迷走する中心市街地活性化

中心市街地活性化法において中心市街地とは次の三要件を備えた街区をいいます。
中心市街地活性化法
第二条  この法律による措置は、都市の中心の市街地であって、次に掲げる要件に該当するもの(以下「中心市街地」という。)について講じられるものとする。

一  当該市街地に、相当数の小売商業者が集積し、及び都市機能が相当程度集積しており、その存在している市町村の中心としての役割を果たしている市街地であること。

二  当該市街地の土地利用及び商業活動の状況等からみて、機能的な都市活動の確保又は経済活力の維持に支障を生じ、又は生ずるおそれがあると認められる市街地であること。

三  当該市街地における都市機能の増進及び経済活力の向上を総合的かつ一体的に推進することが、当該市街地の存在する市町村及びその周辺の地域の発展にとって有効かつ適切であると認められること。

中心市街地とは、「小売商業が集積し、かつ、経済活力の維持に支障を生じ、または生じるおそれのある市街地」
のことです。
ちなみに「経済活力」とは「商業の活性化」のことです。(『基本方針』第七章参照)

 この中心市街地の定義を無視して、「中心市街地=都市の中心部」と誤解するととんでも無いことになることは言うまでもありません。
この定義をきちんと踏まえて作成されている基本計画があるものかどうか。

経済活力の向上=商業等の活性化も定義無しですね。
したがって、中心市街地活性化の取り組みは何を実現することを目的にしているのか、極めて曖昧になっています。
特に問題は、「商店街活性化」が定義されていないこと。
「維持に支障が生じている」状態からの脱却ですから、「商店街活性化=商業集積としての持続可能性の再構築」とすべきところですが、定義されていません。

もともと長年取り組まれて来た「商店街活性化」が定義されていないことが大きく作用しています。
商店街活性化=通行量の増大ー住む人来る人を増やす という郊外型商業の存在を無視した方向が打ち出されるなど、収拾がつかない状態に陥っているわけで、この流れというか逸脱を修正するのはもはや不可能でしょう。

対策としては、商店街活性化に的を絞って取り組むことですが、これも難しい。
商店街の活性化=商業集積としての持続可能性を再構築するために不可欠の商業理論・商業技術が提供されていませんから。
商業者を始め関係各方面もその必要を認めていませんしね。

まちづくり三法の改正では、中心市街地に核施設の設置を容易にするため、大型商業施設の開設を認めていますが、この特例を利用してショッピングモールを開設する、という中心市街地活性化策まで登場して、もう何がなにやら。
状況をきちんと把握している関係者はいないのでは無いかと思われる今日この頃です。

中心市街地―商店街活性化かぎりのことならまだしも、各地の計画作成ー推進の経緯は、一般的な問題解決スキルと問題状況のミスマッチを現していますから、ことは中心市街地―商店街活性化に止まらず、列島全域の問題解決の迷走を先取りしていると考えなければならない。
大変な時代に大変な能力不足が露呈しました。

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