FC2ブログ

「活性化」から「まちづくり」へ?

 ご承知のとおり、中心市街地活性化は、当初、商店街活性化のスキーム
として登場しました。法律の名称は、
『中心市街地における市街地の整備改善と商業等の活性化の一体的推進
に関する法律』
活性化の方向:街を一個のショッピングモールに見立てて再構築する
推進主体:TMO

 即ち、ショッピングモールに見立てた再構築にTMOが司令塔となって取り組む
ことで商店街を活性化する、というシナリオでした。
このスキームのもとでの取組が期待された成果を挙げられなかったところから
もはや商店街活性化は商業施策だけでは実現できない、商店街を活性化する
には通行量を増やすことが先決、そのためには来街人口、居住人口を増やす
こと、という空気のもと、スキームが改正されました。
『中心市街地の活性化に関する法律』 への改正です。

中心市街地を活性化するために取り組むべき事業分野として
1.市街地の整備改善
2.都市福祉施設の整備
3.居住機能の拡充
4.商業の活性化
の4つが掲げられました。
商業、商店街活性化は4事業中のひとつ、one of them になりました。

 それでも法制定の経緯や中心市街地の三要件などから見て、取組の
本命は商店街活性化であると考えられていました。実際、施策の体系も
商業・商店街活性化に重点が置かれていることは明らかです。

 ところが、このところどうも情勢がおかしくなって来たような気がします。
中心市街地活性化のメインであったはずの商業活性化が文字どおり
 one of them の位置づけとなり、それにともない「活性化」も影が薄れ
「まちづくり」に取って代わられそうな状況です。

 有識者の発言などを見ますと、商店街活性化の必要性も、「経済活力
の担い手」という本来の機能よりも、「コミュニティの担い手」として持続さ
せる方向へ、経済的機能よりも派生機能に注目した発言が多くなっており、
それにともなって商店街の活性化への取組もコミュニティを意識した内容
に変わりつつあるのではないか。
地域商店街活性化法なども読み方によってはこの傾向に拍車を掛けて
いるように取られるかも知れません。

  その間も商店街の衰退趨勢はいっこうに改善されません。
それもそのはず、衰退趨勢から脱却するために必要な施策はほとんど
講じられていないのですから。

商店街の根本的な存在理由、街の魅力の魅力の中心は、買い物
行き先としての魅力です。この魅力が減退したことが商店街が衰退趨勢に
陥った根本原因です。
購入して持ち帰り、生活に活用出来る商品を手に入れる「買い物の場」と
しての魅力が他に比べて陳腐化したことが商店街空洞化のたったひとつ
の原因であり、この原因を解消する取組に挑戦せずに商店街を活性化
する=繁盛を取り戻すことは出来ません。

  分かりきった話ですが、取組の大きな流れは “まちづくり”、「住まい手」
などという言葉も登場して、住民主体の中心市街地活性化、ということも
聞かれるようになって“様変わり”が始まっているようです。

  商店街は、まちづくりの主体である住民のための便利な買い物の場、
という位置付け、まあ、その程度の利便性ニーズならスーパーマーケットや
コンビニエンスストアがあれば対応出来ること、何も法律を作って活性化に
取り組む必要は無かった訳ですが・・・。
とんでもない誤読というか、ホントに中活法のスキームを理解した上での
発言なのか? と疑いが生じます・・・。

 中活法は、第2条の三要件を踏まえて読めば、中心市街地活性化とは、
都市中心部の商業街区の活性化であり、商店街活性化を中心とした「経済
活力の向上」が主題だということは疑問の余地がないと思うのですが・・・。

  スキーム制定の趣旨など検討したことがあるのか無いのか知りませんが、
有識者が登場して、“法律による中心市街地の定義はともかく、私のイメージ
としては...” などとスキームとは無関係の中心市街地論を展開、その方向で
“まちづくり”を唱道する、という流れが顕著になりつつあります。

活性化からまちづくりへ、

 そうなると、活性化=「望ましいありかたへの変化」ではなく、街に何かを付け
加える=“加上”でも良いことになるのではないか。福利施設、居住施設の加上、
イベントの加上、その他〇〇〇の加上、加上、“加上でまちづくり”。
そういえば、地方創生も「創生」というよりも、現状に何かを付加する、「加上」の
方向で考えているケースが多いようです。
イベントの加上、ものづくり・新製品の加上、・・・、
加上が一概に悪いわけではありませんが、創生や活性化が課題となる時代に
ついて的確に認識すれば、ことは加上では済まないのではないか?
時代環境の荒波をの乗り越えていくための活性化であり、創生だとすれば
現状に何かを付け加えることで、変わらずに済ませたい、という“まちづくり”への
傾斜は、商店街が直面している課題=衰退趨勢からの脱却とは無縁の取組の
ように思われてなりません。

あなたは どう思いますか? 

コメントの投稿

非公開コメント

-
最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
カテゴリー
ご案内
こちらは、コンサルタント・ファーム、有限会社クオールエイドのホームページの別館です。 商店街・中心市街地活性化関係の業務を中心に展開しています。 ご利用法について。 当ブログには、当該部門について、他では入手困難な情報をたくさん提供しています。 「ブログ内検索」で抽出、ご利用ください。 各種掲示板、ホームページ過去記事などは左欄の目次からアクセスできます。 引き続きよろしくお願いいたします。
プロフィール

有限会社 クオールエイド

  • Author:有限会社 クオールエイド
  • 【キラリ輝く繁盛店づくり】
    お客に見える店づくり―見える化をテーマに【個店の繁盛】から【商店街活性化】、【中心市街地の商業集積としての再構築】まで一貫した取組を支援します。
ブログ内検索
アクセスカウンター
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク
月別アーカイブ