日南市油津商店街のテナントミックス

  ベタほめの記事がありました。
『仕掛け人はシャッター商店街を「再生」したわけではない』
何をしたかというと、空地空店舗を商店街=物販以外の用途に転用した、ということです。
29の施設が新しくオープンしたそうですが、その結果、商店街はどうなったかと言えば:

youtube動画 2017年3月22日 
『油津商店街はいつものクオリティ』
商店街既存部分の活性化にはほとんど効果が無かったようですね。

  取り組みは「テナントミックスサポート事業」という名称で商店街の商業集積としての集積度合いを向上させて活性化を図る、という趣旨だったようですが、実際に取り組まれたのは、空地空店舗を利用して飲食店や市外からの来訪者向けの宿泊施設、事務所、コミュニティ施設などを設置したということで、これまで多くの商店街で取り組まれて来た空店舗活用事業と同じです。
こういう事業をテナントミックスという名称で取り組み、かつ、成功事例とするのは他に悪い影響を与えるのではないでしょうか?

そもそもテナントミックスとは何のことか?
ショッピングセンター用語です。
①ショッピングセンターのコンセプトを決定する
②コンセプトを実現するための施設全体の品ぞろえを計画する
③品ぞろえを担う売り場を計画する・・・これがテナントミックス
④各売り場に実在する企業を配置する・・・テナントリーシング

  商業施設としてのコンセプトが無いと本当の意味でのテナントミックスは計画出来ません。
特に商店街再生の場合、テナントミックスは既存個店群の業容改善と新規テナントのリーシングを併用して、他の商業施設群と「すみわけ(競争的共存)」が可能な商業集積を目指すことになすますので、コンセプトの決定には専門的な知見が不可欠です。
もちろん、コンセプトの実現には既存個店群の業容改善が不可欠、これが無いと新規にシリーシングした店舗の集客効果を商店街全体に活かすことが出来ません。新規出店者も既存個店群との相乗効果が期待出来ないと、来店客は一から十まで自店で確保しなければならない、これは大変ですからね。
ということで、商店街で「テナントミックス』に取り組むということは、空地・空店舗にリーシングをすれば済むということではありません。多くの先行事例が失敗しているとおり、それでは既存個店群の繁昌に寄与出来ないばかりか、出店者自身の商売もいつまで持続出来るか分かりません。

 油津商店街のテナントミックスは、空地空店舗を利用した飲食店、育児施設、オフィス、宿泊施設などの誘致であり、商店街の現状からの再生を目指すコンセプト主導でおこなわれたものではありません。
取り組みと並行して既存個店群の『売れる売り場づくり』が実行されている気配もありません。

 結局、空地空店舗への新規出店(業種は特にこだわらず?)を大規模に推進した、ということであり、その結果、たしかにそっらの施設を目的にした来街者は増えたことでしょうが、それで既存個店群の『売れる売り場づくり』の意欲が高まった、と言うことも無いようです。
油津商店街の活性化、テナントミックス事業はこれからが本番だと思われます。
既存個店群の自助努力と『テナントミックス事業』の成果が融合して本当の意味でのテナントミックスが実現して行くでしょうか。
大変難しいと思いますが・・・。

 この事業を「商店街活性化の成功事例」として喧伝するのは無理があるように感じるのは我々だけでしょうか。
あなたはどう考えますか?

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