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商店街活性化と経済活力の向上

基本計画が終了した都市は、今、商店街―中心市街地活性化の取組でもっとも優先して取り組むべきことは、商店街既存の中小地場小売業を繁盛に導く方法を提示すること。
これが出来れば、さまざまな難問が解消に向かいます。

 『中活法』の「基本方針」、昨年の改正で第7章「・・・商業の活性化のための事業及び措置」が、「・・・経済活力の向上のための事業及び措置」となりましたが、内容はこれまでどおり「商業の活性化」です。
商店街活性化とは、商店街における「経済活力の向上」。
活性化事業の目的は、経済活力の向上を実現すること。

 「経済活力」とは何か? 我々が既に明らかにして来たように、これは「付加価値創出能力」であり、小売業の場合、付加価値≒粗利益ですから、経済活力とは売上&/粗利益を増加させる能力のことですね。
他方、「商店街活性化」とは、存続が危ぶまれる状態に陥っている商店街に適切な施策を講じて持続可能性を再構築すること。持続可能性≓事業継続に必要なコスト(再投資分を含む)を営業活動の成果として産みだせること=所要の粗利を稼ぎ出せること、
ですから、この文脈で言えば、商店街活性化とは、集積する個店群が所要の粗利を確保し続ける店づくりを再構築すること。
その能力の確保が【経済活力の向上】です。

昨年7月の『基本方針』改正以来、上述の様な検討を行っている 例があるでしょうか?
【経済活力の向上】は、『中活法』第一条にしめされた 中心市街地活性化の定義ですがこの定義の意味するところをきちんと踏まえて計画を作り、事業を企画している例は少ないと 思います。
ちなみに『基本方針』の改正は平成26年7月25日でしたが、以来、上述したような検討を行っている例は、少ないと思います。スキームの内容、改正とは無関係に進められているのが現在全国の中心市街地・商店街活性化の実状かも知れません。
言うまでも無く、【経済活力の向上】は、『中活法』第一条に示されている「中心市街地活性化」の定義ですが。

『基本方針』の改正は26年7月25日付けでした。以来、(繰り返しになりますが)上述したような検討を行って いる例は、Web上で見る限り、見られません。スキームの内容、改正とは無関係に進められているのが現在の中心市街地・商店街活性化の取組の実態のようにも感じられます。スキームの改正は、従来のままでは活性化の実現が難しいと判断されるに至ったために行われるわけですから、改正の趣旨をきちんと理解し、『基本計画』―施策群に反映させるべきところ、Web上で見る限り、検討された形跡はみられません。
現在の中心市街地―商店街活性化はスキームの改正・改良とは無関係に進められているということでしょうか?

さて、冒頭に戻って。

“今、商店街―中心市街地活性化で必要なことは、既存中小地場小売業を繁盛に導く方法を提示すること”
と言うとき、その方法とは、「【経済活力の向上】を実現する方法」であることは、既に以前の作業で明らかになったと思います。

 次にこの【方法】について考えてみましょう。
「商店街に立地する個店群の【経済活力の向上】を実現する方法」従来、“個店の繁盛実現は個店・店主の仕事” とされて来ました。
組合などの事業では現在もこのことを前提にしています。 『基本計画』の「・・・商業の活性化のための事業及び措置」も同様です。
少なくとも【経営活力】の現状を活性化事業で取り組み向上させなければならない、という問題意識は明文化されていません。

しかし、考えてもみてください。
全国の商店街において、少なくとも四半世紀にわたって「プロの仕事」を前提に取り組まれてきた各種事業の成果が個店・売場に浸透していかないということは、
①商店街立地の各個店は(業種業態等不問)、
②競争や消費購買行動が変化し続けているなかで、
③持続可能性を維持するために必要な【経済活力】を
④持っているだろうか? 
という疑問を生じます。

もっと具体的に言えば、
全国の商店街立地の店主さん達が持ちあわせていない(だから活性化出来ない)【経済活力】を、うちの街の店主達は(なぜか)持っている、という前提で事業に取り組むことが出来るのか?
これも全国ほとんどの都市に共通する問題です。
明らかにおかしいですよね。

“いや、おかしくない、これまでどおりの取組、路線で活性化出来る”という人は(誰であれ)、従来の延長上の取組で【経済活力の向上】が実現出来るとする根拠を公開して頂きたいものです。
出来る人はいないと(論理的に)思いますけどね。

状況がここまで煮詰まってくれば、従来的な取組=各個店の【経済活力】が十分備わっているという前提に立った「活性化への道」は先が塞がっており、進むことが出来ない、活性化は実現出来ない、ということは、ハッキリしているのではないでしょうか?

