プランニングリテラシーの欠如

 中心市街地―商店街活性化関係の計画作成、評価という作業に関わることがたまにあり、またネット上で話題になっている都市、商店街の計画をチェックするのは年中行事です。
 そのたびに感じるのは、我が国は「計画音痴」というか、計画はなんのために作るのか、計画が備えておかなければならない要件とか、計画の必須項目とか、計画を作るに当たっては当然わきまえておかなければいけない前提知識を持たずに作られている計画がとても多いことです。
そのひどさは、これを計画とよんでいいのか、というレベルのものがざらに計画として流通しています。

 『中心市街地活性化基本計画』なんか特にひどい。計画についての知識が不足しているプランナーが商業についての勉強をしないまま作っているのがこの計画、ほとんど例外無し。

 計画期間を終了した44都市の基本計画について総務省が「行政評価監視」を行った結果がネット上に公表されていますが、目標数値を達成した計画は皆無、取組の結果、効果が発現しているとは認められない、という評価が下されています。
ソフト・ハード両面に渡って多種多様な事業に取り組んだが成果があがっていないということで、つまり、計画がなっていなかった、ということですね。それも一ヶ所二ヵ所ではなく、チェックした計画すべて、例外なく、ですからね。何百億も費やした結果が効果無し、ですから、これは一大スキャンダルかもですね。

それはともかく。
基本計画は、計画している事業をすべて、100%実施しても活性化を実現できない、という代物ばかり。
素人が作った計画じゃないですからね、我が国を代表するようなシンクタンクが作った計画がそういうレベルなのです。参画したプランナーはプランニングスキルを持たない上に商業についての勉強を全くしないまま、商店街活性化の計画を作るんですから、空き店舗活用とか通行量増大とか、商業についての専門的な知識を必要としない事業しか計画できない。

 総務省は、目標未達の原因を踏査して対策を講じることを勧告していますが、なぜ達成できなかったのか、プランナー以下の関係者は恐らく分からないと思います。たぶんもっと計画の管理を厳しくしなくちゃ、という反省になるんでしょうが、それで事態が改善されることはありません。
そもそも「商店街活性化」の定義さえしていない、しなくても活性化の計画をたてられる、というレベルですから。

 何故そう言えるか?
任意の基本計画をチェックすれば一目瞭然。
5年間の計画期間、多種多様な事業に取り組んでとこに向かおうとしているのか、目的地も方向もストーリーも皆無。ただ、「それっぽい』事業がダラダラ羅列されており、前後の見境なしに「出来ることから順に取り組んでいく」というものばかり。
これは、しっかりチェックして我が国のプランニングスキルのレベルを確認してください。

商店街活性化は、商店街自身で定義し、必要な事業を企画し、結果を確認しながら進んでいく、というスタイルにしたほうがいいですね。
もちろん、プロのプランナーの指導支援は不可欠ですが、力量の見極めが大切。
まずはホームページをチェックしてみること。個人法人を問わず、ホームページが充実していなかったらその時点でアウトでしょう。
この話題、重要なのでこれからも時々書きます。

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