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〈まちづくり〉という名の商店街間競争

=商店街の成功体験
商店街間競争とは:
大型店が地方都市に襲来した時代、商店街は〈大店法〉による大型店出店調整と〈中小小売商業振興法〉による施設近代化によって事業機会を確保する、という立て前になっていました。
当時の小売業の競争は、同業者間競争と商店街間競争です。
“上位都市への購買力の流出阻止”という目標も掲げられていましたがほとんど効果無し。
競争の武器は、売り出しなどの販売促進、ハード事業(駐車場設置、カラー舗装、アーケードなど)+核店舗設置でした。隣接商店街に先駆けてハード事業+核店舗誘致に取り組んだ商店街が競合商店街を圧倒、中心市街地の覇者となりました。(事業に取り組んだのが二番手商店街だった場合、それまでの一番商店街はあっという間に空洞化)当時の商店街活性化=まちづくりは、隣接商店街との差別化のことでした。
差別化とは:
競合がやっていることはすべてやる、+競合がまだ取り組んでいないことに先に取り組む、という手法。コンセプトとか目的・目標は不問、もちろん今どき通用する手法ではありませんが、当時の小売業界ではよく使われた手法です。
商店街の場合は、隣接商店街との競争手段として差別)(ソフト、ハー外も)は効果がありました。
中心市街地・商業街区内に於ける商店街街単位の競争に〈まちづくり〉は効果的、積極的に取り組んだ二番手、三番手の商店街にあぐらをかいていた一番商店街が敗退する、という事例はよく見られました。
ただし、差別化が通用したのは個店では同業種間競争、集積間競争では隣接商店街間競争だけ、上位都市の中心商店街、郊外型ショッピングセンターとの競争にほとんど役に立ちませんでした。〈差別化〉出来ませんからね。
このあたりの経緯、今となってはほとんど忘れられています。
中心市街地活性化基本計画で取り組まれた事業はほぼ全て大店法当時の単位商店街が取り組んだ商店街間競争の手法ばかり・・・。単位商店街の差別化戦略を中心市街地活性化の手法に援用しようとしたわけですが、中心市街地全体の活性化は〈差別化〉では無く〈商業集積性の再構築〉で無いと実現出来ません。
このことを理解していた関係者は当社及び当社が支援した中心市街地を除けばほぼ皆無だったかと思います。
ちなみに“まちづくり”が“商店街活性化”にとって代わったのはこの当時。活性化=販促、まちづくり=販促+ハード事業。
〈まちづくり〉は、隣接商店街との競争=差別化には有効でしたが、大店法緩和―撤廃で吹き荒れた郊外型大型店の出店攻勢への対応としては無力でした。商店街的ハード整備は大型店には通用しなかったのです。
大型店の〈売り=集客手段〉は「ハード」では無く「ソフト=テナントミックス」ですが、この点、商店街の〈まちづくり〉の経験と勘では看破することが出来ず、大型店の特徴=ハコの大きさと理解し、これに「まちづくり」で対応しようとしたわけです。ところが相手が作っていたのはハコでは無くて、テナントミックスコンプレックスです¥したから〈販促+ハード事業〉では手も足も出ません。
〈経験と勘〉で活性化に取り組んでいる皆さんは、本当は大型店対策としての〈まちづくり=差別化戦略の無効〉という経験を踏まえて、商業集積としての充実を目指す商店街活性化に取り組むべきところですが、〈経験〉=「むかし、商店街間競争に勝った想い出」なのだということは捨象して、単に〈成功した〉〈通行量が多かった〉ことしか覚えていない、いまだに〈まちづくり〉=イベント+ハード整備が活性化事業のメインになっているわけですね。
この成功体験はもはや無効であるだけでは無く、時間と金を浪費する〈やってはいけない取組〉であることをあらためて確認したいものですが・・・。
ポストコロナというこれからの経営環境に於いて〈差別化〉に取り組む商店街は無いと思いたいところですが、逆に、〈差別化〉以外の取組が商店街から(あるいは同伴専門家から)出てくるだろうか、と考えると暗澹たるものがありますね。
皆さんの商店街、一日も早く〈差別化〉路線にバイバイしないと明日がありませんよ。

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