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中心市街地活性化 推進体制の不備

1.推進体制は機能しているか

 商店街活性化、スキームは変われど取り組み体制のビヘイビアは全く変わらず。
成果は挙がらないわけですから、関係各方面間の相互不信は最高潮です。そんなことはない、というところは表面を取り繕っているだけ、というのが当社の見立てでありまして、取り繕っているところは、一皮むくと「怨嗟」がみなぎっていたりするかも知れません。
いないかも知れません。

 ともかく。
関係各方面に共通しているのは、「自分以外の関係セクションに問題がある」という認識を持っていること。
この点はみごとに共通しています。

 当社が見るところでは、他にも共通しているところがありまして。
関係各方面が一般に「専門」と見なされている領域について、識見・技術を持っていない、ということ。

○行 政=都市経営の中核としての経営管理(計画立案・組織化・統制・評価・・・)のノウハウが使いものにならない。

○商工会議所=経営改善普及技術の不備。何十年も取り組んできたわけですが、この時期にいたってもまだ、中小零細企業の経営改善を指導する「体制」が構築されていません。外部講師に頼る、というのはあり得ることですがサービスの内製化という課題が自覚されていない。

○商店街組織=十年一日、高度化事業と販促が仕事だという認識から脱却することが出来ない。個店レベルの劣化がどんどん進んでいるが手を拱いているだけ、為す術を知らない。

○TMO=作ってみただけ。従来は商店街組織が担っていた事業を肩変わりしただけ、わざわざTMOを立ち上げた根拠はなにか?
なのための組織か、ハッキリしません。TMOの要員さんたちも自分の任務を「中心市街地活性化推進の司令塔」という方向で定義しなければ、という問題意識もありません。

 ということで、新体制、一年目の総括の中心は「推進体制の不備」それも推進体制を構成する関係各方面の内部的状況にその遠因がある、というのが妥当な見立てのはず、見立てを誤る当然処方も間違いますからね。
この時期、関係各方面から選抜されて「推進体制」を担う巡り合わせとなった皆さんには、他では味わえない「組織での仕事」の醍醐味があるわけです。
どう楽しむべきか、楽しむためにはもちろんノウハウが必要ですが、OJT中心の組織でありながら、あいにく先輩方は教えてくれません。


2. タウンマネージャーの公募

 このところ増えているようですが、「タウンマネージャーを公募する」という手法は、直面している問題を理解していないために生じている「間違い」だと思います。「間違いだらけの公募」です。

 最大の間違いは、“「中心市街地活性化」の司令塔を任せられる人材を「公募」で確保できる”という安易さ加減ですね。
マネージャー公募が成功するには
①基本計画が、応募者が自分の能力と対比しつつ、実現性を検討できる水準で作られていること
②実際に「基本計画」を運用して中心市街地の活性化を実現できる、スキルを持った人材が「御地で働きたい」と応募してくること。
③推進体制はその人の指示で動ける熟度を持っていること。
というような条件が必要ですが、どれをとっても実現されていないと思います。
さらにいえば、そもそも“世間にはタウンマネージャーが勤まるような人材があふれていて「公募」を待っているのだろうか”という疑問もありますね。あなたはどう思いますか?

 『本計画』を一読すれば(読む人が読めば)、その実効性はたちまち分かることですが、さて、タウンマネージャーを公募で確保しようという程度ということがありまして、まあ、分かった上で応募する、というのなら見上げた自信ですが、主観的自信が客観的能力と一致するとは限りませんし、業界の状況から考えれば「状況を知らずに」応募する人が多いのではないか。

 採用すると、たちまち、「タウンマネージャーの育成」という新たな問題に直面するわけですが、誰がどう担当するのか?
「公募」する人たちはおそらくこういう問題があるとは思いも依らないことでしょう。
 
 問題処理を間違うと、
①「間違った」こと自体が新しい問題を発生させる、
②問題はますますややこしくなる、
③やがて手も足も出なくなる、
という「もんだい解決の不具合が膿む新たな問題情況」の「模範事例」になりそうです。

