FC2ブログ

「魅力ある個店」

 新・中心市街地活性化のスキームについては、「バスに乗り遅れるな」的趨勢が高まり、当初は「うちは関係ない」と見識を示していた担当者も、だんだん心細くなってきたようで、なにやら全国一斉・一律に見直し・改訂という流れが出来そうな見積もりですが、皆さんの都市はいかがですか?

 大勢が「人口・人出」に依拠した賑わいづくりに収斂する一方、個店レベルの取り組みとして「魅力ある個店づくり」が主張され、取り組まれる、という方向も見えてきました。
 一見、大変結構な話ですが、これまでの取り組みにおける「スローガン」の空虚さ(例えば「活性化」とは街がどうなることか? 定義もないまま「活性化事業」が取り組まれた)を考えれば、手放しで喜ぶわけには行きません。「魅力ある個店」というとき、その「魅力」とはなんでしょうか?
あらためて「魅力ある個店」について論議を深め、実践に結びつけて行きたいと思います。
論議が深まれば必ず「魅力ある個店」づくりの「扉」が開かれます。

 「商店街」といえば即・「買い物の場」ですが、全国的な空洞化の進展で、いつの間にか「買い物」とはあまり結びつかないイメージになっています。
これは由々しきことでありまして、個々人の「脳内ショッピングマップ」に登載されていない買い物の場(個店・集積を問わず)は、はなから買い物行き先として認められていない、ということですからね。商店街が空洞化するということは、とりもなおさず、買い物場としての個店~街の機能が空洞化するということ、活性化は個店~街が買い物行き先としての「魅力」を取り戻すこと、ですね。

 つまり、「魅力ある個店」とは特定の客相から「買い物行き先として魅力がある」と評価され、「脳内ショッピングマップ」に掲載済みのお店のことです。
「魅力ある個店づくり」とは、ターゲットに想定する客相の「脳内ショッピングマップに掲載される」ことを目指す「店づくりの転換」です。
「見てくれ」がいいとか、「一店逸品」に取り組んでいる、といったこととはまったく関係がないのでくれぐれもご注意あれ。

 買い物行き先としての魅力とは何か?

 ここでちょっと「買い物」という言葉について考えて見ることにします。
買い物=品物を買うこと、ですね。品物を買うのは何のためか?
一般には、「生活を作り上げるために必要な材料をお金と交換して手に入れる」ことです。
実際に買い物をするとなると、いろいろと面倒なことが必要です。

①買いたい商品がある・・・自覚する
②どこに買いに行くか決める
③出かける
④商品を見る・選ぶ・決定する
⑤買う
⑥持ち帰り・生活の中で使う

という一連の作業のうち、「買い物=品物を買うこと」は、④~⑤を指しています。
ところが実際の買い物行動は、上記のとおり複雑でありまして、
②どこに買いに行くか 
 特定のお店を指名して出かけるのか、ある集積に出かけて買い回るのか、ということでその後の行動が大きく違ってきます。
あるいはまた、お店にはさまざまな商品が陳列され、購買を訴求していますが、これは消費購買者から見れば「生活を作り上げるための提案」であり「こういう商品を利用して生活を楽しみませんか」というアピールです。

 いま、お店ではどういう提案が行われているか、ということを知ることは、生活をいっそう充実させて楽しみたい、という場合にはとても大切なことであり、楽しいことです。
買い物行き先=お店は、商品を入手すると同時に、新しい情報を入手したり、体験したり出来る場所でもあるのです。

 もともと「買い物」という言葉は、情報探索の活動=下見・冷やかしといった行為も含む言葉でしたが、最近ではそういう意味が薄れているような気がします。
もちろん、「買い物」が行われない商業集積は商業集積の名に値しませんが、「買い物」が実現するためには、お客にとって「商品を買う」という行為の前後についてもしっかり工夫をすることが不可欠です。

 「買わずにはおれないに違いない」逸品を一アイテム持っていれば店内が「買い物の場」に変化する、などというまやかしを信じている人は別として、きちんと「買い物の場」作りを目指す人は、あらためて買い物の前後についてもしっかり考察しなければならない。

 英語で「買い物」と同じ意味の言葉は、「Shopping」です。
shopすること、ですね。英英辞典を引きますと、
ショップすること=買い物、下見、冷やかし、と説明してあります。ショッピング=ショップすること=お店すること、ですね。買い物に限らず、お客がお店でしたいこと=お店すること、です。

 魅力ある個店とは、「お店する」ことが出来る個店のこと、です。
本来、お客がお店でしたい、と思っていることが全部出来る、誰にも気兼ねせず・自由に「お店する」ことができる・・・。
「お店する」に値するお店である、ということが「魅力ある個店」の本当の意味、魅力が繁盛につながる、「店づくりの転換」の目標です。

 「魅力ある個店」、皆さんの商店街で話題になり、事業として取り組もうという方向がでてきた場合は、是非、ここで考えたような意味での「魅力」の実現を目指す取り組みになるようにがんばってください。

ブログランキング

コメントの投稿

非公開コメント

-
最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
カテゴリー
ご案内
こちらは、コンサルタント・ファーム、有限会社クオールエイドのホームページの別館です。 商店街・中心市街地活性化関係の業務を中心に展開しています。 ご利用法について。 当ブログには、当該部門について、他では入手困難な情報をたくさん提供しています。 「ブログ内検索」で抽出、ご利用ください。 各種掲示板、ホームページ過去記事などは左欄の目次からアクセスできます。 引き続きよろしくお願いいたします。
プロフィール

有限会社 クオールエイド

  • Author:有限会社 クオールエイド
  • 【キラリ輝く繁盛店づくり】
    お客に見える店づくり―見える化をテーマに【個店の繁盛】から【商店街活性化】、【中心市街地の商業集積としての再構築】まで一貫した取組を支援します。
ブログ内検索
アクセスカウンター
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク
月別アーカイブ