言葉の吟味 理論の確保 説得力の錬磨

 コンセプト、コンパクトシティ、コミュニティ。
「コ」から始まる言葉ばかりですが、要注意ですね。

 当サイトではかって「省思考」という言葉を多用しておりました。「自分のアタマで考えなければ答えが出ない問題」に直面しながら、「世間の常套語句」を思い出すことで、「考えないで済ます」・思考を省く傾向のことです。
上に書いた3つの単語(以下「3コ」という)、中心市街地活性化はもちろんのこと、その他の分野でも多用されています。これからもどんどん使われそうですが、こういう言葉が「定義抜き」で使われている情報は要注意です。

 現在、世間で3コが「省思考」的に多用されている状況は周知のところです。というか、少なくとも3コが登場するような問題情況において、「問題情況を突破する」ことを目的として活動するならば、3コを「定義抜き」で使うことは、まあ、あり得ないことではないでしょうか。

 「自分はきちんと定義して使っている」だけでは不充分です。
情報の一部として自分が定義する「3コ」を明らかにしなければならない。
これは、「基本計画」などでは特に重要なことですが、これまでのところ、ほとんどが「定義抜き」で多用されています。
3コに限らず、重要語を「定義抜き」・世間一般の省思考レベルに合わせて=甘えて使っている情報は、「単語」に限らず、全体の主張、提言が?かも知れません。

 もちろん、「省思考単語」は3コに限ったことではありません。
賑わい、繁盛、集客、回遊、核などなど、中心市街・商店街活性化を論じるうえで不可欠の言葉のほとんどが「定義抜き」で使われています。
「定義抜き」の言葉を使って考えれば有効な知恵が出てくる、取り組みが成功する、というほど甘い状況ではありません。

 百貨店の勝ち組といわれる伊勢丹ですが、小倉店が撤退します。
当社なりの原因解明はフォーラムで行いますが、“「理論」無き勝ち組”は、「勝ち」を一般化~持続することが出来ません。
商業界(に限ったことではありませんが)、経験したことの無い環境変化に対応していくためには「仮説」が必要であり、それは理論に基づいていることが必要です。

 言葉はきちんと吟味してから語彙に加えること。
波瀾の時代を渡っていくには、「言葉」に頼る以外に手だてがありません。
どのような言葉を頼りに渡っていくか、今一度考えてみるというのは如何でしょうか。

 今年はぜひ、「事業の命運」を賭けられる言葉・理論の獲得を目標の一つにしてください。
そのためにはもちろん、「吟味」が必要であり、さらに「吟味する能力」も問われます。
しっかり吟味した言葉で組み立てられた提案でないと関係の皆さんを説得することが出来ません。もちろん、説得には他にも何かと条件が必要ですが、最終目的を達成する、自分の「その気を持続する」には、「説得力」が不可欠です。

 新春早々、各地で「説得工作」がスタートするわけですが、「自他に対する説得力の錬磨」が取り組みのカギだと思います。
「レトリック」にいっそう磨きをかけましょう。


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