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成功事例と失敗事例

 不幸な家庭の条件は様々だが幸福な家庭はワンパターンに見える
と喝破した小説家がいたように記憶しますが誰でしたかしら。

中心市街地の場合(笑。
成功した事例は、それぞれ固有の条件をいろいろ持っており、失敗した事例はたった一つ共通する原因を持っている。

このところ、「成功事例」と評され「ハード先行主義者」や「所有・利用分離主義者」を勢いづけている感のある「成功事例・丸亀商店街」ですが、もちろん、手放しで成功事例と評価することができるかどうか、目下takeoは判断保留です。
というか、街区としてはともかく、中心市街地活性化としては、さて、どうでしょうか。
隣接商店街への「波及効果」が案じられるところです。

成功事例と手放しで評価する皆さんは、「丸亀に続け」と言うことでしょうが、もちろん、続きたかったらその取り組みをきちんと分析してからにしていただきたい。
ちょっと考えただけで次のような課題をクリアしなければ「成功」には至りません。
①ハード事業の結果が「吸引力の強化」となるようなデスティネーション強化策が立てられた上でのハード事業であること
②事業に先行又は平行して街区内外の各個店が「デスティネーション」を分担する内容で「業容の転換」に取り組むこと
③言わずもがなではありますが、必要な資金を確保していること、はもちろんですね。

 ということで、こういう課題をクリアするためには、それぞれ街の実状に基礎を置いた取り組みが先行しなければならない。
ローマは一日でならず、ハード事業はそれのみでは成功いたしません。

ということで、「成功事例」特にハード系の事業の場合、はじめから終わりまで「建設一本槍」で成功にこぎ着けた、と早とちりするととんでもないことになります。

「成功事例」には他からはなかなか伺うことの出来ない、様々な条件に恵まれていたり、自ら創り出していたりするわけです。

一方、「失敗事例」のほうはどうでしょうか?

 失敗事例が失敗した原因は、すっきりはっきりしておりまして、後先考えずに事業に取り組んだ、ということですね。ほとんどの「失敗事例」がまさに・この・たった一つの理由で失敗への道をたどっています。失敗に至る道は簡単でありまして、たった一つ「後先考えずに事業に飛びつくこと」、これをやれば事業は必ず失敗しますからね。

 失敗した事業にはすべて共通する特徴があり、それは「後先考えずに着手した」ということ。ハードでもソフトでも、共同でも個別でもみんな一緒です。
「失敗」を自覚している事業経験を持っている人は、ちょっと考えてみていただきたい。
あなた方は、その事業に取り組むにあたって「後先のことをしっかり考えていただろうか」と。

 ということで、これ以上失敗経験を増やしたくなかったら、取り組む事業を決めるに先立って、「後先」をよく考えておくことです。

①この事業の上位目的は何か?
②この事業に取り組めば本当に上位目的を達成することができるか?
③上位目的を達成するために、この事業と平行して何を実現しなければならないか?
などを考えておくことは当たり前。さらに、
④この事業を成功させる条件は何か、我々はその条件を持っているか、あるいは作ることが出来るか?
ということも当然チェックしなければならないし、
⑤そもそも、設定している「上位目的」は商店街活性化(=繁盛店が軒を連ねる街並みの再構築)に直結しているか?
ということは特に十分吟味しておかなければならない。

 当たり前のことばかりですね。

 失敗事例の場合、事業着手に先立て当然クリアしておかなければならないこれらの「当たり前」のことが、きれいさっぱり、みごとに省略されています。
自分の「失敗事例」を振り返ってみれば、思い半ばを過ぎる、ということではないでしょうか。

 丸亀を成功事例と評価すれば、うちも成功したい、丸亀に続きたい、ということになります。
丸亀は、所有と利用を分離している、と聞いたとたん、“所有と利用を分離すれば丸亀になれる”と早合点して、補助制度などを研究し、「分離」についての合意を形成しやすいモデルを作って合意を形成する・・・。
この間、上記各項の課題への取り組みは一切なし。

 こういう成り行きで「失敗事例」は失敗しているわけでありまして、このパターンをきっちり認識しておかないと、取り組む事業は変わっても失敗パターンはいつまでも継続することになるわけです。
失敗した後で、こんなはずじゃなかった、と思いながら“やっていなかったら事態はもっと悪くなったはず”と弁解するのは常套パターンですが、典型的な引かれ者の小唄、「廉恥」という言葉を知っていれば、絶対できない弁解ですね。

 ということで、成功事例に学ぶと失敗事例を増やすことになる、というよく見かけられるメカニズムを分析してみました。
なにがしか、お役に立てば幸いです。
というか、事業の選択にあたってはくぐれも「後先」をよ~くお考えになるように。
老婆心ながら、念のため。

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