 おっと、これはURLで紹介した個別具体の都市のことではなく、「タウンマネージャーの公募」をやっている中心市街地に共通する一般論ですから誤解なさらないように。

 そもそも。
あなたの都市の『基本計画』って、公募したマネージャーをアタマにいただいて取り組めば実現できるレベルで計画されているわけ?
ということでありまして、そこまで熟度の高い基本計画なら地元の能力でやれそうな気がしますけど。
 地元の能力では取り組めない計画を作っておいて、後は「公募マネージャー」に下駄を預けるわけでしょうか。

 そんなことで活性化が実現できるくらいなら、既にタウンマネージャーを設置している都市から「成功事例」がどんどん報告があってしかるべき。全く無い、というあたりをどう考えるのか?

 ということで、どこが始めた「タウンマネージャーの公募」か知りませんが、アッという間に伝染しそうな今日この頃です。

 ちなみに、タウンマネージャーは地元の人材を育成して、というのが当社のお奨めです。「育成」は商人塾で四者もろともに。

3.商店街組織

 本来、基本計画の「推進体制の整備」には「商店街組織の活性化」という一項が掲げられていなければならないのですが、どういうわけか、課題として自覚されている基本計画は見あたりません。

 「認定」を得ることが唯一の目的であり、そのためには認定第一号の計画を模倣すればよいというスタンスですから、当然といえば当然です。
当然でないのは、基本計画の趣旨、「法」の趣旨に照らしたとき。

 まあ、そのことについては別に考えるとして、ここではコーナーの趣旨から「商店街組織」の活性化について考えます。

 商店街組織のお仕事といえば、
①共同大売り出し
②スタンプ事業
③共同施設の管理
と決まっておりまして、プラス時と場合によっては「高度化事業」などの共同事業にも取り組みます。最近ではほとんど①~③の取り組みに限定されているようです。

 商店街の組織ですから、“商店街を一個の商業集積と見立てて、「買い物の場」としての機能を整備充実させる”という役割を負っている組織だと誤解されることがあります。
組合では“とんでもない、そんな組織じゃありませんよ”と弁解されますが、商店街に存在する唯一の組織ですから、そういうあり方を期待されるのは当然といえば当然です。
 中心市街地活性化基本計画作成委員会や中心市街地活性化協議会などに委員として組織の代表を送り出しているわけですから。

 しかし、実際には商業者の、商業者による、商業者のための、商店街運営組織というにはあまりにもかけ離れた現状です。

とりあえず、ご参照をば。
『佐賀県下の商店街振興組合の現状と課題』
2002年の調査ですから、現在ではさらに劣化が進んでいるはずです。

 基本計画が出来上がって、さあ、これから5年間真っ黒になって取り組むぞ、と言う人はただの一人もいないわけで、第一、「商業者は何を為すべきか」を明らかにしているくだりは一行もない、というのが掛け値なしの基本計画の相場ですから、ムリもありませんね。

 TMOもまちづくり会社も、誰を相手に何をすればよいのか、推進のキモである「商業集積としての充実・テナントミックスの推進」について、商店街・商業者は寝耳の水、生まれて初めて聞くわけですから、「方向と方法」についての知識、推進する能力などはまったく顕在化していません。
TMOは、こと商店街相手の仕事については、イベントの協働くらいが関の山、その他はTMO所掌と指定されている事業を消化していくだけです。
つまり商店街との関係は、TMO事業への強力を依頼することくらい。

 というわけで二度にわたって作られた基本計画、商店街が直面している問題への処方としてはカスリもしていません。
もともと「シャッターの内側」については問題に出来ないことを前提に作られている商店街組織、商店街を直撃する前代未聞の環境変化の前に立ちすくむばかり・・・・。

以下の考察&提案は:【商店街起死回生】

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  • Author:進化する売場研究会
  • 【キラリ輝く繁盛店づくり】
    お客に見える店づくり―見える化をテーマに【個店の繁盛】から【商店街活性化】、【中心市街地の商業集積としての再構築】まで一貫した取組を支援します。
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