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『基本計画』 ふたつの課題

 法改正から1年、新スキームの効能を問う声はまだ聞かれませんが、この段階で予測できることがあります。

 次のふたつの問題に正面から取り組んでいない『基本計画』は、従来のパターンから抜け出ることが出来ておらず、計画している事業内容に関わらず、前計画の轍を踏むだろう、ということです。

 ではふたつの問題。

★その一 
 
 計画作成に先立って「中心市街地活性化への道」のシナリオを描きましたか?

 シナリオを描くとは、
① まず、1 活性化された中心市街地の定義 2 既存及び
調達可能な経営資源の掌握 3 環境の把握及び変化の
予測等を理解する。
② ①を踏まえて、「この方向に進んでいけば活性化を実
現できる、進む方法はこの通り」という筋道を考える
③ 筋道を歩き通すために必要な骨格となる事業を構想する

この作業の成果が「シナリオ」,『基本計画』で計画される個別の事業は、このシナリオを現実化するための取り組みです。

 さて、御地では基本計画作りに先立って、計画を導く「シナリオ」を作りましたか? 
シナリオ無しで作られる基本計画とは、思いついた事業を羅列しただけ、の可能性があります。要注意です。

 シナリオ作りに資するため、当社では次の講習会を提案しています。

中心市街地活性化の方向と方法

 これはあくまでも当社が独自に提唱するもの、食わず嫌いも当然あり得ます。
しかし、内容はともかく「方向と方法」については、個別事業の立案に先立って必ず確立しておかなければならない。
どこかで「シナリオの作り方」を修得することが必要ですが、さて・・・・。

 シナリオがある程度見えていないと、せっかくの「これまでの取り組みの総括」の機会も「感想の言い合い、言いっぱなし」に終わってしまいます。

★その二

 「中小小売商業高度化事業」を理解する。

 中小商業振興策といえば、昔から高度化事業ですね。
かっては単発で取り組まれ、その後、全国ほとんどの商店街振興組合が作成した『商店街活性化ビジョン』のメイン事業となり、法制定以降は中心市街地全体を対象に取り組まれることになっています。

 問題は、この事業の目的が十分理解されていない、ということです。

 高度化事業推進の背景には、
①中小商業の競争力の根幹は「業種揃え・店揃え」にある
②自然発生的な集積である商店街では「業種揃え・店揃え」の実現は容易ではない。

 という事情があり、高度化事業への取り組みを通じて、「業種揃え・店揃え」の改革・改善を実現していく、ということが事業の究極のねらいです。
 疑う人は高度化事業の計画書をご覧あれ。ちゃんと個店の「三点セットの革新」計画をそれぞれ作成することが義務づけられています。

 近年、高度化事業の効果が薄れているのは、商店街の「業種揃え・店揃え」が劣化しているにもかかわらず、施設整備、ハコもの、販促ツールなどなど、高度化事業本体にのみ集中して、肝心の「業種揃え・店揃え」については、全く取り組んでいない、ということが原因です。

 考えてみてください。「中小商業の競争力の根幹」である「業種揃え・店揃え」の充実化という作業をほったらかしにしたまま、三点セットの革新に比べれば“補完的事業”である高度化事業だけに精を出したとして、いったい、何がどうなるというのでしょうか?

 「業種揃え・店揃え」は従来のまま、劣化の一途をたどる商店街に高度化事業の竣工成果を見に来い、ということでしょうか・・・?

 もちろん、「業種揃え・店揃え」とは商店街に欠業種を誘致しようというレベルのことではありません。

 単独では集客力に限界がある中小小売店が繁昌するためには、相互の協力によって「個々の来店目的」を越える「来街目的」を作り出すことが不可欠です。
そのためには、商店街を一つのショッピングモールに見立てて、「買い物行き先」としての「来街目的」を定め、各個店がそれを分担実現する、という取り組みが不可欠。
この取り組みが進んではじめて「競争力の根幹」である「業種揃え・店揃え」が実現されます。
「業種揃え・店揃え」とは「街ぐるみでの品揃え」のことなんですね。

 高度化事業が所期の成功を収めるためには、事業に先行または並行して「個店の業容革新」に取り組まなければならない。もちろん、取り組みは個々の店舗の自由裁量ではなく、組織としての取り組みでないと成果が得られません。

 中小商業・商店街の活性化が最終目的である以上、高度化事業は、自然成長的商業集積としての商店街が、「業種揃え・店揃え」に取り組み、「ショッピングモール」へと自己革新していくための「契機」と位置づけることが出来ます。

 このあたりについては、現在、【商店街起死回生】で「商店街 一から始める活性化」のテーマで取りあげています。

 中心市街地活性化は、
①商業活性化の位置づけ
②商業活性化のシナリオ
が無いと計画らしい計画は立てられません。
 もちろん、②の背後には「競争力の根幹の革新強化と高度化事業の役割」の理解が控えていなければならない。

 待った無し・やり直し無しの中心市街地活性化、ここで指摘したふたつのテーマ並びにその連関についてしっかり考え、理解したうえで作られた基本計画でなければ、所期の役割を果たすことが出来ないと思います。
果たして御地の『基本計画』は如何でしょうか。

※思い当たるところがある人は、メールでどうぞ。
対応策の構築を支援します。

『活性化の方向と方法』が定まっていないところは、ものは試し、上掲の当社提供の勉強会の開催をご検討ください。

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  • Author:進化する売場研究会
  • 【キラリ輝く繁盛店づくり】
    お客に見える店づくり―見える化をテーマに【個店の繁盛】から【商店街活性化】、【中心市街地の商業集積としての再構築】まで一貫した取組を支援します。
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