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都市経営はモグラタタキではない

 都市経営をめぐっては、少子高齢化とか、限界集落とか、いろいろと環境の変化があるわけですが。もちろん、中心市街地の空洞化/郊外の乱開発もそうですね。

 「コンパクトシティ」をはじめ、いろいろと「対策」が提唱され、なかでも国が認めたものについては、選択と集中に基づく「手厚い支援」が準備されています。
 今日の西日本新聞によれば、総務省で「包括的な支援制度」が発足するとか。

 それ少子高齢化対策だ、それ限界集落対策だ、と問題を現認する毎に「対策」「支援策」が出来てくるわけですが、「都市を経営する」という視点から見ると疑問があります。
「都市を経営する」とは、「生活条件の維持向上と所得機会の維持拡大」を目的に、環境の変化をプラスに出来るポジションを発見し、都市の経営資源を戦略的に配置・活用していくことです。当社的には、ですけど。

 都市経営的な視点からすると、目下取り組まなければならないのは、都市経営のビジョンを作ること。即ち、環境の変化をプラスにするため、都市はどのような方向に向かって進むのか、という方向を定めるという作業です。
限られた経営資源、時間をもって目的を実現していくためには、目的を有機的な関連を持つ具体的な目標に区分し、着実に達成し、相乗効果を得ることが不可欠ですが、そのためには取組の全体が目指すべき大まかな方向を共有することが大切です。都市全体の取組を緩やかに一定の方向に導くことで、施策の相乗効果を発揮する、その導きとして構想されるのが都市のビジョンですが、現下喫緊の課題に取組む傍ら、ビジョンの構築に注力しなければならない。

 都市経営の実践といえば、中心市街地活性化法に基づいて全国の都市が自主的に計画を作り、組織を作って事業に取り組んでいる「中心市街地活性化」がその一つの典型ですが、これまでの取組の状況を見ますと、「経営」と言うよりも個別・皮相的な現象に対する対症料療法的な取組に終始しているところが少なくありません。

 環境与件をふまえつつ、起こっている現象の内側に潜む本当の課題を見極め、「変化をプラスに」を合い言葉に、長期的、総合的、計画的な取組を心掛けることが必要です。
そういう意味では、現在為すべきことはあらためて自分たちの取組が実現する「方向」が本当に自分たちが目座図目的達成につながっているのかどうか、虚心に検討してみることではないでしょうか。

 転換期に旧態依然の発想による「拙速」を求めることは、往々にして“こんなハズじゃなかった”という結果をもたらします。
せっかく新しい支援制度が提供されましたが、“待ってました”と活用して「都市経営的成果」に結びつけられるのはごくごく一部のところだけだと思います。
 ここはぐっとガマンして「都市・地区のあるべき姿」のビジョンづくりに専念すべき時だと思います。
中心市街地で言えば、もちろん、基本計画の見直し、です。

 この計画で本当に「環境の変化を将来に当たってのプラス」に活用できるか?
見直しの基準は明らかです。

 ということで、当サイト、これまで意識的に少子高齢化、コンパクトシティ、地域の空洞化などの話題を取り上げておりません。
その理由は、
第一に、中心市街地活性化は、戦略的課題だが同時に緊急を要する課題であり、長期的な変化の趨勢を踏まえつつも、早急に成果を挙げなければならない、ということ。
第二に、想定される「活性化の方向と方法」は、環境の変化の趨勢を「プラス」とするものであること
というところにあります。

 さらに、少子高齢化、限界集落といった問題は、生活環境、産業構造の両面にわたる不可逆的な変化の結果であり、より根元的なレベルでとらえないと「ピンチをチャンスに」都市経営的センスによる取組は出来ないわけですが、当面流行中の言動は、専ら対症療法レベルであり、これらと同席してもメリットは考えられない、ということもありました。

 このところ、中心市街地活性化は都市経営上の重要課題である、という認識も徐々に拡がってきたようで、あらためて、都市経営上の様々な問題との関連などを検討することの必要性も広く認識されて来たのではないでしょうか。
中心市街地活性化をメインとした取組のなかで、必要な限りで関連領域への論考にも取り組んでいきたいと思います。

 大変動期は、動く前に「仮説」を立てることが必要です。
仮説=ビジョンの構築こそが都市経営上の現下もっとも急を要する課題ではないでしょうか。

サイト「中心市街地活性化への道」を注目!
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  • Author:進化する売場研究会
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