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「自助努力」がタブー?の活性化

○中心市街地が空洞化したのは住む人・来る人が減ったから。
○商店街が活性化できないのは、地権者が貸し渋るから。

 ご存じ、藻谷浩介さんをはじめ中心市街地活性化について論陣を張っている「識者」の皆さんの多くに共通する主張です。
もしか、あなたもそう思っていたりしませんか? 思ってません?失礼しました。

 これら識者各位の主張には見事に欠けていることがありまして。

○商店街で今現在営業中の個店の業容・業績には問題はないのか?
○問題があるとすればそれは何か、どう対処すべきか?
ということですね。

 シャッターを上げ続けている・営業中のお店はショッピング行き先としての魅力が欠けているのではないか?
多様な施策が講じられても一向に効果が出ないのは、個店の「ショッピング行き先としての機能に問題があるのではないか?

 という疑問はまったく感じたことは無い、ということでしょうか?
商店街をウオッチングしてもそういう印象を受けたことは無い、ということでしょうか?
まさかその程度の眼力で活性化への提言をしようということは無いでしょうから、何か、現存個店の批判はしてはいけない、という暗黙のお約束でもあるのでしょうか?

 既存個店の繁盛再構築・業容転換を活性化のスタートであり・ゴールだと考えて取り組んでいる当サイト常連の皆さんにとってはとんでもないことですが。

 このところ、にわかに強調されるようになった“地権者・家主が空地・空店舗を貸し渋る、これが活性化が進まない大きな要因だ”という話は、大いに割り引いて聞くことが必要です。
これまで「地権者・家主の貸し渋り」の存在を客観的に調査したデータはありませんからね。
大規模投資の話が持ち上がったとき、不在地主がそれに反対した、という話を聞いた人が、活性化できないのは地主・家主のせい、というとんでもないスケープゴートを作っている可能性があります。

 投資話に対する地主・家主さんたちの反応には一理あったりするのでありまして早い話。
とても回収の目処が立たない企画を持ち込まれて、ホイ来た、と資産を委託する人は少ないのではないでしょうか。
投資話、ホントに採算性を固めた企画だったのか?ということが問われるわけでありまして、既存個店の「繁盛への道」を切開できない皆さんの「人増え」を前提にした投資話に首肯しなかったからといって「あいつらの制で活性化出来ない」は無いでしょう。
これまでの再投資はほとんどうまく行っていないようですし。

 ここからが本論。
 「人口減」や「地主家主の貸し渋り」が空洞化の原因だとする人たちには他にも共通していることがありまして、どういうわけか、現在シャッターを上げて商売をしている人たちの批判はまず、絶対に致しません。聞いたことがありますか?

 商店街で営業中の店舗にはホントに問題はないのか?

 住む人・来る人が増える、地主・家主が貸し渋らない。
そうすれば、商店街は活性化出来るのだそうですが、当サイト常連の皆さん、皆さんの周囲でこういうことを信じている人がいますか? いませんよね。言っているのは一部識者とその情報源となっている人たちだけ。

 ただし、地主・家主に責任転嫁はしていなくても、「活性化できないのは自分たちの自助努力の方向と方法が間違っているから」という話が出来るか・出来ないか、ということは別問題です。「商店街が活性化できないのはそこで商売をしている自分たちにも責任がある」ということが自覚され、これに問題として取り組んでいく、という体制を作ることはなかなか難しい。
まあ、多くの商店街では例えそう思っていても口に出せない雰囲気があることでしょう。
いわば「タブー」が存在するわけですが、これをどう突破するか。外部から忠告するというのは、あるべき手段の一つですが、肝心の識者がそのタブーの前に口を閉ざし、あらぬ方面を批判している、というのが法改正後も依然として続いている光景です。

 商店街はなぜ活性化できないのか? 大きく二つの理由がある。
第一に、個店が繁盛しないのは、既存商業者の自助努力の方向と方法が間違っているから。
第二に、商店街が活性化できないのは、このことを自覚し、自助努力の方向と方法を定め、組織化を実現していく力量を持ったリーダーがいないから。

 他に理由はありません。
というか、まあ、挙げようと思えば他にも挙げられるかも知れませんが、この二つに比べれば、他は大した問題ではありません。
この二つの問題を直視し有効な対策を講じないと、商店街活性化策は、どんだけメニューを拡げてもムダに終わります。
これまでさんざん経験してきたところです。

 商店街の現状

 ホントに活性化を望むなら、この現状を確認し、どう克服していくか、まじめに考え・取り組まなければならない。
取り組みはそっちのけ、自店の繁盛がおぼつかない人が、活性化の投資計画を作ったり、空き店舗の斡旋やってもうまく行かないのは当たり前じゃないでしょうか?

 住む人・来る人を増やす話&地主・家主の「意識改革」に頼る話しか出来ない商店街に明日はありません。
商店街の現状がどうであれ、勉強に基づく自助努力を組織して活性化を目指す、という方針を確立出来たところだけが希望を持つことが出来る。

 こういう至極当然の話がいつまで経っても普及しないのは、商店街のリーダーさんたちが、はじめに書いたような「論者」の提案を真に受けるから、というか、街の活性化について、日頃から自分の頭で考えず、専ら伝聞頼りで言動しているから、ですね。
 
 論者の主張はともかく。いつも申しあげているように。
商店街が活性化できないのは、活性化のために取り組む方向と方法が間違っているから。
他に理由はありません。
ホントに取り組むべき施策の第一は、既存個店を繁盛させること。
住む人来る人を増やすという方法は例え正解でも時間が掛かりすぎ、間に合いません。
地主・家主の動向も、今現在、シャッターを挙げている既存個店の取り組みには関係ないはずです。

 既存個店を繁盛させる手だてが講じられなければ、何をやってもムダです。なによりもまず、既存個店の繁盛を実現しなければならない。
もちろん、いっせいに、というのはムリであることは明白、取り組みを望む有志による先発です。
有志の先発を許さないのは、破滅へ向けて一斉行進するレミングの行動に似ています。

 商店街の繁盛再生、そのためにはごく当たり前のことですが、「自助努力の方向と方法を明確にして、取り組みを一層強化する」以外に方法はありません。
もちろん、そのためには「勉強」が不可欠、あるべき自助努力は「勉強に基づく自助努力」でなければならない。

 既存個店のシャッターの内側にどう切り込んでいくか。
この問題を放棄している取り組みには、スタート時点で既に「挫折」という結末が見えています。

 皆さんの商店街の取り組み、まさか「人増やし」と「地主と家主の協力」にすべてを任せよう、という恐ろしい提案を受け入れたりはしていませんよね。

 だからといって「勉強に基づく自助努力」も組織されていないわけですが、さて、これから先、いったい何をどうするつもりですか?

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