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大学商学部の危機

広島修道大学商学部の柏木信一先生が、商学部の存在意義の危機について論文を書いています。
柏木信一 『日本の商学・商学部のアイデンティティ・クライシス : 「商学原論」確立の必要性』

論文の主旨は、商学には「商学原論」、即ち商学全体を理解するための基礎とも言うべきレベルの理論が構築されておらず、したがって現代商業の現状分析や商店街活性化について理論的な立場からの助言が行えない。商学の危機です。

商学の危機はもちろん商学部の危機でもあるわけで、学部の激減、研究者の激減で商店街の持続可能性もさることながら、商学部の持続可能性も予断を許さない。商学、商学部と言えばなんとなく古色蒼然という感じがあるようで、マーケティング方面へ移住したり学部自体が消滅することもあるみたいですね。

商業はどんどん発展しているのに商学部はどうして衰退するのか?
日頃、敗戦後の小売商業界の発展などを勉強する際に大いにお世話になっている三家英治先生は、理論の体系化が遅れていることが原因と喝破しています。
商業を理解するために不可欠の理論、基礎理論・商学原論の不在、ということです。
P1110147.jpg
三家先生1


原理論レベルが不在ということは、商業界の現状に切り込んでいく武器が無いと言うことですから、せいぜいコンサルタント的助言や商店街政策の変遷といったテーマしか出てこない。研究すべき課題は山積しているのに、基礎理論が不備のためにアプローチが難しく、隣接学問に対して胸を張れる成果を上げるというのも困難で、段々先細り、という状況のよう。商店街より先に商学部が危ういのでは無いか。

商店街活性化にバシッと成果を挙げれば引く手あまた、学部の活性化は約束されると思いますが、このところの関わり方では展望はでませんね。
商業まちづくりなどに参画されている皆さんは、商店街クライシスと商学部クライシスの連関をどう理解されているのか。
もちろん商学クライシス、即ち商学原論の不在が横たわっているわけですが。
商学、商学部クライシスを打破する方策として商業まちづくりにアプローチしているのだ、いうことなら大変結構なことでしょうが。

原論が無ければ成果の蓄積が出来ない。
持続可能性の再構築の展望はあるのでしょうか。

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