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SMは活性化の決め手になり得るか?

 中心市街地の大型店退出跡にSM(スーパーマーケット)を誘致して「商業の核」とする方策は、「住む人・来る人増加」作戦とともに、「流行り」です。もちろんこの「流行り」は、「小売業界」の流行り・競争の趨勢ではなく、「中心市街地活性化業界」の流行りでありまして、今は昔、商店街立地からスーパーが脱出し、激甚な影響を蒙った当時のトラウマです。
 今どき、中心市街地活性化の「起死回生策」が“スーパーの誘致”などと考え・行動するのは、当時から現在までの「状況の変化」がすっぽり欠落している、省思考・脊髄思考です。

 もちろん、「居住機能」ということでは「歩いて暮らせる」範囲内に、業容が水準をクリアしているスーパーマーケットが配置されていることは前提条件です。
中心市街地立地のSMといえば、都市居住地域で展開されている最近のSM同業態内競争、ドラッグ・DSなどとの業態間競争による業容の進化とは無関係に旧態依然のものが多く、郊外から移住してきた新居住者はがっかりすることでしょう。 
居住促進はまず、ハイレベルのSMの配置から、というのは常識です。

 移住促進策につられて引っ越してきてみたら、「歩いて暮らせる」距離内にSMがなかった、ということでは羊頭狗肉、引っ越してきた人に泣きを見させることになりかねません。

 ただし、SMは「生活材の当用調達」行き先ですから、いくらハイレベルのSMを開設しても、これをデスティネーションに非・中心市街地からお客を誘引することは出来ません。
もちろん、SMに「買い回り型ショッピング」の流出をとどめるチカラもありません。
SMは中心市街地の「居住条件の整備」としては不可欠ですが、「商業の核」にはなり得ません。
飛鳥条件ではあるが十分条件ではない、というところでしょうか。
有ったからといってショッピングが楽しくものでもないが、無いととたんに生活が不便になる、というんがSMです。

 活性化の手段として「居住者増進」を推進する人は、交通手段に乏しい条件の人を集めて、劣悪なショッピング条件をガマンさせる、ということにならないよう、水準以上のSMの設置、がんばってください。
もちろん、“中心市街地の商業の活性化策”はこれとは別にしっかり構想・推進してください。


 さて、「経営とは想いを形にすることだ」と言ったのは、元祖経営コンサルタント、P・F・ドラッカーさんですが、この言葉に賛同するならば、補助金頼りで「形」に走る前に、「想い」をしっかり固めなければならない。

特に、
①小売業界の内外環境の変動は凄まじい
②商店街活性化は長期に渡って挫折続き
ということを踏まえれば、「従来の常識・成功体験は役に立たない」ことは明白ですから、なおさら「想い」の大切さが際だっています。

 経験を応用することで乗り切れない状況では、「仮説」を立てて、それを導きに試行していく、というアプローチを取ることが必要です。
どういう仮説を選ぶか、ということが問題になるわけですが、現状は、それ以前の段階、「経験に頼れない局面では仮説試行で漸進する」という「あたり前」が理解されていない、ということがあります。

 理解されていれば、“『基本計画』が幾つ認定されたか”という話題よりも、“今度認定された『基本計画』はどのような仮説に立脚しているか”ということが論議されたはずですね。
作成を検討中のところは、「仮説」の選択あるいは構築のまっさい中だと思いたいところですが・・・・。

 「経営とは想いを形にすることだ」ドラッカーさんに賛同しない人は、それぞれ自分で「経営とは何か」定義しなければならない。
「専門用語」は定義してはじめて使い物になるというもの、まず「活性化が実現している〈情景〉」が生き生きと思い描けないと、そこに至る筋道も描けません。
「にぎわい拠点を整備して回遊を創出する」といえば、「想い」の表現のようですが、「にぎわい」も「回遊」も“前代未聞の環境変化のなかで取り組む商業の活性化”という問題への取り組み・「仮説」に裏打ちされていないので、ただ単に“言ってみただけ”に終わる可能性がきわめて高い。

 お客が減った~通行量を増やそう~住む人・来る人を増やせという短絡思考で対処できる状況かどうか。
もちろん、そうではないことははっきりしているわけですから、非・短絡思考すなわち、昔ながらの“先進事例に随従する”というパターンに陥っている「全体」をどう救い上げるか、があなたの使命です。

 一部、経営とは数値目標を立てて追求することだ、という考えもあるようですが、この場合、もちろん数値目標は仮説・理論に裏打ちされていなければ、関係者にそっぽを向かれてしまう、というのが「継続経営体」の常識ですが、都市経営はスタートしたばかりと、条件は整っていませんが、整うまで待っていたのではそのうち取り組み自体が挫滅します。

 前人未踏の領域に突き進んでいく“「仮説試行漸進型の都市経営」の試行”が「中心市街地活性化」に課せられている「メタ」の使命です。


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