FC2ブログ

百貨店の窮状

 何カ所か百貨店の業容をチェックする機会が続きました。

 あらためて感じたのは業容三点セットに「売る気」がまったく感じられない、ということ。今に始まったことではありませんが。

 百貨店業界の皆さん、業界の小売業としての能力は、全般に・激しく・劣化していますよ。
今の品揃え・サービス・プレゼンでほんとに「万全」を尽くしているつもりですか?
「万全は尽くした、後は百年に一度の暴風雨のせいだから仕方がない」と胸を張って言えますか?
言えませんよね。

 たとえ言えたとして、さらにそれが真実だったとして、それがどうした(笑
暴風雨のせいで売り上げが落ちた、ということで現状的経営を続けていけますか?いけませんよね。
暴風雨が通り過ぎるまでクビをすくめて時間を稼ぎますか?できませんよね。
こうしている間も経費はドンドン出ていきます。

 もちろん、間違ってはいけないのは、経費はでていくのは当たり前、経費を使わずに売り上げが確保できるわけがない。経費が出ていくのが悪いのではなく、経費に成果が出ない・売り上げが伴わない、というところに問題がある。いうまでもないことですが。

 右を見ても左を見ても不振店ばかりの百貨店業界、その原因は何か?
再起を「目指すには何が必要か?

 takeoのみるところ、不振の原因は社内・店内・シャッターの内側にあるのでありまして。
今に始まったことではない百貨店業界の不振、この間講じられたR対策といえば伊勢丹の「単品管理」の導入だけ?でした。

 伊勢丹の単品管理を導入すればなんとかなるとどうして考えたのか?
という疑問がありまして、もちろん、単品管理の導入に注力している間、ほんとに取り組むべき課題はそっちのけになっておりました。
このつけは一体誰が払うのか、ということはともかくとして、一日も早く業容改革に取り組む体制を目指さなければならない。

 ちなみにお店の三点セットの現状については、RSC「ゆめタウン佐賀」の核を務めるセルフ百貨店(量販百貨店とは違います)・イズミと比較してみてください。
業容としてのバランス、イズミの方が優れていると思いますが、如何でしょう?

 以下余談。
「単品管理」で業界のリーダー?的ポジションを占めているらしい伊勢丹ですが、疑問があります。
その一 百貨店業界の窮状は、「単品管理」で対応できるとホンキで思っているのか?

その二 そもそも伊勢丹自体、単品管理で業績を維持することが出来ているのか?

 業界全体の不振が伝えられるようになって以来、百貨店に共通しているのは、「ショッピングの場」としての出来映えがおそろしく劣化している、ということ。
 お客にショッピングを楽しんでいただく、という仕掛けがほとんどありません。レイアウト、ディスプレイといった「見せる仕掛け」はテナント任せですが、そのテナント群の三点セットが見るも無惨な情況に陥っています。
テナントの「店づくり」の技術の劣化、百貨店側にはそれを指導矯正する能力無し、ということです。

 もはや百貨店に出掛けているのは、惰性でショッピング行き先を選んでいる、という客相だけではないのかとさえ思われます。

 不振に陥った小売業がまず取り組むべきは、その業容をチェックすることですが、そもそもチェックする能力さえ喪失しているのかも知れません。
何しろ売場は長きにわたってそのほとんどをテナントに明け渡しているわけですから。

 自社・自店のコンセプトを基準に業容三点セット(といっても彼らにはなんのことか分からない)をシビアにチェックすることが喫緊の課題ですが、
①直面している課題を理解していない
②例え理解してもチェック能力がない
③チェックできたとしても改革する能力がない
という「ないない尽くし」が百貨店業界の現状です。

 もとはといえば、GMS、RSC対策としてブランドショップの導入に走ったことが原因ですが、以来、今日までの経緯で小売業としての技術が消滅してしまった。

 ということで、百貨店も再生を目指すなら当社式「商人塾」的事業に取り組まなければならないのですが、その必要性がまったく理解されていないところに業界への絶望があるわけです。
このまま行けば業態そのものが消滅することは確実、これから合併話がどんどん拡大するのでしょうが、劣化スパイラルに陥った企業同士が合併して何がどうなるものか。

 危うし百貨店、ですね。
商店街はわが街の活性化について「百貨店消滅後」を想定して戦略を考えるべきでしょう。百貨店が活性化構想を立てている、という情報に期待している基本計画もあるはずですが、そもそもわが街の百貨店が何故活性化できると期待できるのか?
根拠の無い百貨店の活性化などに期待していると、間違いなくどんでん返しを喰らいますからご注意あれ。

コメントの投稿

非公開コメント

-
最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
カテゴリー
ご案内
こちらは、コンサルタント・ファーム、有限会社クオールエイドのホームページの別館です。 商店街・中心市街地活性化関係の業務を中心に展開しています。 ご利用法について。 当ブログには、当該部門について、他では入手困難な情報をたくさん提供しています。 「ブログ内検索」で抽出、ご利用ください。 各種掲示板、ホームページ過去記事などは左欄の目次からアクセスできます。 引き続きよろしくお願いいたします。
プロフィール

進化する売場研究会

  • Author:進化する売場研究会
  • 【キラリ輝く繁盛店づくり】
    お客に見える店づくり―見える化をテーマに【個店の繁盛】から【商店街活性化】、【中心市街地の商業集積としての再構築】まで一貫した取組を支援します。
ブログ内検索
アクセスカウンター
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク
月別アーカイブ