恒常業務は戦略業務を駆逐する

悪貨は良貨を駆逐する、の「もじり」です。

長期的なあり方に関する業務(将来のあり方を決定する)は、今すぐ取り組んだからといってすぐに効果が現れることもなく、
取り組まなかったからといってすぐに悪影響が起こることも通常はありません。

一方、恒常業務(日々の仕事)は失敗するとすぐに影響がでます。
どうしても恒常業務優先になるわけですが、そうすると将来のどこかで解決出来ない問題に直面するかも知れません。

幸い、小売業の場合は一日にして環境激変、ということは余り考えられないので、日ごろから恒常業務のあり方を工夫
して徐々に変化することで変化に対応することが出来ます。

恒常業務のありかたを戦略的にする、ということです。

ポイントカードの再生

 止まることを知らないポイントカードの凋落ですが、何ごとにも「例外」がありまして、某県某市では大手スーパーの襲来で閉店必至と観測されていた地場スーパーがポイントの活用で見事しのぎきった、という話があります。
もちろん、業容はきちんと構築されていた上での話ですが。
なにしろ大手スーパーのトップが視察に来たというのですからすごいですね。
売り場づくりが軌道に乗った暁には、この迎撃戦を指導した人を招聘して話を聞くのはいいかも知れませんね。

 ポイントと言えば、何かと言えばお手軽に〇倍セールと言うことになりがちですが、まあコレクターには魅力かも知れませんが、「新規顧客の創造」には縁遠い話です。三倍五倍にしたからと言ってホルダーが増えるわけもなく、スリーパーが目覚めるわけでも無い。長期低落趨勢は覆りません。

 これを何とかしようと言うのが、コミュニティモールプロジェクトの柱の一つ。売上アップ、ホルダー増加、スリーパー覚醒、新規加盟店増加という四大目標をいっぺんにクリアしようというミニプロジェクトがありまして、目下仕込み中です。

 ポイントで大事なことは〇倍セールをやった後で来店頻度、新規来店が増える、ということ。
これが実現しない、ただの〇倍セールでは需要の先食いにしかなりません。

 そうそう、物販会員の退会を飲食系の新規参入でカバーするという話もあったようですが、客相が違います。その他、観光関係、ホテル、道の駅と「ポイントの輪」を拡げる動きが聞かれますが、王道を見失っていますね。

 ポイントの活用、再生は、ポイントの役割をもう一度初心に帰って考えてみること。

自店の繁盛と商店街の活性化

  直接関係ないと思っている人が多いと思います。実際に商店街活性化事業にいくら取り組んでも自店のお客が増えることも客単価が上がることもありませんから、そう考えるのも当然かも知れません。

 しかし、それで良いのでしょうか?
自分たちのお店の売上げアップ、客数増加に効果の無い活性化事業、では何のために取り組んでいるのでしょうか?
賑わい創出とか、せめてその日だけでも通行量が多くなるから、というのは翌日からはまた元の木阿弥、取り組み前の状態に戻ってしまいます。

 これでは本当に何のために取り組んだのか分かりません。何回やっても同じような結果なので、いつの間にか活性化事業というのはそういうものなんだ、というアキラメが起きていませんか?

 昔から商店街の賑わいとは買物客=各個店のお客さんが作るものでした。今と違って商店街全盛時代のお客さんは商店街の中に何軒も行きつけのお店があり、それらのお店を回遊したものでした。この回遊こそが商店街の賑わいであり、通行量でした。当時は来街客1が来店客2にも3にもなりました。

 今はどうでしょうか。
商店街にやってくるお客さんは、ほとんどが一店ねらい、ご贔屓の店一店だけで買い物、終わったらさっさと帰ってしまいます。ほとんど来街者=来店客=1という状況ではないでしょうか。

 今どきの商店街のお客さんは、行きつけのお店以外、商店街にどんなお店があるのか、ほとんど知らない人が多くなっています。前を通りかかっても「見えない演出」が施されているので、存在さえ知られていないことがよくあるのです。
あなたのお店の前を良く通る人でもあなたのお店の存在に気づいていない、ということは珍しいことではありません。
 「お客に見える店づくり」の重要性。

 ちょっと脱線しました。
集客イベントに取り組む商店街のリーダーさんたちは、街に人を集めるのは組合の仕事、集めた人をお客にするのは個店の仕事、といわれます。そうかも知れません。
それが出来れば、商店街活動が直接自店にとって「プラス」になるのですが、残念ながらそうはなっていません。
店前通行量を自店のお客に変えるノウハウを持っているお店がどれくらいあるでしょうか?

