間違った活性化策が問題を重層化する

 20年来活性化に取り組んできた全国の商店街ですが、ごく一部、
特別の条件のもとにある街を除けば、活性化に成功した、或いは
活性化への道を歩んでいる、と評価される街は極めて少ない。
多くの商店街が、本格的に活性化に取り組み始めた、平成10年
に比べても、持続可能性の衰えは進展しています。
 
 つまり、活性化に取り組んできたが、衰退趨勢を挽回することは
出来なかったわけです。
なぜでしょうか?

 その理由を考える前に、商店街の現状を確認しておきましょう。
一言で、空洞化、通行量の減少と総称されますが、実際に起きて
いることは、
①街全体の老朽化(景観劣化)
②組合活動の低迷(求心力の低下)
③個店業績の長期低落傾向(再投資不可能)という重層的な衰退趨勢の定着です。
(以下「3つの問題」という)

 「3つの問題」は、どれを取ってみても難しい問題ですが、それが
3つ、同時に押し寄せているのですから、状況が厳しいのも無理は
ありません。
しかし、それにしても、活性化策に取り組んでいる間も着実にこの
「3つの問題」がどんどん悪化してきたのはなぜでしょうか?

 ここまで来れば、活性化への取組方に問題があったのでは無いか、
と考えてみることが必要ではないでしょうか?

 お客の商店街離れ(通行量減少の真因)から始まり、今や「3つの
問題」が加速度的に進行する商店街では、活性化をめざし、通行量
の増加を目標に、販売促進イベントや空店舗活用、コミュニティ機能
の拡充等による「賑わい創出」に取り組んでいます。
しかし、今現在取り組まれている事業活動で、上にの「3つの問題」
を解決することが出来るでしょうか?
抑も「3つの問題」が起きている状況で、「賑わい創出」を目的とした
事業に取組んで成果が挙がるものでしょうか?
そんなことはありません。

 3つの問題は、個々に起きているわけではありません。
それらは、「業績不振」という広域における集積間競争に敗北したため
ばかりでは無く、その後の大雨歐策の失敗が大きく作用しています。

 活性化に失敗していることが、活性化を実現出来ないだけではなく、
事態のいっそうの悪化をもたらしています。
その結果が「組合の空洞化」に象徴的に現れています。
組み活動の空洞化とは何か?
組織率の低下
活動への参加の低調
財政の逼迫
執行部の弱体化
等々、もはや組織としての機能を失っている組合も少なくありません。
組織の会議に人が集まらない、組合事業への参加者が限られる、と
いう状況を嘆かれるリーダーはけして珍しくない。

 そうはいいながら、取り組む事業は相も変わらず、どこかの商店街で
取り組まれ始めたというこれまでの事業と大同小異、同質僅差の販売
促進・通行量増加事業ですから、販促にも通行量にも効果がない。

活性化事業に取り組む―成果が挙がらない
新しい事業に取り組む―成果が挙がらない
という不毛な取組が繰り返されており、これが「組合の空洞化」の原因
です。
商店街の空洞化は、けして外部環境の変化によって進展しているの
ではありません。外部環境の変化に対応するため、という位置づけで
取り組まれている事業が、対策になっていない、そのため、成果が
得られず、空洞化がさらに進み、人心はバラバラになる、という負の
スパイラルが加速度的に進行するのです。

 いくら賑わい創出に取り組んでも、「3つの問題」は一向に解決の兆し
が見えません。それどころか、状況は年々深刻化するばかりです。
もはや問題は、活性化が進まない、ということだけでは無く、街という
容器が老朽化し、商店街活動を担う組織が形骸化し、各個店の業績は
長期低落傾向から脱却出来ない・・・。

 どうしてこういうことになっているのか?

 その原因はハッキリしています。
商店街の問題状況への「対応のあり方」が間違っているのです。
解決すべき問題を間違ってとらえて、間違った解決策に取り組んだのでは
解決出来ないのは当然です。
これまでの取組、どこがどう間違っているか、なぜそう言えるか、といった
ことはこれまで散々説明していますので、今日は省略。

 今喫緊の課題は、これまでの経緯にとらわれず、こうすれば商店街は
活性化出来る、という提案、或いは事業を探し、内容を精査し、これはと
思う取組があれば、それを試行してみることです。

 これまでの経緯はひとまずカッコに入れ、新しい事業に「テストケース」
としてチャレンジしてみること。
そのための着眼は、

この事業は取り組みやすく、成功しやすい
この事業に成功すれば「3つの問題」の解決が見えてくる

というものでなければなりません。
端的にどういう目標を持った取り組みになるかといえば、

"商店街、個店はこうすれば繁盛出来る"

という目標を掲げており、内容を精査して試行する価値がある、
と評価される事業ですね。

そういう事業がどこになるか?
アンテナを高く張っていればすぐ探知出来ると思いますよ。

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