再開発ビルの惨状

中心市街地活性化のメイン事業の一つが中心市街地の集客核となる大型商業施設の開設です。
市街地再開発事業と高度化事業のセットで取り組まれます。
その経営主体が旧・TMO、いままちづくり会社ですね。

もともとこの方式は、佐賀市の中心商店街で取り組まれ、それがモデルとなって中心市街地活性化法のスキームの中心に位置づけられた、という経緯があります。
オープン当初は成功事例ともてはやされ、その後間もなく失敗事例と烙印を押された【エスプラッツ】です。

中活法のスキームにおける再開発ビルの失敗事例としては青森市のアウガがよく取り上げられますが、その原型はエスプラッツです。アウガのケースは、エスプラッツをきちんと研究していれば起こりえなかった失敗です。

アウガに限らず、エスプラッツ方式を採用した各地の中心市街地活性化基本計画―TMOによる大型商業集積の建設はほとんどが目的を達成できず挫折しています。これはエスプラッツの失敗を教訓に出来なかったことが原因です。
つまり、先行事例をきちんと総括していれば回避できたことです。

これからの再開発事業は、「ポストアウガ」、すなわちエスプラッツ―アウガの失敗をきちんと総括した取組が必要ですが、必要なレベルの検討はまだ行われておりません。誰が総括を行うのか? 

再開発ビルの建設、従来通り漫然と進めると,エスプラッツ、アウガの二の舞になりかねません。
このまま進めればこれからも立ち枯れ再開発ビルが増えることでしょう。

エスプラッツもアウガもいろいろな問題が指摘されていますが、もとはといえば商業施設としての計画自体がお粗末すぎました、中心市街地の集客核になれるような業では無かった、ということが基本的な問題。
その他問題は、商業施設としての業績不振がもとで起こった問題です。

同じ図式は、国内ほとんどの再開発ビルで起きています。
いずれも商業理論の裏打ちの無い、まったく何を根拠にたてられたのか、誰も分からない、というレベルの施設。

一方、今現在も各地で再開発事業を検討中のはず、そのほとんどはエスプラッツ、アウガの教訓をくみ取らないまま、当時止まったく同じ意識で進められていると考えられます。総括が出来ていませんからね。

どうも、店舗面積が広いと集客力がある、という大昔、大型店が商店街にはじめて登場したときの衝撃を未だにどこかに温存しているのではないかとさえ感じられます。
再開発ビルの惨状は、そのまま、商店街・中心市街地活性化推進の論理と戦略の惨状です。
さらには、全国15,000商店街活性化の現状・・。

役に立つレベルの「商業理論」の不在は、予想以上に深刻な事態をもたらしています。

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