 来街した人を個店のお客に変えることが出来なければ、活性化事業が個店~商店街のためになっているとは言えません。
個店が店前通行者を自店のお客に変えるノウハウを持っていなければ、それを修得する事業に取り組むのが商店街組織の役割では無いでしょうか?
 
 いくら商店街がコミュニティの担い手、経済循環の担い手と主張しても各個店にその力が無ければ役割を果たすことは出来ません。「賑わい創出」も、各個店にお得意さんを増やす力が無ければ言ってみただけに終わります。

 こうしてあらためて考えますと、商店街が商業集積として何かをやろうとするなら、その前に個店、売り場がもっと力をつける、売れる売り場を作る事業に取り組まないと目的を達成することは出来ません。

 極論すると、商店街は個店の努力無しでは存続することが出来ないのです。
今、その個店が厳しい状況に陥っているのですから、商店街は何よりも優先して個店の「売れる売り場づくり」に集中することが必要ではないでしょうか。

 商店街の活性化は個店群の繁盛抜きでは実現出来ません。
これからの商店街活性化は、その事業に取り組めば個店にどのような状況が生まれるのか、十分考えて事業を計画する、また個店はその事業を自店の繁盛に結び付けるには何をしなければならないか、十分考えて取り組むことが不可欠です。そのためには、事前に個店の店頭・売り場演出から、売り場のあり方まで、しっかり勉強し実践することが必要です。

 この取り組みを個店に委せておくわけには行きません。
「売れる売り場づくり」は商店街が全力を挙げ、最優先で取り組まなければならない課題です。今年は是非、個店の繁盛実現を通じて主点涯の活性化を実現する、これまでとは真逆の考え方で事業を企画しましょう

やってはいけない店頭演出

 客数や店前通行章が少ないお店では、南アとかもっとお店を目立たせなくては、とあれこれ工夫を凝らします。
ところが、せっかく工夫した結果、期待とは逆に前よりもめだ無くなってしまうお店がよくあります。
本人は、目立たせようと考え、目立つだろうと考えた工夫ですから、逆効果になっているとは気づかないかも知れません。

目立たせたいのはは山々ですが「やってはいけない店頭演出」がいろいろあります。

まずは列挙してみましょう。
1.のれん
2.ノボリ
3.ガラスへのポスター、チラシ貼付
4.出しっ放しのワゴン
5.植栽、花壇
これらはお客の眼からお店を遮蔽する効果しかありません!

店頭歩行者が無意識のうちにあなたのお店に視線を向けるのはほんの数秒間、その間にお店に関心を喚起するのはどうしたらよいか?
「通行量増大」を入店客・得意客増大に結び付けるには、必ずやっておかなければならない準備があります。

歩行者を入店客に変えるには、歩行者が無意識のうちに投げてくる視線をキャッチして、意識を伴う凝視に変えることが必要。そのためには〈売り場の情報〉を一瞬で伝えなければならない。店頭演出の役割です。上記5項目、店頭演出の努力であることは間違い無いが店頭演出の趣旨的には如何なものか。

歩行者がお店に向けた視線が5項目的情報をキャッチした時、意識はさらにその奥にある情報に向かいたいと思うでしょうか、それともその時点で情報を消化、次のアイキャッチへ向かうでしょうか?
あなた自身の経験では如何ですか。店頭演出5項目に旧みを喚起されて入店した経験がありますか?

ではここであらためて、歩行者がお店を認知してから入店してくるまでのプロセスを見てみましょう。
0.店前道路を歩いている
1.店の存在に気づく
2.近寄って確認する
3.興味がそそられる
4.入店を決意する
5.お店の入口に現れる
ということになりますね。

 実はこのプロセスにはトリックがありまして「5」から遡及したもの。
0や1から5に至るまでの間では、本人も気づかないかも知れない多くの〈評価・意志決定〉が行われています。途中で〈つまらない、わざわざ見るほども無い〉と判断したらその時点でアウト、次の段階に進むことは無い。

 0~1,1~2,2~3,3~4という進行には評価と意志決定が行われます。
これをクリアしないと〈入店〉というお店が期待する行動は生まれません。
あらためて、「店頭演出・やっては行けない5項目」を見てみましょう。
これらの演出は、歩行者を 0~1~2と誘導する機能を果たしていますか?

