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中活法の改正:商業空間から生活空間へ?

■商業空間から生活空間へ
: 2005/10/08(Sat) 18:55

ということで。
「中心市街地活性化」のスキームが変わりそうですね。

もはや商業地としての活性化は無理だということがこれまでの取り組みでよく分かった。
今後は、生活空間、すなわち居住人口を増やすることで生活密着型の機能を充実させることで「賑わい」を作り出す。
そうすれば商業も活性化するだろう。
時代は「コンパクトシティ」だ。
ということらしい。

なんというか藻谷流まんまですね。
といってしまえば他に言うことはないも同然ですが、@商店街の味方としては一言いっておきたい。

今どきの商業機能が、別目的で集めた・集まった人たちをお客に想定して成立するとほんとうに思っているのか?
それともそんなことは考えたこともないのか?
どっちなんでしょうね、ホントに。

人が集まればものが売れた、そんな時代も確かにありました。
しかし、それはずうっと昔、もの不足・店不足の時代のことでした。

もの不足とは:
○家に衣・食・住に必要なアイテムが不足している。
○近所に売っているところがない。
○遠くまで行くには時間がない
○ついでにお金もあんまり持っていない
という状況のことです。
「大東亜戦争」から「高度成長期」に至るまで、日本全国、もの不足時代でした。
この時代、人が集まればそれは「もの不足=ものが欲しい人の集団」というのが当たり前でしたから、
①人がたくさん集まる
②人がたくさん通る
ところ・とおりは「好立地」だったわけです。

店不足:
ものが不足しておりお金も不足している時代、お店があっても商売になりませんから、当然、お店は不足しています。
というか、たまにお金が入った、近所に店があったら買うのに、
と思っても近くには見あたりません。
仕方がないから、お店のあるところまで出かけることになる。
せっかく出かけるわけですから、あれもこれも買ってこなくちゃ、
ということで、近郷近在からお客が押し寄せる。

お店はもちろん、交通の便がよいところに集中することになる。
こうして「中心商店街」が出来上がりました。
そうこうするうちに、高度成長の成果として、所得も伸び、余暇も増える。
商店街には通行客ではない・正真正銘・買い物客があふれるようになりました。これが商店街全盛時代。
人通り~賑わい、通行人=買い物客というのは、
①このような時代背景における
②商店街特有の風景だったのです。
いくら当時でもお店のないところの通行人は買い物客にはなりませんでした。

このような時代背景をきれいさっぱり忘れて(あるいは気づかないまま)、人通りが多いと商業が成立する、商売を活性化したかったら通行量を増やせばよい、という間違った考えが商店街の中に生まれ、現在まで一部に続いています。
なかには「商業活性化の専門家」として活躍している人の中にも知らず知らずのうちにこういう昔話を前提にしている人がいます。

■生活空間
: 2005/10/09(Sun) 16:56

中心市街地、商店街レベルでの活性化はむり、居住者を増やし・来街者を増やせば、賑わいが生まれる。
賑わいさえ生まれたらこっちのもの、たちどころに商店街は活性化する・・・らしい。

その根拠としては、先に見た、「昔はよかった」、「店前に人があふれており、商売するのに苦労はなかった」古き良き時代の夢読もう一度、ということらしい。

どっこい、そうは問屋がおろしません(笑

問題は、別件で中心市街地に現れた人たちが、何で・ど~して商店街でものを買うようになるのか?
ということです。
その前に考えてみましょう。
人はどうして郊外のSCまで買い物に行くのか?
SCって「他の来訪目的をつくって人を集め、集まってきた人たちにものを売りつけよう」という商売ではありませんからね(笑。
しっかり「物売りの場」「買い物行き先」と自分を位置づけ、そのために必要な機能、プラス備えておいたほうがよい機能をしっかり作り上げています。
郊外型SC、なんですか最近は「狐や狸の棲息するところ」が好立地とかいう話も聞きますが、「立地」なんか今日ではもはや「業容を展開するのにいいところ」という意味ですからね。
SCをみるにあたっては、無料駐車場の広さなどにびっくする前に、来店目的をきっちり作っていなくても「駐車場が無料ならお客は買い物に来るだろうか」とか、アクセスの良さに釣られて来店したお客が、気に入らない商品を買うだろうか? リピーターになるだろうか」などということを考えて頂きたい。

そうすれば、郊外のSCは「テナントミックス」を充実させることで来街目的を構築することでお客を集客しているのだ、ということがよく分かると思います。

生活空間として整備すれば人が集まり、人が集まれば買い物客に転身する、というのは、郊外型SCの存在を無視または否定するとんでもない暴論です。
よろしいか(笑

①今、機能を喪失し空洞化した中心商店街が存在します。
②かってここを買い物行き先にして生活を作り上げていた人たち、その家族は、今日、ショッピングセンターをはじめとする郊外型商業を買い物行き先として生活を営んでいます。
③このたび、コンパクトシティを思い立ち、中心市街地に居住人口を具増やし、来街人口を増やすことにしました。
④コンパクトシティを実現すれば、居住する人/来街する人は、商店街で買い物をすることでしょう。
⑤中心市街地を商業空間として捉えていたのでは実現できなかった活性化を「生活空間」と捉えなおして、居住機能/非・物販的来街機能を整備すれば、その結果街に賑わいが生まれ、賑わい客が買い物客に転化、中心市街地は活性化する
という論法ですが、まさに「つっこみどころ満載」といわなければならない。

■③から④への大ジャンプ
: 2005/10/09(Sun) 16:57

> ①今、機能を喪失し空洞化した中心商店街が存在します。
> ②かってここを買い物行き先にして生活を作り上げていた人たち、その家族は、今日、ショッピングセンターをはじめとする郊外型商業を買い物行き先として生活を営んでいます。
ここまでは「見たまま」ですから問題はありません。問題は次の「施策の方向転換」を導くところにあります。
> ③このたび、コンパクトシティを思い立ち、中心市街地に居住人口を具増やし、来街人口を増やすことにしました。

なるほど、金に糸目を付けず・それなりの施策を講じれば人口は増えるでしょう。とりあえず「増える」ということに異議はありません。

> ④コンパクトシティを実現すれば、居住する人/来街する人は、商店街で買い物をすることでしょう。

ここが大問題です。
人口減少に向かおうとするおおかたの地方都市において、中心部に集約居住させる人口とは、これまで中心部以外に居住していた人たちです。すなわち、これまで郊外立地の商業集積を買い物行き先として生活していた人たちということです。

この人たちが住まいを中心部に移したとして、どうして「買い物行き先」が中心市街地所在の商店街に変わるというのでしょうか?
そもそも、今現在、中心市街地に住んでいる人たちは、主要な買い物行き先を中心市街地内部の商店街にしているのか?
ということも振り返ってみなくてはならない。

かる~く考えてみただけで、
①何らかのインセンティブによって中心市街地へ移住した人たちの買い物行き先は、
②相も変わらず、郊外型商業集積のままだろう、
ということが高い蓋然性をもって予測されます。
だって、中心商店街、魅力ありませんですから。

と、まあ、普通なら考えるところですが、賑わいから繁盛へ、という捕らぬ狸の皮算用をしているみなさんには、ひょっとしたら我々なんぞには測り知れない、深遠な可能性が考えられているのかも知れません。(いないかも知れませんが)

まず賑わいを作りだし、それから繁盛へ、という路線を提唱している人&追随している人は、③から④への移行は大ジャンプなどではない、その可能性の根拠について是非説明していただきたいものです。

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