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基本計画の見なおしを勧告する

 このところ連日論じている基本計画のあり方についての記事を敷衍すれば、多くの都市にとって標題が喫緊に取り組むべき課題であることが明らかです。

 新スキーム(改正中心市街地活性化法)に基づく中心市街地活性化基本計画、第一号が認定されてちょうど一年が経過しました。
計画期間は5カ年ですから、既に2割の時間が過ぎ去りました。
青森・富山市を筆頭にこれから次々に認定一周年を迎えるわけですが、さて、問題は第一年度に何が達成されたか、ということ。

 他の領域についてはいざ知らず、こと「商業の活性化」、「経済活力の向上」というメインの事業に関する限り、“成功への軌道に乗った”と評価できるところは皆無だと思います。
これは由々しいことでありまして、スタートから2割の期間を経過して、未だに道がまったく開けたいません。

 では、過ぎ去った一年間の取り組みを土台にしてこれから「活性化への道」が開けていくのか、その可能性を準備するための一年間だったのか、というとまったく当てはずれ、準備は全然出来ていないのです。
何故そう言えるか?

 2月6日の当ブログの記事「誰が流れを作っているか」で次のように書きました。
**************************
相次いでアップされる各地の基本計画、他の事業領域に関してはいざ知らず、「経済活力の向上」実現の柱となる商業の活性化領域では次のような「欠陥」が共通しています。

1.広域的に分担する商業機能が明らかになっていない。
2.郊外型SCが「不在」と見なされている。
3.既存店舗の自助努力の重要性の指摘と支援制度の設置が欠落している
4.核的施設(百貨店など)の活性化に関心が届いていない。
5.商業活性化を推進する体制(四者体制)構築が放棄されている。
******************************
これについては、目下、サイトの【都市経営】「基本計画 見直しへの5つ課題」でさらに詳しく論じています。未読の方はぜひおつきあいいただきたい。

 上記5項目についての取り組みが計画されていない基本計画をいくらまじめに推進しても、「商業の活性化」を実現することは出来ません。それとも、あなた、「実現できる」と胸を張れますか?

 ことここにいたっては、対応の方法はただ一つ、「基本計画を早急に見直すこと」しかありません。
見直しの方向は、上記5項目にきっちり対応した商業の活性化策を計画すること、です。
問題は、誰が「見直し」の口火を切るか、猫の首に鈴を付ける度胸のある人がいるかどうか。
一年間の取り組みの成果を見れば「見直しの必要」はたちまち理解されるところですが・・・。

目下、「先進基本計画」のわだちを踏むことを基本に作成中の基本計画は即刻作成を中断、作業の抜本的な見直しを断行しなければならない。問題は担当者にその度胸があるかどうか、ということですが、多分、無いでしょうから既定路線を突っ走ることになります。
認定側の認定基準についても、一年間の経過を踏まえて見直しが行われるでしょうから、上記5項目についての計画が「皆無」の先行事例の踏襲でいつまで認定をクリアできるか・・・。

 認定の有無は別として、「商業の活性化」を実現していくシナリオを内包していない基本計画は、必ず見直しを迫られる時が来ます。その時は、多分だれの眼にも基本計画の破綻が見える時期、時既に遅し、となる可能性が高い。
もたもたしていると、商店街は再起不能に陥ります。既にそういう状況を迎えている中心市街地は少なくないのです。

 数値目標として、居住人口と通行量を掲げている基本計画は、あらためて、「住む人・来る人が増えればどうして商店街が活性化するのか?」ということを論証してみていただきたい。
商業は街の花・住む人、来る人は根や茎に当たる・住む人、来る人が増えれば商業は活性化する、というのは有名な藻谷浩介さんの中心市街地活性化論ですが、皆さんの基本計画、知ってか知らずか知りませんが、妄説の影響を受けているのではありませんか?

 ちなみに当サイトでは「住む人・来る人が増えれば所業は活性化する」というまったくボツ論理的な主張を、その主張の根拠とされている事例の引用のでたらめさの指摘を含めて、批判しています。

 「住む人・来る人」増加策をもって「商業活性化策」としている基本計画、イベントや一店逸品などの販促策をもって「商業機能活性化策」に代置している基本計画は、早急に見直しが必要です。
計画作成一周年は、「見直し」の絶好の機会、この時期にやれなければ、二周年、三周年とどんどん遅れていくことになります。
果たして二周年、三周年と果たして「活性化への潜在能力」を持続出来るかどうか、考えるとホントに恐ろしい話です。

 ということで、ぜひとも認定一周年を契機に基本計画の見なおしに取り組まれることをお奨めします。
え?と思われる人は、熟読玩味してください。
記事を徹底批判出来た人は「見直し」の必要が無いかも知れません。

 他の皆さんは、ぜひ見直しに向けて取り組みをスタートしていたさきたい。見直しを決意すると視界が一挙に晴れること確実です。
見直しはもちろん当社提唱の方向へ。

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