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商店街共同施設の破綻

 昨日の佐賀新聞です。
http://www.saga-s.co.jp/view.php?pageId=1036&blockId=769913&newsMode=article

 アップされていない関連記事では:
“・・・今回と同じ「高度化資金」事業をめぐっては昨年、全国で二千三百億円の不良債権が表面化したばかり。審査段階で計画がずさんではなかったか、軌道修正のチャンスはなかったか、関係者には多額の公金を投じた責任が問われそうだ”
とあります。覆水盆に還らず。

 中心市街地・商店街からの客離れは、“マイカー時代だというのに駐車場が整備されていないからだ(ショッピングセンターを見よ)”という有力な主張がありまして、どこの商店街も駐車場整備に努力したわけです。
最近はさすがにあまり聞かれなくなっています。

 消費者アンケートなどでよく見かけられる“駐車場がないから商店街には行かない”という回答は、お客=地元住民にとってまことに都合のいい「弁解」でありまして、“買いたい物・欲しいものが無いから行かない”と本心を言っても波風が立つだけ、一文の得にもなりません。
 こういう無責任な回答を真に受けると大変です。
回答が無責任、デタラメである証拠に、隣近所・歩行圏内のお客だって来ないじゃないですか。

 ということで、「駐車場を整備したとたん、お客が戻ってきた」という事例、takeoはこれまでただの一個所も聞いたことがありません。今日的に言えば、空洞化した商店街の中・周囲には駐車場が有り余っているわけで、もちろん、車を利用して買い物に来るお客は皆無、ということです。

 駐車場に限らず、ハード的・設備整備はデスティネーション(=買い物の場としての来街目的)の充実を果たした後で、はじめて問題になることでありまして、買い物行き先としての魅力の衰退をハード事業でカバーすることは、ゼッタイに出来ないのであります。
だって、せっかく出かけてきても買って帰るものがないのですから。

 95年と言えば、今日商店街が直面している諸々の問題はほとんどが明確に姿を現していました。ハード事業に取り組むことで商店街が活性化する・商店街間競争の時代は終わり、郊外型商業がどんどん優勢になっていく時代、郊外型商業との棲み分けをどう図っていくか、ということが戦略課題となっていた時代です。
このことは、事態を率直に見れば見えたはずです。
もちろん「棲み分けの方向と方法」は、理論無しでは到達できませんでしたが・・・。

 商業理論の裏打ちがない商店街活性化策では、商店街は活性化できません。理論抜きで大規模なハード事業に取り組めば大きな負担が残るだけです。
このような状況は今日においてもまったく変わっておりませんから、大規模ハード事業で街の活性化を実現する、という路線を採用されている都市は、あらためてその実効性と経済性をチェックしてみられることをおすすめする次第です。

 商業理論に裏打ちされない設備投資で商店街を活性化することは出来ない、貴重な経験則となりました。

 駐車場問題、ショッピングセンターと商店街を同列に論じることは出来ません。SCの場合、はなから「車立地」であり駐車場無しではどだい成立しない業容です。だからといって駐車場があればOKということではありません。駐車場が完備していても買い物行き先としての魅力が無ければお客は寄りつかなくなります。
先日お話しする機会があった都市計画課さんに“商店街の駐車場整備とは、駐車違反でお客がひっきりなしに検挙されているところの問題ですよ”と言いましたら大受けでした。
もちろん互いに極論であることは承知のうえ。

 集客機能にとってデスティネーションを無視したハード事業は所期の成果を挙げることは出来ない。これは鉄則です。
新幹線や高速自動車道などもしかり、完成したとたんこれまで閑古鳥が鳴いていた都市が見る間に活性化した、住む人・来る人が多くなった、という事例はただの一個所もありません。
ハード事業への取り組みに際しては、デスティネーションの整備を優先する、マーケティングのイロハです。

 ということで、皆さん、
既に「方向と方法」決定している人たちは一路邁進、まだこれからという人たちは、まなじりを決して、
それぞれ元気いっぱい「活性化への道」を切り開く、辛く・厳しい道ですが、明るく・朗らかに進んで参りましょう。

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