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中心商店街 再生の研究 序論

 中心商店街を再生する、という目標を掲げた途端、まず必要なことは問題を理解する、ということで寸。
「中心商店街を再生する」とはどういうことか?

 もちろん、これは中心商店街(都市の旧街区に立地する広域型の買い回り型商店街)を商業機能・施設として再生する、ということです。
このことから直ちに次の三つの課題が発生します。

1.消費・購買行動の変化を理解する
2.競争状況を理解する
3.立地条件の変化を理解する

 以上についてしっかりした理解がないと、適切な「再生への道」を構想することが出来ません。分かり切ったことですね。
というか、もちろん、こういう問題を理解していなくても「取り組み」を構想することは出来ます。
これまでの取り組みのほとんどが1~3についての考察・理解抜きで行われ来たことはあまりにも明白ですから。しかし、状況を理解する、という作業を踏まえずに「適切な取り組み」が構想できるはずがありません。状況の理解を欠いた取り組みは、暗中妄断、木を見て森を見ない取り組みになりがちです。

 商店街再生の道を探ろうとする場合、とりあえず、手がかりにしようとされるのは、専門家の提言ですが、このとき重要なことは、「提言はどのような問題理解に基づいて行われているか」ということを吟味すること、です。
これをよく吟味しないまま、専門家の提案だから、と鵜呑みにすると、暗中妄断、木を見て森を見ない理解に基づく「再生案」を押し頂くことになりかねません。

 商店街活性化をめぐる取り組みの多くが挫折している今日、誰が提出している提案にせよ、その内容については、提出者の位置や肩書き、経歴などに関係なく、「提案」の内容について吟味することが必要です。
「提案」を吟味するにたっては、
1.提案は、「商店街再生」をどのように定義しているか
  その定義は、取り組むべき問題の定義として妥当か?
2.提案は「問題状況」をどのようにとらえているか
  その理解は、取り組むべき問題の枠組みを明確にしているか?
3.提案の内容は、問題の解決策として適切か
  解決主体の力量で推進可能な解決策か?
などの検討は欠かすことが出来ません。
つまり、再生への提案を実行するにあたっては、
その提案の問題状況の理解は適切か?、提案は問題状況への対応として適切か、という二つの資格を吟味しなければならない。

 さっそく、吟味しなければならないのは、自分たちの商店街の活性化についての事業計画である『中心市街地活性化基本計画』ですね。
果たして基本計画は、上記の問題意識、問題状況を理解する、という前提作業を踏まえて(明らかにした上で)、提案されているでしょうか?
計画の内容は、計画が理解している問題状況への適切な対応になっているでしょうか?
この二つの密接した、しかし、性格の異なる二つの要件については厳しい吟味が必要です。
特に、多くの基本計画に基づく取り組みの挫折が相次いで報じられている今日、吟味作業の重要性はいっそう強調されるべきです。

 ということで。
基本計画の有無に関わらず、あらためて「中心商店街の再生研究」にチャレンジすることは、この時期、回り道のようですが、取り組まざるを得ない取り組みであることは言うまでもありません。
問題は、「研究」の視点、研究の課題をどう設定するか、ということでありまして、「商店街再生の研究」は、「研究方法の研究」からスタートしなければならない、というのが私たちが直面している状況です。

 再生の研究、論証抜きで「これが解決策だ」と断定してその解決策を研究するのか、それとも、あらためて問題状況を理解し、問題を定義するという作業から始めるの、研究のスタート地点をどこに置くのか、ということはきわめて重要な問題です。

 商店街を再生すると目標を定めた途端、私たちは、
《問題状況を理解せよ》という課題に直面するわけでありまして、この課題に無知・無自覚のまま、あるいは自覚しつつ無視して先へ進むことは出来ません。
いったんは進んだかに見えても、実は本当の問題への対応にはなり得ておらず、問題の周辺を堂々巡りしていただけ、ということになりかねません。

 この時期、あらためて商店街の再生について考えをめぐらすということは、避けることの出来ない課題ですが、検討してきたとおり、研究すればよい、というものではありません。
どのような方法、視角で取り組むべきか、ということが重要だということは、これまでの取り組みの経緯を振り返れば自ずと納得されることだと思います。

 ということで。
中心商店街の再生を目指す・調査研究の第一段階は、冒頭に述べたとおり、
☆問題状況を理解する☆
ということを課題にしなければならない。

 問題状況を総合的に理解する、という作業を欠いた対症療法の欠陥はこれまでイヤと言うほど体験し、見聞しているはず。
今更、揺れ動く砂上の楼閣に屋を重ねるという愚行が許される時期ではありません。

 今現在、取り組みの様相は大きく変化する兆しがありまして、基本計画の有無に関わらず、「商店街の再生」というテーマを取り巻く問題状況を総合的に理解したうえで「再生の道」を構想し、歩みをスタートしようとする試みが「同時多発」しています。
みなさんの中心商店街は、今現在、何をしようとしていますか?
それは、問題状況を十分吟味したうえで選択された、適切な取り組みであると誰に対しても自信を持って主張できることですか?

 この時期の中心商店街の再生へのチャレンジは、「問題を正しく設定する」「問題状況を理解する」というレベルから再スタートすることが必要です。
すでにご承知のとおり、「同時多発」している新しい試み、そのうち当サイトの提案が採用されている取り組みを当社は全力を挙げて支援しています。

 さしあたり、冒頭に列挙した「三つの課題」について、当社が提供している「理解」は他がよく追随するところではありません。
このエントリーの問題設定を了解されるみなさんは、まずはあらためてこのことを確認してください。

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