「商店街立地の小売店」は、自力中心で環境の変化に対応して持続可能性を維持するために不可欠の【経済活力】を持っていない、自力だけでそれを獲得することも難しい。という事実を確認し、この事実を前提として活性化への道を構築しなければならない。

これが、現在、商店街活性化、中心市街地活性化の基本課題=【経済活力の向上】が直面している課題です。
各個店の【経済活力の向上】という課題にどう立ち向かっていくか?

このあたりを考えてくると、#辻井啓作 さんが喝破されているように、中心市街地―商店街活性化という課題は、三年程度の期間で異動が行われる自治体のルーティンの人事制度では対応出来ない問題だということが痛感されます。
また、まちづくり会社を設置し、タウンマネージャーを配置する、という形式的な措置だけでは難しいことも当然理解されます。
このあたり、タウンマネージャーさんをふくめて分かっている人にはよく分かっていることですが、いざ「動く体制」を作るとなるといろいろと問題が見え隠れして前に進めない、というあたりにこの問題の本当の難しさがあります。

問題を一般化すると、「商店街立地の中小小売業」は
①既有の経済活力と対応すべき環境の変化の間にミスマッチが生じており、維持に支障が生じている
②活性化するには従来の施策では前提としてきた個店の【経済活力】の【向上】を取組の課題としなけれならい
ということです。(参照・『中活法』第一条)

商店街立地の中小小売業の【経済活力」はどうすれば向上できるか?
言い換えれば、どうすれば繁盛できるか?
これが商店街―中心市街地活性化の根本課題=【経済活力の向上】実現の現場段階における課題の赤裸々な中味です。

“プロである店主の責任” などという物言いでは済まされない課題にどう取り組むのか? どう取り組めば、経済活力の向上が実現し、シャッターの外側で展開される各種施策の結果が個店の経済活力として蓄積され、「商業集積としての再構築」が眼に見えて進展していくのか?
商店街活性化という問題は、現場においてはこのように立てられなければならないのです。

□「経済活力」とはなにか、その向上とは

経済活力とは、経済主体の持続可能性を維持する力つまり、持続するために必要なコストを産み出す力=付加価値(粗利)創出力のことです。

中活法における中心市街地活性化の定義=「経済活力の向上」とは「維持に支障が生じている、或いは生じるおそれのある」中心市街地に適切な施策を講じることで、持続可能性を復活させること。
経済活力の向上とは、持続可能性を復活させるレベルまで経済活力(=付加価値創出力)を向上させることを意味します。

「経済活力の向上」は、店づくり技術の向上による「店づくりの革新」を実現する力です。

経済活力の向上をどう実現するか?
これが中心市街地活性化の最大の課題ですが、まあ、ほとんど問題として意識されていませんね。問題として意識されずに問題が解決されることは無いわけで、中心市街地―商店街が活性化出来ないのは、肝心カナメ・目的である「経済活力の向上」が全く視野に入っていないから。

とんでもないことですね。


□三種の神器
大阪方面を中心に、一店逸品、まちゼミ、100円商店街をまとめて、『商店街活性化左入の神器』と称して取組を 推進されています。
ご承知のとおり。

この三種の神器は、
①うちの店はお客によく知られていない
②知ってさえもらえばお客になってもらえる
ということを前提に取り組まれる『販売促進』です。

ところが。
お客がお店に来ないのは、“出かける必要が無い” からですね。
なぜ出かける必要が無いのか?
既に他に決まった買い物行き先を持っているからです。

そういうお客が「三種の神器」に釣られて来店したとして、その店で買い物をしたり、お得意さんになったりするでしょうか?

なぜそう言えますか?
こういう馬鹿げた取組で時間とお金を浪費する取組とは一線を画さないと商店街活性化は実現できませんよ。

いい加減に路線を転換しないと、チェーン小売業の餌食になって挫滅することになります。商店街―中心市街地だけでは無く、都市そのものが創生どころか立ち枯れてしまいかねません。

万難を排して取り組むべきですが、難しいですか。そうですか。
状況は準備が出来るまで待ってはくれませんよ。

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