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「通行量主義」の錯誤と対策

商店街活性化、中心市街地活性化では、通行量に増大が目標にされています。
ご承知のとおり。
様々な事業が取り組まれていますが、目標を達成することは難しい。
達成したケースでも活性化という目的の実現にはつながらないようです。

そもそも通行量の増大は、どのような理由で目標に掲げられているのでしょうか。

実は、商店街活性化の方法として通行量の増大が何故掲げられるのか、その根拠は定かではありません。
商店街活性化に関する専門的な研究論文で活性化と通行量の関係をテーマにしているものは見たことがありません。
国や地方自治体、指導団体などが行う調査研究でも両者の関係を分析している報告はありません。

根拠はどこにもありませんが、商店街活性化、と言えば施策は通行量の増大と決まっていて、だれも疑う人はありません。
何故商店街活性化と言えば通行量の増大というワンセットが出来ているのでしょうか?

セットが成立している理由は、郊外型商業にお客を奪われた結果、商店街の通行量が激減、業績が悪化した経験があり、対症療法として通行量の増大が課題になったこと。以来、今日まで一貫して活性化といえば山彦のように通行量の増大が唱えられます。
しかし、ご承知のとおり、通行量を増やすことは出来ません。
集客イベントやコミュニティ施設の設置などで来街者を増やすのですが、当日の来街者は増えても恒常的な通行量の増大にはつながりません。

商店街を活性化するには、通行量の増大を買い物客の増加に転化することが必要です。イベント目的で来街したお客をショッピング目的のお客に転化しないと活性化は実現できません。
通行量増大主義ではこのための施策はどう考えられているでしょうか?

商店街でよく言われるのが、組合は来街者を増やすことが使命、増えた来街者をお客にするのは個店の仕事、ということ。
それは確かにその通りですが、では各個店に店前を歩いている人を自店のお客に変える技術を持っているでしょうか?
ここはシビアに考えて見なければならないところです。

活性化の取組がスタートして二十年、三十年と経っており、その間、一貫して通行量の増大に取り組んで来たにも関わらず、通行量を各個店のお客に変えることは一向に成功していない。
これはどういうことでしょうか?

すぐ考えられるのは、個店の多くは店前通行量を自店のお客に変える技術を持っていないのではないか、ということです。
執行部では「お互い商売のプロなんだから出来るはず」と言われたりしますが、これだけ取り組んでも実現できないということは、個店の技術、売り場づくりでは今どきの店前通行者(イベント目的の来街者)に入店を訴求し、ショッピングを楽しんでもらい、得意客になってもらう、というストーリーを実現できないとのではないか、ということを考えてみなければならない。

あらためて考えてみますと、郊外型商業との競争が激化した大店法当時以来、商店街の経営環境は大きく変化し、今なお変化し続けていますが、この変化をきちんと理解して対策を考える、という本格的な活性化策は考えられたことがありません。競争の結果通行量が激減した、大変だ、通行量を挽回しよう、という条件反射的な取り組みに終始するばかり。

各個店に店前通行量をお客に転化する技術があるなら、とっくに商店街は活性化できているはず、実現できないのは各個店の売り場がそれだけに力を持っていないからです。
商店街全盛時代、20世紀末に各個店の得意客だった消費購買客はもうどこにもいませんせん。みんな、多種多様な買い物行き先を用途に応じて使い分ける、21世紀型のショッピング客に変身しています。
商店街を活性化するとは、今どきのショッピング客に買い物行き先として選んでもらえる個店、商店街に変わっていかなければならない。活性化とはこの変化に取り組むことです。

いま、業績の低迷に陥っている各個店に喫緊の課題である「
売れる売り場づくり」の実現に必要な理論、技術を入手し実行することは極めて難しい。
とうてい「個店の仕事」で済まされることではありません。
今、商店街組織、組合が最優先で取り組むべきことは、「売れる売り場づくり」の理論・技術を商店街に導入、各個店の売り場の転換に取り組むことです。

国や自治体の支援施策も通行量の増大から転換、商業集積としての活性化の基礎である個店売場の革新に注力すべき時ですが、折から、来年10月に施行される消費増税への対応策として実施されるかどうか。
いずれにせよ、商店街としては「売れる売り場づくり」に邁進しなければならない究極の正念場を迎えています。

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