商店街活性化への道は「三種の神器」か「三点セッ」トか

ご承知のとおり、商店街界隈では、「商店街活性化への三種の神器」と呼ばれる事業があります。

まちゼミ、100円商店街、一店逸品(またはバル)。
これまでの集客イベントが通りに人を集めるもが多かったのに対して、これらの事業は個店の売場に人を集めようとるものです。
一見全く目的が違うようですが、「イベントで集めた人をお客になってもらう」という期待は同じであり、さらに得意客を作るためには不可欠である「店づくりの改革」には取り組まない、というところもこれまでの集客イベントと同じです。

イベントは、お店側の準備万端、お客が来てくれさえすれば買上客―得意客になってもらえる、という自信が持てる店づくりが出来ていてはじめて効果が期待出来る仕掛けです。
その準備が出来ていないままで取り組まれている全国の商店街の「三種の神器」が成果を挙げられない理由はここにあります。

成果が上がらないのに、どうして「三種の神器」が続くのか?
それにはいくつか理由がありますが、今日は本論では無いので省略します。

さて、商店街活性化、日本全国で30年以上も取り組んでいるのになぜ実現できないのか? 
理由ははっきりしていまして、商店街を空洞化スパイラルに陥らせている環境の変化に適切に対応していないから、ですね。
他に理由はありません。

なぜ環境の変化に対応できないのか? 対応しなければならない、という問題意識が無いからです。
活性化するには商店街を空洞化させた原因を見極め、現状から脱却する方策を講じなければならない。
そのためには何が必要か?
必要なことを挙げてみましょう。

第一に商店街活性化とは商店街がどうなることか?
【商店街活性化を適切に定義すること】
この定義には、商店街が広域で分担するショッピング行き先としての役割(コンセプト)も含まれます。

第二に、商店街の現状からスタートしてコンセプトを実現する商店街に転換していく【シナリオを作ること】
コンセプトは、街が商店街としての持続可能性を再構築するために街を変えていく目標です。
実現するためには、短・長期、ソフト・ハード、個店・全体等々で取り組まなければならない仕事がたくさんあります。そ
れらの事業を相乗効果を発揮させながら計画的・段階的に積み上げることが活性化への道であり、そのためには道を歩み続けるためのシナリオが不可欠です。

ご承知のとおり、当社はそのシナリオを「5つの階段」として提案していますが、これは一般論段階、個別の商店街はそれぞれの条件を踏まえて自分の商店街の「活性化のシナリオ」を作ることが必要です。
本来ならば、『中心市街地活性化基本計画』や『商店街活性化事業計画』がその役割を果たすべきですが、これまでに作られている計画は、残念ながら、単発一過性の事業が並べてあるだけ、「活性化を実現していくためのシナリオ」という性格を持っていませんので、活性化を導く計画になっていません。
上述のとおり、街の商業ゾーンとしてのあり方を変えていかなければならない、という問題意識が無かったからです。

第三に、コンセプト・シナリオを実現するために不可欠である【個店の基礎体力を強化する取組】
いくら立派なコンセプト、シナリオを作っても、それを実際に来街客が体験できるように実現しなければ、文字どおり、「画に描いた餅」に終わってしまいます。
商店街がなんであるか?最終的に決めるのはお客であり、お客の個々の売場における体験です。
個店に売場を作り直す力が無ければ、コンセプトは実現出来ず、商店街活性化はかけ声だけに終わります。
商店街の多くの個店はこのままでは持続することに支障が生じているところが多く、放置すると空き店舗がさらに多くなり、やがて「再起不能」なポイントを超えてしまうでしょう。
そうならないためにも、個店の「店づくり能力」の強化=繁盛店づくりに早急に取り組まなければならない。
そのとき大事なことは、繁盛店づくりが、街が目指すコンセプトの実現を分担する方向で取り組まれること。
繁盛店が増えれば増えるほど街のコン差プトが実現されていく、という繁盛店づくりが必要です。

以上、商店街活性化の「三種の神器」と「三点セット」を説明しました。よく似た語感ですが、内容は雲泥の差があることを確認して、間違っても「三種の神器」などに手を出さないように。
キラリはもう卒業した、次は三種の神器だ、という話を聞きましたが、びっくり仰天、我流で取り組むとどこに向かうか分からない、という見本のような話。

我々が推進する【キラリ輝く繁盛店づくり】は、言うまでも無く、【三点セット】の一種です。それも現在までの所、唯一の三点セットですね。たぶんこれから先も他に三点セットが出て来ることは無いでしょう。

【三点セット】という考え方は、商店街を活性化する=商業集積としての持続可能性を再構築するために不可欠ですが、これまで30年の商店街活性化の歴史においてこのことを提唱しているのは当社だけ、というところに問題の難しさがあります。
問題の難しさと言うより、関係者の「問題の理解の仕方」に問題がある、という難しさです。

今年度も余すところ後わずかとなりました。
「キラリ輝く繁盛店づくり」今年度の取組の総括と新年度の取組の準備は出来ているでしょうか。
「三点セット」をきちんと持つための作業は進んでいますか。

今日は行橋市中心商店街のキラリの成果報告会です。

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