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基本計画&スキームのピンチ?

 商業の活性化、目玉は区画整理・再開発、商店街の建て替え。共同施設の新設・更新。
どこの基本計画にも必ずといっていいほど掲げられています。
問題は、肝心の施設計画の「中身」が決まっていないこと。
もっと大きな問題は、中身を決めずに入れ物だけ新調すれば活性化できると考えている関係者のアプローチ。

  建設の計画はあるが、肝心のその中身・つまりシャッターの内側の業容=アソートメント・サービス・アンビエンスの方向が決定していない。したがって、全体の業容ミックスを構築する方法ももちろん、決まっていない。
SC時代全盛時代にこういう建設計画でどう投資資金を回収するというのでしょうか?
 住む人来る人がいくら増えても、「回収」には関係ありません。回収には「売り上げ」が必要であり、それはシャッターの内側で、内側のみでしか実現できませんが、シャッターの内側をどう構想すれば投資の回収が可能になる業績を想定できるか?
「数値目標」はこのあたりにつながらないと、経済活力の向上という上位目標に照らして意味がありませんから。

  基本計画の目玉となっている施設・設備の計画がこの状態では、その昔、商店街近代化事業などに取り組んだ当時とまったく同じ発想、同じレベルといわれても仕方がないでしょう。
もちろん、当時は郊外型SCなど無かったからこそ有効だったわけで、いまどき、昔同様のアプローチで成功するはずがありません。

 「形態は機能に従う」デザイン関係の決まり文句ですが、もちろん、ハードはコンセプトに従う、ですね。
中心市街地の商業集積が一体的に担うべき商業機能が明らかにされ、それを分担する個別集積(商店街)・施設の役割が決まらないと、新調するハードのあり方は決められません。
百歩譲ったとしても、ハードの計画とそこに入れる中身(分担する商業機能)のあり方の構想は、同時並行できめて行かなければならない。

 さらに、中身が決まったら、中身の作り方を決めなければならない。
これはもちろん、既存個店の「業容転換」と空店舗の活用が中心になります。
皆さん毎度おなじみ、耳にタコですね。

 特に問題となるのは、既存個店が自力のみで新しい施設に見合う業容に転換していけるかどうか、ということ。これもおなじみです。
業容転換に中心市街地活性化の成否が掛かるわけですが、個店レベルに業容転換に必要な知識・技術が備わっているはずがない。
個店の業容転換、極めて重要ですがどのような方法で取り組んでいくのか?

 中身の話をさておいて区画整理・再開発・商店街の建て替え、共同施設の更新等々、ハード事業を計画するのは、このところ、取り上げている事例のように、「償還不能」につながる可能性が極めて高い。
中心市街地の商業は、施設が老朽化したから衰退したのではありません。施設を新調したが活性化は出来なかった、という商店街は少なくないのです。

 もちろん、老朽化している施設は新調するに越したことはありません。商店街の各種施設、老朽化していますから。

 問題は、事業に取り組む商店街、商業施設がそれによってお客の支持を回復出来るかどうかということです。
支持されないとペイできませんから、さらに重たい問題を背負い込むことになりかねない。

 ハード事業は、商店街・施設が新たに担う商業機能・ショッピングの場としての役割を明確に決めてから、というのが絶対的に正しい段取りです。
デスティネーション=「業容三点セット」を思い出しましょう。
商業施設がペイするためには、標的客相からみて、品揃え・サービス・環境の三大要素のバランスを実現し、維持することが必要です。
ハードの建て替えはその一部、「環境」の整備ですからね。
品揃えとサービスが伴わなければただのハコ。
あなた、いつもハコに惹かれて買い物していますか?

 ということで、基本計画所載のハード事業はあらためて「中身は何か」「中身は誰がどう作るのか」という根本を考えることが必要です。
いまどき、こんなことが指摘されるという状況は、個別中心市街地にとっても、スキームにとっても「大ピンチ」です。
このピンチ、どうしたら抜け出せるでしょうか?

続きは【都市経営】で。

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