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新自由主義は拝金主義

 先年、“金で買えないものはない”と豪語したのは堀江某氏でした。かねさえあれば何でも出来るということで、つまり、金があれば人は様々の制約から自由になれる、ということを意味します。

 お金について考えるにあたっては、このことが決定的に重要です。
“お金があれば自由になれる”ということから、自由になりたかったらまずお金をなんとかしろ”ということになり、さらに“お金を持っていることが自由の証”諸々の制約から自由になっていることの証ということで、「お金持ち=成功した人」という図式の後ろには、“成功=制約からの解放”という暗黙のうちに共有している価値観がある。

制約とは何か?
そのもっとも根本的なものは、環境との関係です。
人は環境との交渉(働きかけ、所要の成果を得る作業)を続けない限り、まずその生存を維持することが出来ませんが、環境との交渉にあたっては、交渉を成功させるために必要な条件を守らなければならず、それは自由に対する「制約」そのものです。
今、自分が何をしたがっているか、ということに優先して「環境との交渉」を成功させなければならない。早い話、生存を維持するための条件を整えなければならない。

 ところが。
お金があれば、こういう「制約」はほとんどありません。“お金さえあれば出来ないことはない”わけです。もちろん制約からの自由だけではなく、やりたいことを実現する自由も手に入ります。
お金は「自由」の担保であり象徴です。

 ということで。
いわゆる「貨幣愛」とは、「様々の制約条件から自由でありたい」、「自分がしたいことを成し遂げたい」というほとんどの人が共有しているであろう願望を実現するもっとも効果・効率的と思われる「手段」への執着が転じて「愛」となったもの、と考えられます。
経済学では「貨幣論」というジャンルがあり、「貨幣とは何か」ということで様々にアプローチされているようですが、その多くは貨幣の機能や賞品としての特性の分析に止まっており、人の欲求の対象としての貨幣に迫る論考は、管見の限り、余り無いようです。

 人が貨幣を愛するのは、それが自由を約束してくれるからであり、自由の象徴であり、そこから転じて貨幣が「何ものにも代えられない最高の価値」となるのは当然のことです。
あれやこれやの特定の自由ではなく、無制限の自由を約束するのがお金だとすれば、それはあれやこれやとは取り替えられない究極の価値、と見なされます。
すっかりその気になっているのが新自由主義者の皆さん。
彼らの根本動機は、“もっと、もっともっとお金が欲しい”ですね。
主義者にとって行動規範は“もっとお金を”ということですから、理念も理論もお金の前には沈黙します。

 ちなみにマネタリストは理論を道具と見なしますが、もちろんこれは“金儲けの道具”ということで、理論よりも金儲けが優先しますから、金儲けが上手く行かなくなりそうになったら、平気で理念・理論をねじ曲げ、規制やら脱法やら何でもござれ。
フリードマンがチリの軍事政権と組んで自説を実施して失敗したことは有名ですが、「自由主義」は軽々と「軍事政権」と密着します。

 ぼけっとしていると、“ダメな経済学者の理論に盲従することになる」と警告しているのはケインズ先生ですが、没理論のテクノクラートを自認する高橋洋一氏が、竹中氏のブレーン時代、命ぜられて郵政民営化のスキームを構想するにあたって、「主義に関係なく」“これは使える”と下敷きにしたのがフードマンの『資本主義と自由』でした。民営化推進の道具として主義抜きで使ったわけですが、結局、新自由主義・拝金主義に絡め取られ、今日見られとおりの情景となりました。

 理論は主義に密接に関係していますから、主義抜きで理論を利用するというのは、「盲従」になることがあり、“こんなはずではなかった”と嘆くことにもなりかねません。
自分の行動は、誰の理論(提案)に基づいているのか、その理論の根拠はどこにあるのか、ということは節目節目を超える前に是非とも吟味しなければならないようですね。

 タイトルについては、ほんの思いつきですが、ズバリ、本丸をついていると思いますが、如何でしょうか。
興味のある人は一緒に吟味しましょう。【理論創発】です。

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