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能力に応じて働き・・・?

 必要に応じて受け取る、とはマルクス共産主義のビジョンですね。
 少なくとも「分業社会」においては困難なことでありまして、もちろん困難は二重構造になっておりまして、
1.能力と仕事のマッチング
2.仕事と報酬のマッチング
というわけです。
本日、考えてみたいのは1の方。

 分業社会のオキテは、「能力に応じて働く」ということではなく、「仕事に応じて能力を発揮する」ということです。
ある人がある職能を担当することになったら、本人が本来どのような能力を持っているかに関わらず、“当該の職能の遂行に必要とされる能力を発揮しなければならない”のでありまして、期待されている能力を発揮できない場合は、時と場合によっては更迭されるわけですね。昨日もビビッドなニュースがあったようですが。

 ということで、今日のテーマももちろんTMO(まちづくり会社)です。

 設立の経緯から始めると長くなります。
詳しくは、【都市経営・入門編】で検討することにして、ここではすっきり、核心をば。

 TMOの本来業務は、「中心市街地所在の商業機能の活性化」であり、とりわけ“劣化著しい商店街群の商業機能(施設)の活性化”を中核課題とする、「都心型商業機能の再構築」です。関係者の中には“そんなことは聞いたこともない”という人がいるに違いありませんが、本当です。
(詳細は【都市経営】で)

 TMOは、「都心型商業の再構築」という目的の達成を目指す広範な取り組みを領導する組織です。
「企画調整」といってもあまり内容は変わりません。
『中心市街地活性化基本計画』に示されている中心市街地活性化の方向と方法にもとづき、事業・措置の推進をあるいは自ら担当し、あるいは他が実施するところを指導し支援する、全体の進捗を統制する、という仕事です。

 ということで、既にお分かりのとおり、
“中心市街地活性化を推進する組織としてTMO(まちづくり会社)を設置する”といったとたん、TMOの役割は上記のとおり、「全体の司令塔+実動」という機能を受け持つことになります。
TMO以外に「統制」という機能を持つファンクションはありませんから。

 そこで問題。
TMOの職能、設立時点ではいろいろと定義されたかも知れませんが、本来業務としては「司令塔」であり、時間が経つにつれて「司令塔」としての期待が強くなってくることは関係者が日頃ひしひしと感じておられるところでありまして、“うちのTMOに限ってそんなことはない”などいう人はよほど鈍感か、関係各方面から隔絶された業務環境にいることを自白しているようなもの、いずれあなたも実感せざるを得なくなるw

 TMOは、中心市街地活性化の取り組み全体を仕切っていくことが本来業務ですから、設置されたらその時点で「必要な能力」が定義されてしまいます。
TMOに要求される仕事は、「中心市街地活性化の推進」を仕切っていくことですから、要求されるのは、仕事を執行していくうえで必要な「計画・統制・批判」能力だということになります。
中心市街地活性化とりわけ商業機能を再構築する、という仕事に必要な「計画・統制・批判」能力とはどのような種類・レベルの能力かということについては、当サイト常連の皆さんにはすでに了解されているとおり。
例えば当サイトで展開している「中心市街地活性化の方向と方法」を採用し、上位計画と整合を取った上で関係各方面の合意を得て推進していく、という仕事の推進に必要な能力ですね。

 繰り返しますが、この能力は、「TMO」と口に出したとたん、必要になる能力でありまして、“イヤ、うちのTMOの定款ではそんなことは期待されていない”といっても通用しません。それは定款を作成した人がTMOを理解していなかった、というだけのことでありまして、TMOの定款を作った人の識見の具合程度によってTMOの任務が左右されるということはあってはならないことですね。
TMOの任務は「中心市街地活性化を推進する取り組みの司令塔」であることをキモに銘じておくこと。

 したがって、TMOは「能力に応じて」あるいは「自分の理解するところにおいて」一所懸命働けばよい、というモノでありません。
その能力は、“中心市街地活性化の実現に取り組む体制の司令塔としてやるべき”仕事の側から一方的に・妥協の余地・誤解の余地無く降りてくるのでありまして、TMOが設立時点でどういう能力スキルの持ち主で組成されたかということとは無関係に、「装備しておくべき能力とそのスキル」は決まっています。
もちろん、TMOの能力の基礎は、組織を構成する個々人の能力・スキルですから、縁あってTMOに所属することになった個々人は、「所属した」という一事をもって「発揮することが期待される能力とそのスキル」が一方的に規定されるわけです。
業務から一方的に定義される能力・スキルを何が何でも発揮すること。
これがTMO要員の報酬の源泉ですね。
実際にそうなっているかどうか、報酬が役割に整合している改案かはともかくとして。

 “能力に応じて働き、契約にもとづく報酬を受け取る”ということは許されません。能力の如何を問わず期待された職能を遂行することが報酬の根拠です。

 そこでタウンマージャーさんのお仕事ですが。
どこの都市でもTMO的組織の立ち上げは未曾有のこと、組織の定義もいまいちだったりしますから、まして自前の定義を超えた能力が求められていることなど誰も自覚していないかも知れません。大いにあり得ることです。
 
 就任と同時に「中心市街地活性化」という仕事のスキームを把握し、その理解を踏まえて状況を分析し、課題群を構築し、取り組み体制を構築しなければならない。
(自分が担当する領域について問題情況の分析能力を持っていることは、「マネージャー」固有の条件です)

 固有の能力の範囲とか程度に関係なく、タウンマネージャーに就任した、ということをもって、即座に・自動的に発揮しなければならない能力が決まるわけでありまして、あらためてこうして分析してみますと、なかなか大変な仕事だということがひしひしと感じられますね。

 もちろん、本来的なTMO業務を果たしているTMO、あるいは公的立場はともかく、実際に推進体制の構築・運用をになっている人は、自覚の如何に関わらず、如上の仕事を如上の能力を発揮しつつこなしているわけです。
そういう人が全国にどのくらいいるのは「謎」ですが。

 というわけで、TMOとりわけタウンマネージャーさんは自前の能力の程度に関わらず、「やるべき仕事」が一方的に決定されておりまして、当面、自分及び職員の能力をマッチングさせることが喫緊の課題です。
 「タウンマネージャーのブログ」などを業務の一環としてかどうか、書いている間もTMOに対する「本来的期待」は増大する一方、誰も身辺雑事の報告などを期待している人はいませんから。

 ということで。
このところ、TMO&マネージャーさんには厳しいエントリーが続きますが、毎度申しあげているとおり、これは「エール」ですからね。

 TMOが関係各方面から“良くやってくれている”と評価され“一緒に頑張っていこう”という気持ちになってもらうことは、仕事を推進していくための基本条件です。
いうまでもないことですが。

 条件を作るためにはまず第一に、
「能力に応じて」働くことでよしとするのではなく、「(潜在的に)求められている能力」を何としてでも実現する、という覚悟をすること。
おっとその前にもちろん、当エントリーのエールをしっかり受け止めていただく、ということがありますね。

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  • Author:有限会社 クオールエイド
  • 【キラリ輝く繁盛店づくり】
    お客に見える店づくり―見える化をテーマに【個店の繁盛】から【商店街活性化】、【中心市街地の商業集積としての再構築】まで一貫した取組を支援します。
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