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“やらないよりやった方がいい”という「合意原理」

 中心市街地・商店街活性化にはつきものですね。

“補助制度があるから”といった状況判断抜き・根拠薄弱な事業が提案され、“取り組むべきか否か”論議が行われます。
たいていの場合、“取り組んでも効果は期待できない”という意見が大勢を占めますが、それでも結論は“とりあえず取り組んでみよう”ということになる。どちらの商店街でも二度や三度は経験されているところです。
 議論が交わされたあげく、「とりあえず実行」となるについては、タイトルの「合意原理」が作動しています。
近頃では“定額給付金を標的にプレミアム付き商品券を発行する”という企画などがその典型かも知れませんね。

 せっかくの機会だから上手に利用して活性化につなげよう、という意見と、どうせやるだけ無駄だから止めておこう、という意見が真っ正面からぶつかります。妥協点はなかなか見つかりませんからいつまで経っても埒が明きません。
そこで登場するのが、おなじみ・合意原理です。
“活性化のための取り組みであることには間違いない、やるよりやっが方がいいに決まっている”という意見が中間派から出されて、みんな“そういえばそうだ”ということに大勢が傾き、それでも反対を主張する人は孤立してしまう。いつものパターンです。
せっかく正しい意見を主張しても、組織の意志決定に反映されないとなれば、残るのはストレスばかり、もう商店街活動なんかしていられない、ということにもなるわけです。
そうすると、若い奴らは商店街活動に消極的”とかレッテルを貼られたりして、ますます・・・。

 ということになってしまう原因の一つは、
“やらないよりやった方がいい”という原理に恐れ入るというか、ウソだ、そんなことはないと思いながら有効な反論が出来ない、問いということ。
まっこと、商店街活性化をめぐる合意形成とは「レトリックの他流試合」の場でもあるわけです。
そこで、“時期に合っていない事業ならやるよりやらない方が良い”というレトリックを装備することは、これからの活性化のための合意形成に不可欠の武器です。

□なぜ“やらない方がまし”か。

 “やらないよりやった方がまし”という言い方は、
①効能効果については異論があり、かつ推進派はそれを論破できないが、
②では初心に返って活性化のための事業というレベルで考えて見れば、
③やらないわけにはい叶い、というのが商店街の現状だ
④ 何をやるかについて論議があるのは事実だが、目の前に事業がぶら下がっており、かつ、時限も迫っている
⑤活性化事業は取り組むべき出し、幸い、補助率も良く持ち出しも少ない
⑥やらない、という法は無い
ということですね。

 商店街活性化のための事業は、ご承知のとおり、
①単発一個の事業で実現できるものではない
②その事業と密接に関係する諸条件を見極め、複合的な取り組みにすることが必要だ
という性格を持っています。
いつでもどこでも誰がやっても成功する活性化事業というのはありません。

取り組むにあたっては、まず、
①自分たちの街の問題情況を把握しておく
②優先的に取り組むべき課題を決めて取り組みを計画する
ということが前提にないと、行き当たりばったりになってしまいます。

 ちなみに「問題情況」とは、
①商店街を取り巻く客観的な状況
②商店街の能力(商店街活性化を実現するために必要な能力の装備状況=身の丈)
③活性化実現の方向
の三つの要素から成り立っています。
「活性化実現のために必要な能力」は商店街がめざそうとする方向によって異なります。

本論:
“やらないよりやった方がまし”というレベルで取り組まれる事業とは、問題情況抜き、すなわち、
①商店街を取り巻く状況には目をつぶり
②自分の身の丈は測ったことが無く
③どっちに向かうべきかまったく分からない
という「三無状況」において、唯一「活性化のための事業だからやらによりやったほうがよい”という一言を根拠に合意され、取り組まれるわけですが、なぜ「やるよりやらない方がよい」のでしょうか。

 「やる」という合意がまとまった背景には、商店街はこのままではダメだ、“なんとかいまのうちに手を打たなくては”という共通の思いがあるわけです。
この思いに乗っかかって“やった方がよい”となるわけですが、それは、“なんとかしなくては”という気持をそっくりまとめてしまうわけで、合意形成とは「なんとか」が「この○○事業」に限定されることを意味します。
①なんとかしなくては
②この補助事業がある、これはどうだ。
③意見はあるがやらないよりやった方がよい
ということでまとまると、当該事業に取り組んでいる間「他の選択肢はすべて諦める」ということですからね。

これは大問題です。

続きは【商店街起死回生】

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