 お奨めは、売り場遮蔽5点セットを即時・無条件ですべて撤去すること。
寂しくなった、物足りない、というのは主観的な判断。一見の歩行者はそんなことは考えない、まっすぐ店内・売り場の情報がキャッチ出来るかどうか、でしょう。

 小売業は、お客に売り場を見てもらってなんぼ。
いつも売り場の奧から外を眺めるのではなく、時には通りの向かいから自店の「顔」を観察しましょう。通っている人が思わず近寄ってみたくなるような店頭演出が出来てますか。

 店頭演出の目的は、通りから売り場の様子(大まかな品揃え・レイアウト・予想される接客サービスなど)が判断出来るような情報を提供することです。
通りの左右からお店に接近して来る歩行者に対して、どの距離でどのような情報を提供しているか? 自分で歩いて確かめてみましょう。

 店頭に立ち止まって売り場全体をチェックする歩行者がいたら、近くに来るまでにキャッチした情報がOKだったと考えられます。NOなら視線は既にお店を通過してしまっているはず。
ということで、売れる売り場づくりの第一歩、「店頭演出」について。

 通行量が少ないからなるべくお客の視線をキャッチしなくては、とノボリなどを立てるのは逆効果だと考えましょう。自分の経験に照らせば簡単ですね。
店頭に何か不足しているものはないかと考え、他店を見えて真似をするのは」止めましょう。店を目立たせるため、不足していると思われるものを次々に付け加えることを〈加上〉と言います。〈上に加える〉ですね。
ゼッタイにやってはいけないことです。
加上は繁盛の敵、と考えましょう。

〈売れる売り場づくり〉の合言葉は、〈お客に見える売り場づくり〉。どう見せるかの前に「物理的」に見えているかどうかが大問題。
商店街からポスタ-、ノボリ、花壇などが配られることがありますが、例外無し・「撤去」です。そんなお金があったら〈お客に見える売り場づくり〉の勉強に使いましょう(^_^)

商店街活性化 Q&A

商店街活性化の取り組みが始まってもうすぐ半世紀になろうとしていますが、未だに 「活性化に成功した、これが商店街活性化の術式だ」という事例は出ていません。
それどころか、
「なぜ商店街は活性化出来ないのか」
「そもそも商店街活性化は何故必要なのか」
「商店街活性化は誰の仕事か」
といった基本中の基本について、ほとんど共有されていません。ご承知のとおり。

そこで、いまさらながらではありますが、我々が考える「商店街活性化」についての基本的なあれこれをご披露してみましょう。
ちなみにこれは、当社が提唱する「コミュニティモールプロジェクト」の一部です。
ちなみに、『中活法』における「中心市街地」とは都市中心部の商業街区=中心商店街のことなので念のため。

商店街活性化Q&A

1. 商店街はなぜ活性化できないのか?
(1)商店街活性化とは商店街どうなることか、定義されず、実現を目指す『あるべき姿』が具体的に掲げられていない。
(2)商業集積としての賑わいの基礎である個店売場の充実のための組織的な取り組みがほとんど行われていない。
(3)高度化事業は施設整備という点では成功しているが、商業そのものの高度化という目標の達成については技術の向上など課題が残っている。
(4)「郊外型商業集積との棲み分け」という課題が理解されず取り組みが不十分である。
(5)総じて活性化に取り組むために必要な条件が揃っていない
①地場商業を活性化するために必要な理論・技術が普及していない
②商店街活性化のスキームを活用するためのマネジメントスキルの不足
(6)以上のような事情の結果、各種事業への取り組みが一過性に終わり、成果やノウハウ・ 教訓の蓄積が実現されていない。

2. 「商店街活性化」とは
(1)広域で展開されている商業集積間競争の影響で存続が困難になっている「自生的商業集積」である商店街に適切な施策を体系的に講じて、商業集積としての位置を再構築すること(以下「商業集積としての再生」という)
(2)活性化に成功した商店街では次のようなことが日常的に起きる
 ①個店の多くが繁盛しており、所要の再投資が可能であり、後継者が確保出来る
 ②共同事業が所期の成果を挙げ、広域の住民から商業集積として支持されている
 ③組合員が融和団結、組合の求心力が高い
 ④組合は、経営能力、再投資可能性などを備え、商業集積として持続が可能である
(3)活性化するには
 ①広域商圏において持続可能な商業集積としてのポジションを発見する
 ②現状からスタートして自助努力を中心とした取り組みでポジションへ移動していく
 ③既存個店群の業容転換
 ④空地空店舗を活用した店舗誘致
 ⑤プロセスを通じて経営技術の向上や経営資源の充実が可能となる取組を計画する
(4)都市経営上の商店街活性化の重要性を理解し、自治体、商業者、関係団体、市民の協働によって再生を実現する推進体制を作ることが重要である

