「高度必需」 地場小売業の新たなロマン

 昨日の続きです。
昭和50年代、小売業のロマンは、『流通革命』であり、合言葉は「良い物をどんどん安く」でした。
ナショナルの松下幸之助さんの戦前に抱えた「水道哲学」=「水道の蛇口をひねるとおいしく安全な水が安価で提供されるように、電化製品を提供する」が開化したわけです。もっとも〈どんどん安く〉を巡っては、ナショナルとダイエーで摩擦が生じたりしましたが。

 その後、良い物はどんどん安く行き渡り、「差別化」や「流行」などのバリエ-ション、新しい業種業態の登場などを重ねて現在に至っています。
ショッピングモールの時代、ですね。
モールが全盛を迎えた今、「いいものをどんどん安く」で始まった大きな流れは,もはや流れていく先が無く、よどみ、陳腐化します。消費の低迷であり、経済活力の全面的な衰えです。

先進国のなかで経済が成長せず足踏みを続けているのは我が国だけ。
いろいろな要因が複合、作用した結果だと思いますが、あまり指摘されないのが地方の経済循環性の低下ですね。
都市に入ってきたおかねの殆どが、消費に回ったとたん、チェーン小売業の売場を経由して流出します。
そのお金は再び地元に戻ってくることはありません。
地方交付税などでお金が入ってくるうちは〈その日暮らし〉ができますが、蛇口が閉まればとたんに断水、チェーン小売業はさっさと撤退、という図式は眼に見えています。

 そうならないようにするには、都市内経済循環、所得―消費―所得の循環を都市内に再構築しなければ成らない。すなわち、地場小売業者の経営改善、立地する商店街の活性化が都市経営上の重要な課題になっています。
しかし、残念なことに、国も地歩自治体も地場小売業・商店街が担っているこの重要な役割には注目せず(気づかず?)、都市そのものの持続可能性に関わる事業として〈商店街活性化〉を位置づけられていません。
中小商業者の事業機会を拡大する、といった趣旨で通行量を増やすための補助事業など。

 通行量が増加したことで商店街が活性化した、街なかに繁盛店が増えた、いわゆる成功事例があるのかどうか分かりませんが、少なくとも我々が知る限りではそういう事例は聞きません。
集客イベントなども当日は賑わいますが、翌日なるともとの木阿弥。

 そうしたなかで、何としても自店を繁盛店にしなければならない多くの地場個店経営の皆さんは、孤立を余儀なくされています。
自分で〈繁盛への道〉を発見し、その方向へ店づくりを転換していかなければならない。
厳しい課題ですが、〈キラリ〉に取り組んでいる皆さんは、「繁盛店づくり、やればできる」ということを自店でしっかり確認しているのですから。

 そこで昨日から続くテーマ。
地場商業者のロマンとはなにか?

①繁盛店づくりに挑戦し、 繁盛を実現し、 生活を安定させ、経営の持続可能性を取り戻す
②取組を商店街全体に拡大し、都市内「資金循環(所得―消費―所得)」循環を再構築、資金量を拡大する
③やがて国中の地場小売業の繁盛・商店街の活性化を実現する。
④国内消費財産業全体の活性化につながり、日本経済が新しい成長軌道に乗っていく。
その突破口を開いていくのが、キラリ輝く繁盛店づくりへの挑戦です。

 地場個店経営は、自店が繁盛すれば、そして祖繁盛を拡げていけば、自店の経営目的の達成はもとより、国内消費財産業の持続可能性の再構築、ひいては経済成長の実現につながっていくという大事なポジションです。

 そして、そのポジションを確保するためには、新しい生活ニーズ「高度必需」に対応する店づくり、というテーマに兆背することが必要です。【キラリ輝く繁盛店づくり】の上位目的、本当に持続可能なお店を作って行く目標は、【高度必需】これまで【時間堪能】といっていたニーズに対応する店づくり。

 現在のチェーン小売業を成長させてきた「流通革命」のテーマは、「いいものをどんどん安く」でした。
ショッピングモールやビッグボックスが全国に普及した今日、このテーマのもとでの成長はありません。

 新しいテーマ、新しいロマンは「高度必需」です。
キラリの店づくり、商品構成、サービス、環境三位一体の店づくりが目指すのは【高度必需】対応の店づくり。
新しい視点をもってあらためて頑張って参りましょう。

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