りの競争手段。異種業態店舗=コンビニエンスストア、スーパーマーケットに通用しない。
異種商業集積=SC全般、特にモールには通用しません。
つまり、大型商業施設=商業集積間競争が常態化し、さらにECが台頭著しい時代に古色蒼然、【差別化による通行量増大】という販促手法を採用していたのでは衰退趨勢を押しとどめることは出来ない、ということですね。

5.結論
(1)商店街の競争戦略の成功体験=差別化はショッピングセンターには通用しない。
(2)商店街が活性化できないのは、取り組む方法を間違えているから。
商店街活性化の方向と方法については、「ブログ内検索」を活用してください。

「商店街活性化」の二極分化

「商店街活性化」の二極分化

1.「商店街活性化」の分裂
  「商店街活性化は陳腐化した」という人たちが「商店街活性化」に代えて使い出したのが「まちづくり」、かっては都市計画系の用語でした。
  「まちづくり」に名称変更した人たちの特徴は、
 ①「商店街活性化」とは街がどうなることか定義しない
 ②自分たちが取り組んでいる販促活動その他を「活性化事業」と呼んでいた
ということです。
陳腐化したのは、「活性化」では無く自分たちの活動の方だったのでは無いか。
 「まちづくり」と名称を変えた後も相変わらず、
 ①「まちづくり」を定義しない
 ②取り組んでいる事業は昔と一緒
  ということで、この点、「同伴有識者」もまったく同じです。
  同伴有識者の特徴は、絶対に商店街の取組を批判しないこと。
「有識=中立」とでも思っておられるのでしょうか。

2.新しい二極化
(1)新しい二極化
   さて、今日の「二極化」は「活性化vsまちづくり」では無くて、それを越えた大きな二極化、呼び名では無く「商店街活性化」の考え方そのものの違いで二つに分かれます。

  A. 商店街活性化とは現に商店街で起こっている問題を解決することである。
  B.商店街活性化とは劣化している商業集積としての機能を再構築することである。

   どちらも衰退傾向にある商店街という自生型商業集積を持続可能な状態にしたい、という目的は共通しています。方法が違うだけです。
  しかし、この方法の違いは目的を達成出来るかどうかに関わる重大な違いです。
   商店街を持続可能にするということは、老朽化した施設・設備は更新しなければなりません。店舗、什器などはそれぞれ個店が再投資して更新することになります。そ  の原資は、銀行融資、担保は店舗の業績です。

   商店街の持続可能性を突き詰めると、設備更新が可能な業績が今後とも維持されるか、ということになります。存続するためには「営業経費プラス将来の経費」を収益  として稼ぎ続ける経営が必要だということです。
  そして、活性化が必要な商店街の場合、存続するために必要な収益が不足しているか、  あるいは不足する可能性が憂慮される状態に陥っているわけですから(そうでなけれ  ば活性化は不要)、活性化に取り組むことは、事業に取り組めが、持続可能性を担保  する収益を確保出来るか、ということを基準に考えなければならない。

(2)A、Bについて、考えて見ましょう。
①Aの場合:
   ア.今起きている問題を解決すれば、必要な収益を確保出来るようになるとなぜ言えるのか?  例:通行量減少 空き店舗増加
   イ.これまでもさんざん取り組んで来たが、一向にその可能性は見えてこない。これからどうすれば見えてくるのか?
   という問題に答えなければならない。
    これは本当に、今まさに多くの商店街が直面している問題ですね。自覚されているどうかは別として。
  ②Bの場合:
   ア.商業集積としての集積性を充実させる、というのは分かるが、郊外に多くの施設・集積が展開している中で、商店街が自助努力で実現出来る事業機会があるの    だろうか?
   イ.事業機会があるとして、それを自分たちが毎日の店舗運営を続けながら、ものにすることが出来るのだろうか?
    という二つの・未だかって経験したことの無い・問題へのチャレンジです。
  ③Bの選択肢については、当社がこれまでほとんどの問題を解決しており、文字通り後は増収増益を実現しながら進んでいくだけ、というレベルになっています。ご存じ、「売れる売場づくり」からスタートする【コミュニティモールプロジェクト】 です。

(3)問題はこの二極分化です。
 ①A路線に将来性があるとは考えられません。
たとえ通行量が増える空き店舗が解消する、と眼前の問題が解消されてもそれは 一時的なこと、それらの問題の原因である「商業集積性の劣化」という根本原因は、 微動だにせず残ったまま、念願の増収増益実現の展望はありません。
②個店・商店街の持続可能性の再構築という目的を基準に素直に考えれば選択肢はBしか無いと思います。
  しかも我々が提案している方向と方法は、日々の売場オペレーションの簡単な改善の積み重ねで実現していくもの、コスト・リスク無し、即効で早秋増益の道を切り開くという術式、論理的に考えれば選択しない理由は無いと思いますが、残るは非合理的な理由の数々。

   閉店休業して取り組む、投資資金が必要、といった条件は無いわけですから、「非合理的な理由」も深刻なものは無いと思います。
  商店街活性化の二極化、これはいつまでも続くものではありません。
  Bが伸びないと「活性化」という文言自体が消滅、もちろんAは補助制度が終われ 即刻アウトです。
商店街活性化の二極化、問題は「商店街活性化」はこのままで存続できるのか、と いうところまで来ています。
この状況への対応を提案しているのが当社だけ、というのが状況の深刻さを物語っています。

  弊社が提案する選択肢「B」:『コミュニティモールプロジェクト』をメール添付でお届けします。是非ご検討ください!
  商店街活性化=商業集積としての再構築に取り組むのだ、という基本方針さえ確立されれば、道は一瞬にして開けます。
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  • Author:情報創発研究所
  • 【キラリ輝く繁盛店づくり】
    お客に見える店づくり―見える化をテーマに【個店の繁盛】から【商店街活性化】、【中心市街地の商業集積としての再構築】まで一貫した取組を支援します。
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