3.商店街活性化は何故必要か?
 (1)地域住民の消費購買の受け皿として
 ①全国チェーンでは対応出来ない地域固有レベルのニーズへの的確な対応
 ②高齢化対応、宅配・買い物代行等
(2)既存地場商業者の事業機会の確保
 ①個店では対応出来ない環境変化に集団で対応することで事業機会を確保する
 ②情報技術の共有による業容革新の加速
 ③商業集積としての再構築による持続可能性の確保
 ☆市内各地の地場商業者との共同による「地場商業の活性化」
(3)市内経済循環の担い手として
 ①域内経済循環(所得~消費~所得)の担い手・地場小売業者の事業機会の確保
 ②地場商業者の活性化が再投資~域内流通資金の拡大をもたらす
(4)新規創業の場として
①空店舗・空地を利用した出店・流通資金拡大
(5)担税能力の維持・向上
①地場商業者の増収増益による税収の増大
②不動産価値の増大による税収増大
(6)雇用の確保
①安定した雇用の創出
②新規創業者への機会の提供
(7)都市再生の強力な推進力として
①移入代替・・・・・市外から移入される商品・サービスの地元産への置き換え
②移出代替・・・・・原料として移出している産品を製品化して移出
③新商品開発・・高度必需に密着する商品・サービスの開発
④新市場開拓・・既存産品の新市場への提供

4.商店街活性化は誰の仕事か?
(1)地方自治体
①都市住民の福利の増進
②所得・雇用機会の維持・拡大
③地産地消の促進
④域内所得―消費循環の維持・拡大
(2)商店街組織
①組合員の事業機会の維持確保
②集積としての持続可能性の確保
③再投資可能性の維持
(3)商業者
①増収増益
②持続可能性 再投資、後継者の確保
(4)関係団体
①組織目的の遂行
②地域社会の福祉の増進
(5)住 民
①生活条件の維持、拡充 安心安全な生活条件の維持
②地域社会の持続への協働

5.取り組みの方向と方法
(1)方 向
①郊外型商業及びEコマースとの棲み分け
②地域住民の「高度必需(*)」への対応
(*)高度必需:個人の生活充実・堪能への具体的な条
件を満たすためのニーズ
(2)方 法
①既存中小地場小売商業者の自助努力・協働の組織的推進
②空地空店舗活用、コンセプト主導のテナントミックス
③経営スキルアップの計画的推進

6.プロジェクトとしてのアプローチ
(1)都市経営、都市の持続可能性の維持、再構築という課題にとって、商店街の再生は、一般に考えられている以上に重要な位置を占めている
(2)これまでの取り組みの結果に鑑み、各種事業を一体的に推進して実現を目指す目標を具体的に掲げることが成功への不可欠の条件である
(3)取り組みの現状を踏まえ、目標を必らず実現可能な術式(方向と方法)を採用することが不可欠となっている
(4)このような問題状況に対応して商店街を商業集積として再生する方向と方法として「コミュニティモールプロジェクト」を提案する
 ※プロジェクト : 主体が新に直面した問題に既存の組織・専門領域の枠を超えた体制を組織して解決に当たる

以下略 **************************************

このレベルの問題の共有さえ出来ていないというのが商店街活性化の現状。
この状況を突破しないと商店街は活性化出来ない。
活性化出来なければどなるか?
「必要性」を再読あれ(^_^)

商店街活性化の大まちがい

 通行量増大、空店舗解消などを代表とする商店街活性化策の目的は、施策の結果として商店街の来街者が増え、個店の業績が向上し、再投資が可能になり、商店街が 商業集積として持続すること、ですね。ここまでに異論は出ないと思います。

 さて、上のシナリオを書き直すと次のようになります。

活性化策に取り組む→個店業績が向上する→街が活性化する

如何ですか、この図式を免れる活性化策、個店の業績向上をスルーして商店街を活性化出来る方法がありますか?

