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計画管理体制の不在

 昨日は、庁内勉強会で講師を務めました。
新スキームのスタートから二年、先行都市グループの計画認定から一年を経過して明らかになっていることは、「取り組みに大事な要素が欠けていたり、欠陥がある」ということです。
的確に対処できなければ、多分、中心市街地活性化の試みは画に描いた餅に終わります。

 今日取り上げる問題はといいますと。
基本計画を管理する主体が不在だ、ということです。

 計画は市や町が主体となって作ったわけですが、行政としての正式な意志決定プロセスを経て、市町の計画と位置づけられているでしょうか?
とするならば、それを管理している部署はどこか?

 中心市街地活性化推進室や庁内協議会などが設置されていますが、計画を管理する部局としての機能が明確になっているでしょうか?

 ご承知のとおり、取り組みが直面しているのは、取り組みの枠組み ―中心市街地活性化基本計画そのもの― を作り上げている「理論」に欠陥があり、これを是正しない限り中心市街地が「活性化」されることはないだろう、という状況です。

 今日のテーマは、この状況を適切に認識し、解決すべき問題として取り上げ、解決にあたる主体が存在しない、ということ。
つまり、事業の推進状況及び全国各地の情報などを総合的に評価すれば、基本計画の基礎となっている「理論」レベルに致命的な欠陥があることは明らかなのですが、この情況を認識し判断する機能が「推進体制」に設置されていないのです。

 発効以来一年を経過、計画の妥当性について、最初の検証が行われるべき時期を迎え、あるいは迎えつつあるわけですが、検証する体制は整っているでしょうか?
私はそういう体制は無いし、第一、「検証」に取り組むべき時期だ、という認識もないのではないか、と思っています。
 
 だれが計画を管理しているか?
通常、組織では計画の作成主体が計画を管理する、すなわち、計画推進プロセスを統制し、評価するわけですが、基本計画の場合、管理主体が決まっていないのではないか、と懸念されます。

 このところ頻繁に取り上げている「理論の欠陥」については、誰かが指摘し、所要の手続きを経て公的に解決すべき問題として決定しなければなりませんが、だれがどういう手続きで行うのか?
もちろん、言い出しっぺは誰でもいいのですが、問題の所在及び解決の必要を公的に認知する仕組みがありません。
基本計画には定期的な計画の見なおしなどがうたわれていますが、「見直し」を実施する実体がない。

 関係者が「見直し」の必要性を感知したとして、それを具体的・公式の作業として取り組むことを決定する主体=計画管理主体が定められていない、ということです。

 考えられるのは、庁内の「中心市街地活性化推進室」ですが、もちろんそのような権能は与えられておりませんね。
これからもそのままで行くつもりですか?
あるべき体制としては、例えば「三(TMOを含めば四)者体制」によって「司令部」を編制、その長には行政トップを宛てる、というのが有力な一案ですが、「司令部」を設置している都市はこれまでのところ無いと思います。

 ということで、
①基本計画にはそれを作るに際して援用した「理論」に致命的な欠陥があり、これを是正しない限り、所期の成果を挙げることは出来ない、というのが当社の情況認識ですが、
②問題はそのことに止まらず、この問題を公式に取り上げ・対処する仕組み・組織が設置されていない。二重に問題なんですね。

 問題はどんどん遡及して、ついに事業主体のあり方にまでたどり着いてしまいました。
当社の認識が妥当であれば、これはまさしく大問題ですが、だれがどこでどう口火を切れば、事態が適切な方向へ動き出すでしょうか?
推進体制には計画管理・計画の欠陥を発見・是正する機能を担保する仕組みがありません。
 たとえ「理論」レベルの問題を無視しても、「数値目標」の測定・評価、その結果の以後の行動への反映などについてはどこが所掌しているのか、これも不明です。
目標数値は掲げたものの、その達成はだれが担当するのか、評価はだれが行うのか、結果による「是正」はだれの責任か・・・。

 ということで、上述のような状況があるとすれば、これから明らかになってくる“こんなハズじゃなかった”的状況に適切に対処することが難しいのではないでしょうか?
一例を挙げれば、青森市の場合。
伝えられるアウガの現状は、基本計画そのもの、計画作成を導いた理論そのものの見直しを迫っていると思いますが、果たして現状を評価して計画是正の契機にすることが出来るかどうか・・。
 目下はアウガ単体の債務・業績レベルで対応が進められていると思われますが、本来なら「基本計画の見直し」が並行しないと、対応の成果は得られないと思われます。
問題は、だれがこのことに気づき・取り組みを実現していくか。
基本計画を読む限りでは、「計画是正」を担保する仕組みは作られておりません。

 もちろん、青森市だけに限った話でありません。これまで計画を作りWeb上に公開しているすべての都市に共通する大問題、このまま進めばこれから作る都市の計画も同じような「不備」を含むことになりかねません。
さて、だれがどう手を打つのでしょうか・・・。

 計画主体無き計画、これが中心市街地活性化基本計画の実態ですね。当社以外だれも問題にしていませんが。
本日の勉強会では、「計画主体の機能」という問題を提起するつもりです。 

 それにしても、毎日毎日、問題点の指摘ばかりで、我ながらため息ものですが・・・・。
なかでも組織の見直しがもっと急を要する問題です。
当社が提案する取り組みのスタート・再スタートは:この勉強会から


 このプロセスを抜きにして、いきなり「計画作成」に入るというのはこれまでならいざ知らず、先行事例の状況や本日当欄の指摘を踏まえれば、絶対にやってはならないこと、ですね。
まずは、三者による勉強会の開催から如何でしょうか。
お気軽に問い合わせください。

 この件はボディブロー、放置しておくと先々必ず後悔することになります。まだ誰も指摘していませんが、取り組みの基本中の基本です。
基礎無しで建てられるのは砂上の楼閣だけ。

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