「商店街活性化」という問題

 商店街活性化という看板を掲げて取り組む問題のことでは無く、「商店街活性化」そのものが実は大問題だ、というお話し。

 「商店街活性化」とは商店街がどうなることか、活性化の取組がスタートして以来、誰も定義しないまま、活性化事業が取り組まれていることは、「商店街活性化の七不思議」の記事をはじめ何回も指摘し、またその都度、我々が考える定義を提案してきました。 しかし、何年経っても「活性化」を定義しないとまずい、という気運は、どこからも誰からも出てきません。
相変わらず、商店街活性化とは商店街がどうなることか、定義しないままで活性化事業が続けられています。

 商店街活性化の定義、商店街が活性化するとは商店街がどうなることか、決めておかないと、そのために取り組むべき事業、解決すべき問題が的確につかめないのではないか? と考えるのはおかしいでしょうか。
先進的な市町が取り組んでいる事業を導入したんだから問題ない、ということかも知れませんが、他都市も定義していませんからね。

 さらに、17年と28年、2回にわたって「中心市街地活性化基本計画」に関する「行政評価監視」を行った総務省も、中心市街地活性化のメイン課題である「商店街活性化」が定義されていないことについては問題視していないようです。

  商店街を活性化しようと言う、国を挙げての大掛かりな取組(内閣府に事務局あり)が、商店街活性化とは商店街がどうなることか、数十年にわたって定義無しで推進され、成果が蓄積されず、総務省が「効果が発現していない」と公表する混迷が続いているのですが、「商店街活性化の定義」が問題になることは一切ありません。
奇妙なこと、ですね。

  素朴に考えて、何かを実現したいと思ったら,その「実現したいこと」を的確に定義して、実現するために必要な下部目標を設定し、達成するための条件を考え、その一つ一つをクリアしていきます。そうしないと「実現したいこと」を実現することは出来ません。
ところが、こと「商店街活性化」に関する限り、国も都道府県も市町村も学識経験者も、どこも・誰も、定義しないし、定義が必要だという声も挙げられない。
そうしたなかで商店街活性化という冠をかぶせた販売促進事業などにずうっと取り組んで来たわけですが、もちろん、商店街を取りまく情況は,販売促進事業に取り組めば何とかなる、というレベルではありませんから、活性化事業の効果はほとんど得られない。

 そのうち定義の必要に気づく人が続出する、そうすると我々が提案している定義に注目し、これを採用する流れも出て来るだろう、と思っていましたが、いつまで経ってもそういう気運は出てきません。
特に、中活法が改正され、当初はメイン事業だった商店街・商業活性化がOne of them の位置にうつり、地方再生という新しい看板が登場すると、いっそう「活性化」は怪しくなり、今では通行量増大や賑わい創出といった事業メニューと横並びになっているような感じもあります。
一方、中心市街地以外の地域に立地する商店街の活性化を推進するスキームとして制定された「地域商店街活性化法」も、「商店街活性化事業」は定義しているものの「商店街活性化」は定義されていません。
なんだか関係各方面、「商店街活性化」は定義せずにみんなそれぞれの考えで取り組むことにしよう、という暗黙の了解があるような・・・はずは無いですね。それにしても自分が使う「商店街活性化」は、それぞれ自分なりに定義しておかないとダメでしょうに。

 そういうことで、もはや「商店街活性化」という言葉の下で推進される事業、取組に対して、色々提案したり協働をアピールするというのは、あまり成果が期待出来ないように感じるようになりました。
特に、昨年7月公表された上述の総務省レビューに関する関係各方面の反応にはがっかりです。。
総務省の総括は大変厳しく,1973年来取り組まれて来た商店街活性化の取組は、すべて効果がない、と断定するものであったにもかかわらず、これに反論するとか、自分たちの取組を振り返って出直そうという気運は関係各方面、どこからも伝わって来ません。。

 ことここに到っては、もはや「商店街活性化という問題」に関わっても,本来の商店街活性化の実現にプラスになり結果・蓄積が得られることは期待出来ないと思います。
これまで通り、活性化という名の下で通行量増大や販売素気宇新目的の一過性のイベントが繰り返されるだけのような。
きちんと、例えば旧中活法のように「商業集積としての再構築」というような定義が行われたとして、それに取り組む体制が出来るかということも大変難しそうです。

  そういうことで、我々は我々が考える商店街をショッピングエリアとして賦活、あるいは維持を目的に取り組むにあたって、商店街の社会的存在価値としての商業機能を担う【個店経営・売り場】の【売れる売り場】への改革を目指す有志の取り組みを支援したいと思います。

今後我々が自分達が取り組む活動の目標として、定義されていない「商店街活性化」を使うことは無いと思います。
さらば、商店街活性化、です。

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