口に出して言われることは少ないようですが、すげての活性化事業は、取り組んだ結果、「個店の業績が好転する」というプロセスを必ず含んでいます。
そして、事業に取り組んだ結果「活性化が実現していない」という評価が下されるのは〈個店の業績が向上していない〉からですね。

活性化のための取り組みの前提になっているのは、
既存個店の業績低迷は売り場に原因があるのでは無く、通行量や空店舗のせい、それらの条件を改善すれば個店の業績は好転する、
という考え方です。
この考えの上に活性化事業が企画され取り組まれています。

活性化策→個店の業績向上→街の活性化

ということで、活性化策に取り組めば個店の業績が(必ず〉向上する、その結果として街が活性化するというシナリオです。

 先述したように、このシナリオには「個店の売り場には問題は無い、例え問題があっても店主は商売のプロだから解決出来る」ということが前提になっています。したがって、活性化施策には〈個店売場の改革〉という課題がゼッタイに出てこない。
 
 これまでの活性化事業は各個店の売り場は一度お客が体験してくれさえすれば得意客になってくれるはず、という前提のもとに取り組まれています。
 商店街活性化施策の成否は、「個店売場」の売り場としての機能がお客から見て満足出来る状況に維持されている、ということに掛かっているわけで、この前提が成立していなければ、当然、活性化策は目的を果たすことが出来ません。

 実際に取り組まれている活性化策が成果が挙げられないのは、この大前提が成立していないからです。
集客イベントでいくら人を集めてもその人たちが個店に入天し、ショッピングを経験しなければ翌日移行の来店につながりません。
集約イベント当日、fらいが医者は個店に入店しているでしょうか?
各個店のファサードはイベント客を迎え入れる身支度が出来ているでしょうか? ほとんど準備が出来ていませんね。
これでは何のための集客イベントか分かりません。
このような状態の個店に〈クロージング〉を任せた活性化事業でいいのでしょうか?

 活性化策の大まちがい。
個店のために取り組んでいるはずの活性化事業が実は個店売り場の優秀さをあてにするという大倒錯のもとで取り組まれていた、しかし、個店の売り場はそういう期待に応え荒れる状態には無い、ということ。
このことをすなおに認めれば、活性化事業の前に取り組むべきことがあったはず。
そうで無いとすれば、お客は店前に連れてきさえすれば売り場の適否などに関係なく入店して得意客になってくれる、という大昔の商店街神話に呪縛されているか。
そういう人もいないともかぎませんね(^_^)

 もはや、「個店売場の優秀さ」を当てにした活性化策では商店街を活性化することは出来ない、と結論は出ています。
二兆三千億を使って来街促進、販売促進を繰り返した結果、いや問い運ほど明らかになった事実です。
この結論を理解出来るかどうか、理解したとして行動を変えることが出来るかどうか。、活性化の成否はここに掛かっているとして間違いはありません。

 付け加えておきますと、〈売れる売り場づくり〉は商店街内部の力だけでは取り組むことが出来ません。
なぜ出来ないと断言できるのか、考えてみてください。

販売促進か商店街活性化か

 売り場の陳腐化、劣化が原因で証跡不振に陥り、空店舗の発生―固定化、街区全体の空洞化と商業集積としての劣化が深化していく商店街、活性化のための取り組みは、そのほとんどが「販売促進」でした。

販売促進:
集客イベント
ポイント事業
まちゼミ、100円商店街、一店逸品、バル
空店舗活用
アーケード、カラー舗装
非物販集客施設の設置
マンション建設
駐車場、交通手段整備
等々々

 それなりの効果はあったことでしょうが、根本的なところに問題が。
これらの事業に取り組んだからと言って、「売り場」が「売れる売り場」に変化することがありません!
これらの事業は、もし「売れる売り場」がそろっている商店街が取り組めば、売上アップ、得意客増加という効果が得られ、街をショッピング目的で回遊する人も多くな利、街に賑わいが生まれることでしょう。

 しかし、売れる売り場がそろって無ければどうでしょうか?
街に来た人は、売り場に引き寄せられ、売り場内を回遊し、あれこれと商品を手に取り、買い上げてくれるでしょうか?
魅力的な仕掛けをすればそういうことが起こるかも知れません。しかし、仕掛けで作った買上客が仕掛けがおわった後もお客として来店来街してくれるでしょうか?
ももと売れずに個待困って仕掛けに頼る売り場ですからね。
仕掛けが無ければお客は来てくれません。

 結局、売れない売り場がその状態を放置したまま、販売促進に頼るのは、一時的な効果はあったとしても、効果が無くなれば元の状態に戻ってしまう、ということです。
これはどこの商店街でも日ごろ経験していることですね。

 冒頭に書いた「販売促進事業」をもう一度見てください。
「中心市街地活性化基本計画」でけいかくされ、取り組まれた事業のほとんどがここに含まれているはずです。
そうです。中心市街地活性化基本計画で空洞化している商店街を活性化させるという目的で取り組まれた事業のほとんどは、陳腐化・劣化している売り場は放置したまま、「売れる売り場」なら効果が期待出来る「販売促進」に集中していた、ということになります。

