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計画見直し 三重のアポリア

基本計画の認定から半年も経たないのに発表された久留米井筒屋の閉店、これからいろいろWeb上で話題になってくることでしょう。
 中には、「基本計画」を比較対照した結果「うちの計画とうり二つ」ということを確認されると「鳥肌」が立つ人もいるかも知れませんね。

 認定一号両都市の計画のパターンに無批判に随従して作られた「基本計画」は、待った無しで内容の点検・見直しを迫られていると思いますが、如何でしょうか。
そういう意味では、アウガ、久留米井筒屋といった中心市街地活性化の中核に位置づけられている集客施設が陥っている現状は、“基本計画の見なおしの必要性”を強く示唆するものですから、潜在している「この計画ではどうにもならん」と考えていた中の人には、行動にうって出るよい機会かも知れません。

 そうであることを期待したいのですが、これまで見聞蓄積・体験してきた中心市街地的カルチャー=ものの見方・考え方をもとに推測しますに、見直しを実現するには三重の難関がありまして、これらを乗り越えるのは容易なことではありません。
まず列挙してみましょう。

その一 「見直し」が必要なことを理解する、という問題
 うちの計画と破綻に見舞われている計画が基本的に同じレベルだということが理解されていないと、「他山の石」が使えません。
“よその基本計画の失敗はよそのこと”うちのまちには関係ない、という態度はいただけませんが、なかなか推して知るべし、というほど目配り。気配りが行き届いていません。
前者と後者、スペックは同じですから、次はうちの番だ、と自覚できるかどうか・・・・・・。
“明日は我が身”と身につまされるかどうか、です。

 計画推進の「核」となる案件がボツになっても、基本計画はそのまま、というところも少なくないでしょうね。
そういう例は既に幾つもあります。
青森・久留米両市の場合、「基本計画の見直し」は待ったなし・避けることの出来ない問題ですが、“問題である”と認識できないと、もちろん、“問題ない”ままで進んでいきます。

その二 「見直しの方向が分からない」という問題
 見直しが必要なことは自覚しているが、どう見直したらよいのか、さっぱり分からない、ということが二つ目の難題です。
これまでの計画づくりと違って、今度は「見よう見まね」する対象・先行事例がありません。
大変なことでありまして、「どうすればよいか」ある程度読めていないと「見直し」を提唱することは出来ないかも知れません。

“従来型の基本計画では活性化は難しいだろうということは先行事例でほぼ分かった。しかし、代替事例が示されていないし・・・。
エ、自分で考える? サカ!”ということで、「進むも地獄、退くも地獄」とはまさにこのことでしょうか。

といいたいところですが、まま、何ですね、自分が性根を据したがって、知恵も出ないし、参考事例捜しも力が入らない。

 中には「見直せ」と言われると仕事が増える、という感性の持ち主もあるでしょうし・・・。
自信を持てる「代替方向」が無ければ「見直し」も無し・・・・かな。
その二もなかなかの難問です。

その三 「体制つくりが難しい」という問題
 「自覚」も「代替案」もクリアすると、いよいよボスキャラが待っています。
見直しは言い出しっぺ~合意形成~PT立ち上げという順序で離陸しますが、①誰が言い出すのか ②関係各方面の合意をどう取り付けていくか ③どういう組織で取り組んでいくか という実務レベル窯っています。
 言い出しっぺは誰でもいいのですが、最終的には「都市の意志」としての見直しが決定されなければならない。

 この仕事、お奨めはトップダウンですね。
まず首長さんにその気なってもらい、そこから順に降りてくるのが適切な方法です。
これまでの計画、果たして首長さんが“なるほど、これなら活性化できそうだ、中心市街地についてはこれに政治生命を掛ける”といわせるくらいの「シナリオ」を準備・提示・納得させることが必要です。
これまでは「取り組みの重要性」という文言だけは共有されていましたが、「実現の方向と方法」については特に首長に納得してもらう必要は感じられなかったかも、ですが今度はそうはいきませんからね。
「政治生命を掛ける・その方が自分にとってプラスだ」と納得してもらわなければならない。
これまでのように「専門家に委託していますので」では通りません。

さらに、
 再三述べているように、今度の取り組みには「先行事例」がありません。その分、認定機関との応酬も一から十まで自前でやらなければならない。今回は自分たちが作った計画が如何に合目的的で有るかということを、認定機関に説明して「その気にさせる」という仕事になるかも知れません。
 前回は向こうが用意した土俵に上がっていったのですが、今度はこっちで土俵を準備して向こうにお出ましをお願いしなければならない。大仕事になるかも知れません。
上記三重の課題に比べれば、こちらは「話せば分かる」と思います。難問でありません。

 三重の難問、挑戦してみる気になりますか?

どうせ上司は理解しないし、三者体制も不備だし、商店街・店主の気持ちは分からないし・・・、
などなど、出来損ないの基本計画、ほったらかしておく口実はいくらでもありますが。

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