地方分権と都市経営

 地方分権。
ゼッタイ善のように飛び交っておりますが、これは阿吽語ですよね。
(*)阿吽語:
http://www.quolaid.com/cgi/kforum/wforum.cgi?mode=allread&no=1252&pastlog=0001&act=past

:あうんごと読む。
 きちんと対象を示す定義がされないまま、使われる「専門用語」のこと。曖昧な言葉だがそのことを詮索してはいけないという暗黙の了解のもとに流通する言葉の総称。
「だいたいこういう文脈で使う言葉だな」と自身の経験の範囲で見当をつけて、同じような文脈に遭遇したときに利用される。
ところがその言葉が飛び交う環境が、阿吽語の世界であることを自覚していないと、言葉とは阿吽語である、ということがその人の言葉についての一般的な認識になってしまう可能性がある。
そうすると、言葉は耳目から入ってきて、吟味・編集などの作業を経ることなくそのまま口から出ていくことになる。結果、こんなはずじゃなかった・的結果の蔓延。
恐るべし、阿吽語の世界。

 阿吽語の熟達者は、その阿吽語を発することによって何らかの結果を達成しようという意欲に乏しいことが多い。
“東京はじめ全国で使われている専門用語、オレは定義ぬきで使っているが、たぶん、誰かエライ人が定義し、みんなそれを踏まえて使っているんだろう、という見当で飛び交うがぶっちゃけ誰も定義していない。

 一つの言葉が使う人の立場によって、通常の言葉になったり阿吽語になったりする。
だからといって、使う言葉の一つ一つを厳密に定義する、という対策など出来ない相談、おバカな話。
では我々はどう対処すればよいのか?
※阿吽語は当サイトのジャーゴン(仲間内だけにしか通用しない用語)です。


 如何ですか、「地方分権」も立派?な阿吽語ですね。
“なにやら派”の知事さんたちが盛んに推進しようとしていますが「中心市街地活性化」の取り組みで都市経営の実状をいろいろと体験させられているtakeo的には、なかなか複雑でありましてどんどん推進してください、という気にはなれません。
当の地方公務員の皆さんはどうでしょうか?
知事さんたちの希望が叶うと、今後、「国が、国が」というキメの逃げ口上は使えなくなるわけですが。

 冗談はともかく。
地方分権とは何を意味するのか?という定義が示されないと、いくら“地方のことは地方で決める”“地方に任せろ”といわれてもですね、「基礎体力」があるのか無いのか、無いとすればどう確保していくのか、といったあたりが心配になるのであります。

 きっちり基礎体力があれば、中心市街地活性化、国が用意したスキームを上手に使って「実効ある基本計画」を作るくらい朝飯前、では無いのか、というか、当然そういう能力が無いと地方分権=自前主体の都市経営は出来無いわけで、市町村が作成した基本計画、作成~実施プロセスでの都道府県の支援の情況を観察すれば、地方分権を叫ぶ知事さん方の問題意識、都市経営に関する力量識見も自ずと推察されるというものです。

 さて、「都市経営」とは地方自治法を踏まえれば、都市を
①住民の生活の場としての機能を充実させる
②所得機会を創造、拡大・成長させる
ことに尽きるわけですが、これは中活法における中心市街地活性化の定義=「中心市街地における都市機能の増進及び経済活力の向上」に通じます。中心市街地活性化=中心市街地の経営。

 都市経営には経営能力、すなわちご承知のとおり、経営を実施していく基礎体力が必要でありまして、とりわけ、地核変動時代の都市経営ということを考えますと、従来的・霞ヶ関で設計されたスキームを指導とチェックを受けつつ実施する、という昔ながらのパターンは通用しないわけでありまして、このことに無知のまま。無理に通用させようとすると、どこかの中心市街地のようにたちまち取り組みが頓挫してしまいます。

 今現在喫緊の課題は、地殻変動期の都市経営に必要な基礎体力を定義し、これを基準に既存の能力を棚卸し、所要の革新を図るとともに、非在の能力についてはこれを調達する算段をする、ということです。

 当社が支援を提唱している「中心市街地活性化への道」、商人塾を中核とする取り組みでは、上手に取り組めば地核変動時代の都市経営の推進に必要な・関係各方面の基礎体力の向上、推進体制の構築が着実に実現します。
他に「事業を通じて都市経営の基礎体力を向上させる」という優れた方向と方法を提起している例はないと思いますが、如何でしょうか。

 ということで、知事さんたちの威勢のいい取り組みも結構かも知れませんが、実務方面ではしっかり「基礎体力の向上・強化」に取り組まないと大変なことになります。
ありうべき取り組みは、“劣化スパイラルの進展により日本列島が沈没してもわがまちだけは生き残るぞ”という決意の元、ホンキで生き残り=勝ち残りを画策することですが、もちろん、幾ばくかの可能性が見えていないと荒唐無稽な話になってしまいます。

 地核変動時代に竿をさす基礎体力、個人として、組織として、都市として装備していく覚悟は出来ていますか?

※「地方分権」に関するサイト内記事

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