 肝心の売り場が「売れない売り場」のまま、時間を掛け、お金を掛けてお客集めても、売り場のお客=得意客を作ることは出来ません。これはキモに銘じておくべき。

 三種の神器など「新規客が欲しい」と売れない売り場はほっぽり出したまま、大切なお得意さんもほっぽり出したまま、新規新規というのはとんでもない話。

 ポイント事業はさらに問題。
売上が落ちると、2倍セール、3倍セールとプレミアムをつけて何とか売上を作ろうとする。そのときは売上が作れたとしても、売り場は陳腐なまま、セールを契機にお客が増えるということはない。

 会員は減る一方、加盟店も減る一方、義理で加盟している店舗は退会ですね。
朝敵低落傾向に陥っているポイント事業が今すぐ取り組まなければならないことは、加盟店の売り場を「売れる売り場」に改革すること。これに全力を傾注しないと明日は無い。
顧客満足は、加盟店の売り場での買い物堪能を通じて実現する、これがポイント事業の新しい使命。

 解散か継続か、検討中のポイント事業は、当社に相談あれ。
売上増、加盟店増を実現するには、既存加盟店の売れる売り場を実現する以外に方法はありません。せっかくの運営資金、売り場づくりに投資するべきです。

 多種多様な商店街活性化メニューがありますが、みてきたように、取り組めば「売れる売り場」が実現する、という事業は一個もありません。
個店音繁盛、商店街御活性化を本気で目指すなら、「売れる売り場」づくりに集中すること。
漫然と販促事業の試行などに手を出さないこと。

 活性化が必要な商店街にとって、売り場福利と無関係に取り組まれる販売促進事業は活性化実現への障碍だといってけして過言ではありません。
販促が大事か売れる売り場実現を目指すか、二者択一。

「ポスト・基本計画」の恐怖

 商店街活性化関係方面の皆さんには、毎度お馴染み・添付写真のような『中心市街地活性化基本計画』終了後の状況が何を意味しているか、ということをあまりよく理解されていないようなのであらためて。

 これはぶっちゃけ、各地の基本計画に掲げられ、実施されたソフト&ハード、多種多様な活性化のための事業群は、商店街を活性化する取り組みに役に立たない、と言うことが誰の目にも明らかになった、ということですね。
さらに、「基本計画」に記載されている活性化のための事業は、『大店法』当時以来、全国の商店街で開発され取り組まれてきたもの、40年以上に及ぶ活性化事業のノウハウがすべて盛り込まれていると言って過言ではありません。

 つまり、これまでに考えつかれた事業が全部、あらためて人材・予算を確保して取り組まれたが、効果が発現しなかったわけで、商店街活性化が始まって以来のすべての活性化事業に「不能」という烙印が押された、というのが「ポスト基本計画」的状況です。
十年の歳月と二兆三千億円の巨費を投じて、従来の活性化事業では効果を発現できない、ということが分かったわけです。
これから先どうすれば良いのか、怖いですねー。

 まずこれからさき、従来的な活性化事業(通行量増大、空き店舗活用etc)に取り組む場合は、「これまでは効果が無かったが、今後は効果が得られる、何故ならば」と新しい根拠を示さなければならない。
ですよね? 出来るかな?

 周囲を見渡しても先進事例、成功事例が無い。
得意の模倣追随差別化が通用しない。
中途半端な案では、上司・財政・トップ・議会・市民を納得させられない。
商店街活性化に責任がある(中活法第五条)地方公共団体はどうするのか?
同伴してきた商店街は?

 店主各位もはっきり言って従来的活性化事業には食傷気味。
組織の状況も結成以来最悪、特にスタンプ事業は脱退あいつぎ、スリーパーもいつ退会するか、予測不能。
まちゼミも300個所まで普及したそうだが、繁盛店づくり、活性化に約だっっっているという報告は無い・・・。
活性化事業という衣を着た販売促進ではお客どころか商業者自身が奮い立てなくなっている。
多くの組織が「解体要因」を抱えている状態にあると言って過言では無い。
これが「基本計画」を推進している間に商店街で進展したこと、と思えば・・・。

 「ポスト基本計画」の商店街活性化は、外部環境、内部体制、施策メニューともに未だかってない厳しい条件に重囲されている、これが「基本計画」終了時点の実状です。
何をやってきたんだ、と思い半ばを過ぎるものがありますよね。

 だがしかし。地場小売商業の経済的社会的機能を考えれば取り組みを放棄する、諦めるということは許されない。
気を取り直してポスト基本計画・商店街活性化への道を創出しなければならない。

