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方針・方向・方法、目的・目標・手段

 『基本計画案』の評価を仰せつかって、精査することがあります。サイトにアップされた『基本計画』を眺め、ときにサイト上で批判作業を行ったりもします。
旧スキーム時代から数えれば数十の基本計画を読んでいます。

 あらためて感じるのは、認定第一号となった計画の影響の重さということ。後続の計画の多くが、両計画が敷いたわだちを歩いています。
一例を挙げれば、目標の設定。
目標の選択とその数値の算定の方法に如実に現れています。
たとえば、「商業の活性化」の進展を図る目安としての「通行量の増大」。
“通行量が増えると商業が活性化する”という因果関係は、商業学の世界でも、実務においても未だ誰も論証していません。
これを目標にするからには、みずから「目標として適切である根拠」を示さなければならない。
どこの『基本計画』も論証作業は“抜き”です。

 因果関係を明確に出来れば、“商業活性化を実現するために増やさなければならない通行量”が算定されるわけで、本来ならこの数値を実現するためにこそ、各種の通行量増大策が繰り出さなければならない。という段取りにあるはずですが・・。

 実際の計画では、
①活性化された商業集積は通行量が増えていることが予想される
②通行量の増大は商業活性化の重要な要因である
③商業を活性化するためには通行量の増加を実現することが重要である
④通行量の増大を目標に施策を展開する
という論理ならざる論理でもって「通行量の増大」が目標に選ばれ、さらにその「数値」たるや果たして「商業の活性化」実現を担保する増大たるのかどうか、という検証は全く行われないまま、いわば「数値が投げ出されている」。
 あらためて、非・自力思考の結果というか、何ともいやはや・・・・、です。

 取り組みが先行している都市には、是非とも計画実践の成果について、刻々と公開していただきたいものですね。

 ということで、以下が今日の本文です。

 タイトルのとおり、一般に「計画」をめぐってはいろいろな概念が登場します。
計画の作成では、これらの概念を駆使するわけですが、もちろん効果を挙げるためにはそれぞれの意味するところ及びそれぞれの「関係」について十分理解しておかなければならない。当たり前ですね。

 ところが、『基本計画』作りにあっては、どうもこのあたりに不備があるのではないか?
記事の冒頭で述べた「目標」もその一例ですが、さらに指摘しますと、「目的」の設定についても疑問があります。
「法」は中心市街地活性化を“都市機能の増進と経済活力の向上”と定義しています。基本計画の目的はこれを踏まえて設定されるわけで(もし他の目的を設定するのであれば、その旨、明記することが必要でしょう)、なるほど、消費生活の変化・少子高齢化の進展など環境変化を踏まえた「中心市街地活性化」の目的としてふさわしい、と関係者に認められる目的を掲げなければならない。

 目的がぼんやり、大和言葉のキャッチコピー風だったりすると、目的を実現するために設定されるべき目標群が、てんでバラバラ、それぞれ一人歩きをしてしまいます。目的に目標を産み出すチカラが無いので、目標は先行事例などから拝借して来ることになったりする。
「認定」など“ブランド化”していると借りやすいですよね。

 あるいは、目的と数値目標との間に、もう一段階目標が設定されることもあったりして、さまざまというか、ぐちゃぐちゃというか・・。
せっかくいい資源に恵まれるなど、シナリオ次第で活性化を達成出来る可能性が高い条件を持っている都市も、計画の立て方次第で活性化の成否が決まります。
そのスタートは、タイトルのとおり、方針・方向・方法と目的・目標・手段という計画に付き物の概念を十分理解することからスタートすることが必要かも知れません。

 何を今さらそんな初歩的なことを、と怒られるかも知れませんけど。


★記事内容の普及は、取り組み改革の第一歩、よろしくお願いします。
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