都市経営という上位使命

 商店街―中心市街地活性化の取組が進展しないなかで、地域創生という
スキームが示されました。目下、その取り扱いを巡る検討が行われている
ことと思います。

 このような状況がなぜ起きているのか?
院本的な理由は、従来の社会・経済のシステムの行き詰まりというか、
システムで対応出来ない問題が様々な分野で起きていることです。

 したがって、個々に起きている問題を個別に捉えて、従来の手法で
解決しようとしても、問題の発生理由が異なりますからうまく解決する
ことが出来ません。このことは商店街―中心市街地で起きている問題と
解決手法とのミスマッチに明らかです。

 もちろん、実際に起きている問題については、個別具体的な解決が
必要ですが、解決策を考える段階では、問題状況を大きく捉えることが
適切な解決方法を得るための秘訣です。
つまり、直面している問題をなぜ、何のために解決するのか、上位目的を
をしっかり考えた上で、解決の方向と方法を検討する、という取組方が
必要です。

 商店街活性化、地方創生という問題は、直面している状況において、
都市の持続性を維持・強化するという「都市経営」の一環として取組ます。

 都市経営の目標は、
①住民の生活環境・条件の維持・拡充と
②所得機会の確保です。

 言うまでも無く商店街活性化は、
①住民のための買い物行き先・選択肢の充実
②地場商業者の事業機会の確保
③域内資金循環の強化・再構築
という上位目的を実現するために取り組まれます。
 上位目的を追求する方向で取り組んでも活性化を実現することは
難しい。

 地方創生は、商店街―中心市街地活性化を含むもっと広い概念です。
地方創生=都市創生、様変わりしている環境において、都市がその使命を
果たしていくために向かうべき方向を定め、進んで行くための方法を
決定する、という重要な仕事になります。
これ方の都市経営のあり方、向かうべき方向と実現して行く方法を決定する
のが「地方創生総合戦略」の任務です。

 総合戦略を成功させるには、上位目的である「現在~将来の都市経営」
の基本目的―目標をどう定めているか、ということが重要です。
戦略とは、環境において目的―目標を実現していくシナリオですから。
上位目的が確立されていないと、戦略を立てることは出来ません。
見よう見まねで戦略めいたものを作ることは出来ますが、「行き先」が
定まっていないために、折角取り組む事業が成果を挙げることが出来ない。
商店街―中心市街地活性化が上手くいかなかったのは、上位目的―目標が
適切に設定されていなかったことが最大の原因ですからね。

上位目的が無いところで、個別の問題に個別に取り組んでも本当の問題解決
にはならなのだ、ということがこれまでの商店街活性化の教訓ですが、
ほとんど共有化されていないと思います。

 そうした中で取り組まれる地方創生総合戦略の作成、これまでと同じ轍を
踏まないためには、先輩達が取り組んで来たこれまでの計画作成とは
全く異なる手法を採用しなければならない。
先輩達の使命を受け継ぐということはそういうことですが、果たして
出来るかどうか。心配です。

 とりあえず、従来、計画作成を支援してきた「専門家」にはこれまで作成した
計画類の総括をキッチリしてもらわないといけません。
地方創生が必要な問題状況に直面しているのは、従来の地域活性化関係の
計画―実践の至らなかったことが大きな要因となっているのですから。
商店街―中心市街地活性化が軌道に乗っているところ以外は、要注意です。

 あらためて、グローバリズムが席巻する時代に都市の持続可能性を
維持・強化。再構築するために進むべき方向と方法を想定する、という
作業の緊要性を確認してください。

 当コーナーでは引き続きこの課題へ取り組む皆さんへの提案などを
行って参ります。

コメントの投稿

非公開コメント

-
最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
カテゴリー
ご案内
こちらは、コンサルタント・ファーム、有限会社クオールエイドのホームページの別館です。 商店街・中心市街地活性化関係の業務を中心に展開しています。 ご利用法について。 当ブログには、当該部門について、他では入手困難な情報をたくさん提供しています。 「ブログ内検索」で抽出、ご利用ください。 各種掲示板、ホームページ過去記事などは左欄の目次からアクセスできます。 引き続きよろしくお願いいたします。
プロフィール

有限会社 クオールエイド

  • Author:有限会社 クオールエイド
  • 【キラリ輝く繁盛店づくり】
    お客に見える店づくり―見える化をテーマに【個店の繁盛】から【商店街活性化】、【中心市街地の商業集積としての再構築】まで一貫した取組を支援します。
ブログ内検索
アクセスカウンター
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク
月別アーカイブ