 新しく創出すべき「活性化への道」の要件は次のとおり。(順不同)
1.商業者がその気になること
2.部外関係者(議会、市民、団体等)がその気になること
3.取り組みが簡単で効果が発現しやすくかつ確認しやすいこと
4.取り組みの直接の結果として個店群の造酒増益が実現すること
5.漸進的に再投資が可能になること
6.取り組みの成果をノウハウとして市内全域の地場商業者に普及すること
等々々。

 見れば分かるとおり、「基本計画」が機能していればその取り組みで実現出来たことばかりですが・・。
これがポスト基本計画の商店街活性化の絵図に求められることです。
一瞥、従来の取り組みの延長や改善やらでは手も足も出ないことは明白。
さあ、どうする?
というのが「ポスト基本計画」的問題状況です。
だがご安心、問題は「これが問題だ」と分かれば解決の道はある(^_^)

 その前に注意事項など。
要件1~6について(もっとある)、個別に対象療法を試みないこと。
通行量とか空店舗とかはカッコに入れておく(重要課題ではない!)
「儲け話」にすること←極めて重要
「総論賛成」を成立させることが重要
などなど。

 ポスト基本計画における商店街活性化は大変厳しいということですね。そもそも、「ポスト基本計画という問題状況」が把握されていないのだから。
把握出来るくらいなら「ポスト基本計画」という問題は起きなかっただろう、と言えばそりゃそうだ(^_^)

 列挙してみると、難問のように見えるかもですが、これを取り組みやすい方法で実現する方法を考えるのが「問題を作る」ということ。
「商店街活性化」は「コミュニティモールに変身する」という問題になります。上記の諸条件のもと商店街活性化を実現するには「コミュニティモールに変身する」という問題に取り組めば良いわけです。

 つまり、「ポスト基本計画」において商店街活性化のあるべき取り組みの一つとして「コミュニティモールプロジェクト」が位置づけられる、と言うことですね。
論理的にはone of them ですが、これまでの経緯に明らかなように、オルタナティヴの登場は望み薄です。

 ということで(^_^)
我らが「コミュニティモール」は、史上初、商店街・商業者組織が担保する「商業集積としての再構築」の取り組み。中活法のスキーム・基本計画第七章・「経済活力の向上のための事業及び措置」を一体的に推進して実現する「一体的推進の目標」です。

 「ポスト基本計画」の商店街活性化は、「中活法」のスキームを活用する「コミュニティモールプロジェクト」が唯一の選択肢です。
「基本計画」に「商業集積としての再構築の目標」として掲げ、これを導きに各種事業を展開すれば、中心市街地活性化は実現出来たのですけどね。全国全都市全商店街が出来なかったことを有志商店街と我々が言い出しっぺになって実現しようと。

 ちなみに「基本計画」は、「経済活力の向上(法第一条)」を達成するための最上位目標として「商業集積としての再構築、目標は〇〇〇〇」を掲げられなかったことが挫折の最大要因です。
同じ事業に取り組むにあたっても上位目標の有無、目標の内容次第で取り組む内容が大きく変わります。
例えば「通行量の増大」「空店舗の活用」などごくありふれら事業でも、上位目的にしたがった取り組みにすれば必ず蓄積可能な性かを得ることが出来る。上位目標無し・白紙の状態で取り組もうとすると「通行量増大に効果がありそうな事業」に取り組んで成果を得られず失敗することに。

 「コミュニティモール(あるいは類似集積)」は、TMO構想のタイトルであり、TMOを中心に推進するタウンマネジメントの対象となるプロジェクトのテーマ。TMO体制が有名無実化したのは、TMO構想に「一体的推進の目標」が「実現すべき商業集積」として設定されなかったからですね。

 このあたりが脳内にパパっと構成されるには、中活法のスキームに先だってスキームを利用して活性化への道を構想するプランニングリテラシーが確保されていなければならなかったが、まあ、そういうことです。

 商店街組織が担保する商店街結成化への道:コミュニティモールプロジェクト。我々にとって積年の取り組みの集大成。
合意形成推進の主役は商店街のリーダーさん達。
行政担当部課、商工会議所、まちづくり会社等々その気になってもらわないと。まずは「ポスト基本計画」的問題状況枠組みの共有から。

 既に取り組んでおられる商店街のリーダーさん達が。
あなたの街の見通しは如何ですか?
その前にあなた自身の問題意識はどこに?

