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中小小売商業の高度化とは

『中活法・基本方針』の「経済活力の向上のための事業」において冒頭に掲げられている「中小小売商業高度化事業」の趣旨:
 意欲的な中小小売商業者による業種構成・店舗配置、基盤整備及びソフト事業を総合的に推進し、周辺地域への波及効果の認められる商店街等中小小売商業の高度化を通じた中心市街地のにぎわい回復に資する取組を戦略的かつ重点的に推進するものである(『基本方針』p13)。

 高度化事業の趣旨、一言半句ゆるがせにせず、商店街活性化の取組に反映させる=導きにしないと活性化は実現できません。

以下、解説します。

意欲的な中小小売商業者による業種構成・店舗配置、基盤整備及びソフト事業を総合的に推進し、
周辺地域への波及効果の認められる商店街等中小小売商業の高度化を通じた中心市街地の
にぎわい回復に資する取組を戦略的かつ重点的に推進するものである(『基本方針』p13)。

 一読しただけでは分かりにくいレトリックですが、皆さんは如何ですか。

①意欲的な商業者による
②業種構成・店舗配置、基盤整備及びソフト事業を総合的に推進し、
(周辺地域への波及効果の認められる)
③商店街等中小小売商業の高度化を通じた
④中心市街地のにぎわい回復に資する取組を戦略的かつ重点的に推進する
もの

如何ですか?

②・・・を総合的に推進し(することで)、④・・・を戦略的かつ重点的に推進する、と二段重ねになっていますが、これは、高度化事業を通じて中心市街地のにぎわい回復に資する取組を推進する。
ということですね。

つまり高度化事業の上位任務は、中心市街地のにぎわい回復、です。

任務を果たすためには、「高度化事業」の内容をしっかり目的指向で考えなければならない。
①高度化事業の推進を通じて商店街等中小小売商業の高度化を実現する。
②①を通じて中心市街地のにぎわい回復を推進する
わけですから、
キーワードは“高度化”です。

①高度化事業に取り組んで
②高度化を実現することで
③街の賑わい回復を推進する
ということですから、【高度化】とは、商店街と中小個店群がどうなることを意味するのか?

分かっていないと、
①高度化事業の推進を通じた高度化が実現出来ず
②街の賑わい回復が推進出来ない
ことになる可能性が高い。

中小小売商業にとって「高度化」とは何を意味するのか?
どうすれば高度化できるのか?

□高度化は質的概念

 ここで言われている“にぎわい回復”は、
通行量を増やして、とか
コミュニティ機能を使いして、などでは無くて
あくまでも
①高度化事業の推進等による
②中小小売商業の高度化を通じた
③にぎわい実現
です。
①などで②を実現すれば③が現れる
ということです。
けして、“にぎわいを作れば繁盛が実現する”ではありませんから、お間違いの無いように。

□高度化の内容

再掲です。

意欲的な中小小売商業者による業種構成・店舗配置、基盤整備及びソフト
事業を総合的に推進し、周辺地域への波及効果の認められる商店街等中小
小売商業の高度化を通じた中心市街地のにぎわい回復に資する取組を戦略的
かつ重点的に推進するものである(『基本方針』p13)。

一筋縄では読めないレトリックですが、
ここで見る限り〈高度化事業〉は
①業種構成
②店舗配置
③基盤整備
④ソフト事業
を総合的に推進することで実現します。
「高度化事業」とはこの上位目標を実現するために取り組まれる事業の総称です。

“業種構成”が大問題。
これは商店街に掛けている業種店を空き店舗などを利用して誘致する、といった大昔に考えられた活性化事業とはまったく異なります。

商業集積の「業種構成」とは「店舗構成」のことであり、さらに来街客にとっては、「売場構成」であり、端的に言えば商業集積全体の売り場揃え・品揃えのことです。これがショッピングセンターで言うテナントミックスですね。
即ち、既存個店と新規出店を合わせてどのようなここまで考えが及ばないと、「小売商業の高度化」とはいえません。

□目的・達成のシナリオ・事業の位置

■目 的:
 ①中小小売商業者の事業機会の維持・確保するため、
 ②商店街を商業集積として再構築する

■方 向:
 ①高度な競争への対応
 ②高度な消費者ニーズへの対応
 ③商業集積としての「あるべき姿」を自助努力主体で再構築する

■方 法:
 ①「あるべき姿」へ接近していくシナリオを描き
 ②商店街の自力を中心にした取組で実現していく
 ③高度化事業その他支援制度はシナリオに即して活用する

と言うことで、高度化事業に取り組みにあたっては、その前に決めておくべきことが色々あります。
先立つべき作業を無視し、いきなり高度化事業に取り組んで来たことがこれまでの事業が成果を蓄積出来なかった根本原因です。
高度化事業という手法が悪かったわけでは無く、事業内容が悪かったわけでもありません。
悪かったのは、活性化実現のシナリオ前提に、きちんと位置づけないまま事業に取り組んだこと。
さらに言えば、そもそも、商店街はどこに向かって進むべきか?
何を使って進んでいくのか?
という基本事項が決められていないこと。

事業に先立って事業の目的を「上位計画」から導き出すこと。
事業を成功させるため、忘れてはいけない
大事なことですね。

このような事業の数値目標を「通行量の増大」とするのですから、基本計画が挫折するのも無理は無い。
指摘すると関係各方面から石が飛んできそうですが(^_^)

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