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「通行量は全てを癒やす」か?

 現在、全国の商店街で取り組まれている活性化の取組、そのほとんどが「通行量を増やせば街は活性化する」という【仮説】に基いて企画され、取り組まれています。
地域商店街活性化事業法そのものが「店前通行量を増やして個店の事業機会を増やす、と言っています。

ハード事業:景観整備、各種街具の設備、非物販集客施設等の整備等々
ソフト事業:集客イベント、スタンプ、三種の神器等々

 事業としては成功したり失敗したり,いろいろでしょうが、ここでは標題のとおり、事業に成功して通行量が増えれば空洞化ししている街は復活することが出来るか?

検討します。

□ なぜ通行量が追求されるのか?

 どこの活性化計画を見ても「数値目標」として

「通行量〇〇%アップ」

が掲げられています。

商店街活性化の取組ではなぜ「通行量の増加」が目標になるのか?
もちろん、通行量が増えれば商店街は活性化する、と信じられているからですね。

何故,通行量が増えると商店街は活性化するのか?
増加を目指して取り組んでいる人たちは、どう考えているのでしょうか?

□「通行量神話」の始まり
 大店法時代ですから、昭和50~60年代のことです。
①郊外に大型店が出店します。商店街は全体反対ですが、紆余曲折を経て
 オープンします。
②商店街は対応するためまず出店の影響を調査します。
③通行量調査ですね。
④調査の結果は通行量〇〇%減(もちろん各店の売上げ減)
 大型店滲出の影響は確実に出ています。(各店に売上を聞けばもっと正確に分かるのですが、それは聞けませんでした)
対策を講じないと大変なことになる。そこで注目されたのが、通行量です。
出店したせいで通行量が減っている。なんとかして通行量をもとに戻そう。
通行量が元に戻れば売上も元に戻るのでしょうか・・・・。
ともかく、
⑤通行量を増やそう、
ということで事業が取り組まれます。

 しかし、期待したような成果は上がりません。
それもぞのはず、通行量が減ったのは商店街のお店・売場に買い物のために行き来するお客がへって、売上ダウン、その結果通行量も減ったということですから、本末転倒、通行量を増やしても売場にお客が帰ってくることはありません。
冷厳な事実です。

 それでも活性化と言えば賑わい、賑わいと言えば通行量、というj短絡は訂正されること無く、平成の今日までず~っと続いています。商店街では誰一人「通行量じゃ無い、客数だ」と発言する人はいません。
行政などの実態調査のアンケートにも商店街の悩みとして「通行量減少」が大書され、関係各方面が一致して商店街活性化は通行量の増加から、となりました。
さらにこれを「理論」化したのが藻谷浩介氏です。
理論尾内に値するような展開は全然しなかったのですが、藻谷さん、中心市街地活性化・商店街指導の第一人者としての名声を獲得、まさに一世を風靡しました。行政の補助事業も基本形アックの目標も通行量の増大。

 こういうことが昭和年間に始ま利、今に至るも継続されているわけです。

□ 重大問題
 以来今日まで、通行量が増えた結果、経営が好転した、という商店主の話はまったく聞こえてきません。
通行量は増えたかも知れないが、商売への影響は全く無い、という話はよく聞こえてきます。

もっと多いのは、通行量を増やそうとしたが増えなかった、という話。

根本的な疑問は、数値目標として掲げられる通行者の増加目標。
今読んでいる基本計画では、
平成24年度の実数・・・32,000
平成29年度の目標・・・33,000
と設定されています。
 5年間の取組の結果として通行量が1,000人、率にして3.3%増加することになりますが、さてこの増加から何が期待されるのでしょうか?
もちろん、現状は右肩下がりの趨勢が続いていますから低落傾向を押しとどめ反転させるのは並大抵のことでは無いかも知れません。

しかし、しかしですね。
5年間にわたってソフトハードの事両面に渡ってさまざまな事業を展開する結果として獲得する目標が通行量の3.3%増加、というのは・・・?

 通行量は3.3%のアップだが、その結果として商店街の売上が10%アップする、という事業が計画されていれば分かりますが、「商店街の売上を向上させるための事業」は全く計画されていません。

如何ですか?

たまたま今仕事で読んでいる計画の数字を書きましたが、これは日本全国、通行量の増加を目標にしているところは“似たり寄ったり”ではないでしょうか?
あらためて【数値目標】としての通行量を掲げることの妥当性を吟味して見ることが必要ではないかと思われます。

※※
ちなみに我々が考える【数値目標】は
①経営が好転した(売上アップ20%以上)とする商店数
②同じく(売上アップ10%以上)商店数
③同じく(売上アップ10%以下だが将来に希望が持てる、とする商店数の合計が全商店数の50%以上になること。

 5年間かけて取り組むのですから、このくらいは当然達成しないと何のために取り組んだのか分かりません。
店主さん達のモチベーションも保たないでしょう。
市民の消費購買行動も眼に見えて変化するにはこの程度の数値目標の達成は当然でしょう。 

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