おっと言い忘れましたが、「基本計画」で取り組まれなかった事業がたった一つ。それは「売れる売場を作る」という取り組み。
みんなプロなんだから作れるだろう、とか言っていましたが、それ出来るならダイエーやそごうもピンピンしているはず。
「売れる売り場づくり」は勉強しないと出来ません。

 もし、「基本計画」に売れる売り場づくり事業が掲げられ、その内容が当社の「キラリ輝く繁盛店づくり」だったとしたら「基本計画」の結末はどうなっていたでしょうか(^_^)

「ポスト・基本計画」の商店街活性化

 各地の『中心市街地活性化基本計画』の計画期間の終了による最終結果報告が公表されています。
基本計画の期間が終了した後(ポスト基本計画)、商店街活性化はどこへ向かうのでしょうか?

 多くの都市の『基本計画』は、目標である商店街の商業集積としての持続可能性の再構築を達成することが出来ないまま、刀折れ矢尽きた、という感じで終了したと思います。そんなことは無い、と言われる人もあるでしょうが、これから先の取り組みについて、確かな方向を得ることが出来ないまま、多くの時間とお金を費消して終了したことは事実です。
ここからあらためて新しい基本計画を作ってチャレンジし直す、という都市は少ないと思います。

 一方、商店街の状況は、いよいよ待ったなし、となっています。
「ポスト・基本計画」の商店街活性化はどこを目指して進むのか? その先頭に立つのは誰か?
このところ「商店街活性化は地方自治体の責務」と言う指摘がしきりに聞こえてきます。しかし、『基本計画』を成功させられなかった自治体が「ポスト・基本計画」で商店街活性化が向かうべき方向を示すことが出来るとは考えられません。議会・住民の目は厳しく、自信を持って提示することは難しい。

 行政が方向を示せないとすれば、誰が示すのか
 新しい取り組みは、商店街のなから、コミュニティの担い手としての商店街を再建する、という取り組みとして出てこないと先行きが厳しいのではないか。
これまでの様に「賑わい創出」「空店舗活用」で支援が受けられるというのは考えにくい。

いずれにせよ、商店街組織は「ポスト・基本計画」という節目を最大限活用して、組合員の増収増益・経営の持続可能性の確立を通して商店街全体の活性化を実現する、という協同の精神に即した取り組みを再構築しなければならないと思います。

誰がどう動くのか、商店街にとって緊張を迫られる年頭になっています。

 商店街が主動する商店街活性化への道、『コミュニティモールプロジェクト』はあなたの商店街の参加を待っています。

商店街の研修資料

 フェイスブック、ブログでは商店街のリーダーさんの「意志決定力」を強化すること、及び商店街内部の研修資料の一助となることを願って記事を提供していますが、果たして我々の思いは届いているでしょうか。

 「ポスト基本計画」、これまでの事業のやり方では商店街は活性化出来ないことが誰の目にも明かになった今、これからも漫然と従来型の取り組みを続けるわけにはいきません。中には続けるところもあるでしょうが。

 先行事例の無い事業に取り組むには、自分たちで「意志決定」をしなければならない。これまでは「先行事例があるので」と言うことで済んだことが、何故、今、我々はこの事業に取り組むのか、自分の言葉で説明しなければならなくなりました。
説明し、事業に取り組みながら並行して各個店が為すべきことまで提案し、合意し、実行しなければならない。

 そのためには、リーダーさんがこれから取り組むことについて、この道が最善だ、と自信を持って説明、説得出来なければならない。どうすれば自信を持つことが出来るか?
自分で考え、吟味し、推理し、脳みそに汗をかかなければならない。

 我々はその作業の一助となると考える情報を提供しているつもりですが、果たして役に立っているでしょうか?
有限会社クオールエイド
最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
カテゴリー
ご案内
こちらは、コンサルタント・ファーム、有限会社クオールエイドのホームページの別館です。 商店街・中心市街地活性化関係の業務を中心に展開しています。 ご利用法について。 当ブログには、当該部門について、他では入手困難な情報をたくさん提供しています。 「ブログ内検索」で抽出、ご利用ください。 各種掲示板、ホームページ過去記事などは左欄の目次からアクセスできます。 引き続きよろしくお願いいたします。
プロフィール

有限会社 クオールエイド

  • Author:有限会社 クオールエイド
  • 【キラリ輝く繁盛店づくり】
    お客に見える店づくり―見える化をテーマに【個店の繁盛】から【商店街活性化】、【中心市街地の商業集積としての再構築】まで一貫した取組を支援します。
ブログ内検索
アクセスカウンター
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク
月別アーカイブ