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「考え方」を考えてみる

方法論:研究方法そのものについての学問的論議(新明解)

 研究に限ったことではなく、われわれは、未知の対象や状況で「問題」にぶつかったとき、“これはなんだ?”という問に続いて“これはどう考えたらよいのだろうか?”ということを考えなければいけないことがあります。
なにも「学問」に限ったことではありません。

 ふつうならば“これはなんだ?”という疑問が起こると、手持ちの情報について検索して、“同じケースは無いか”、“似ている辞令はないか?”と照合して、落ち着き先を決定(分類)します。
この方法は、「未知のものを既知のものと照合して理解する」という未知のものを理解するための方法の一つです。

 本当に今まで経験したことのない対象や問題にぶつかった場合はどうでしょうか。
手始めはもちろん、既存の情報とつきあわせ、しかるべき分類に所属させられないかどうかを検討します。
どうも、これまでの情報では納得できる理解に至ることが出来ない、というとき、“どう考えたらよいか”という問題が起こります。“考え方という問題”すなわち「方法論的問題」が生まれるわけです。

 「中心市街地活性化」について考えてみましょう。
これまでの取り組みは、“従来「点」や「線」の取り組みでうまく行かなかった商店街活性化を、「面」で取り組むことで達成する」と言われたように、「方法」としては“従来同様の取り組みを規模的に拡大する”ということでした。
しかし、うまく行きません。そこでスキームを改正して、「住む人・来る人を増やす」という+アルファに取り組むことになりました。
 しかし、藻谷さんの言説の批判など、当サイトがキチンと検討し批判しているように、この路線では活性化を実現することは出来ません。どうしたらよいか?

 というような場合に登場するのが、「方法という問題」です。
“空き店舗は埋めれば良い”、“SC時代の商店街活性化はSCの手法を導入すればよい”といった「即応的パターン」の破綻を踏まえれば、“どうしたらよいのか”を「どう考えるべきか」というレベルからあらためて考えてみよう、ということになるわけです。

 多様な対策を講じてきたにも関わらず、長期低落という趨勢には止めが掛かるどころか、「加速」という傾向さえ見られる今日、“問題のとらえ方を考え直してみる”というアプローチは当然あってしかるべきでしょう。
“スキームが変わったから、新スキームに合わせて従来どおりの事業群をセットすればOK”認定はそれでOKかも知れませんが、「活性化」の実現はどうでしょうか?
「スキーム」は“この枠に納めれば中身は何であろうと「成功」させることができる”、魔法の器ではありませんよ。

 新スキームの登場、新・基本計画の作成という課題の登場を契機に取り組まなければならないことは、“「考え方」を考え直す”ということです。
幸い、今度は「中心市街地の定義」も示されていますし、これをアレンジすれば、「我がまちの中心市街地活性化」を定義することが出来ます。これをどう活用すべきか?

 これまでの取り組みでは、通行量が減ったといえば通行量増大策、空き店舗が増えれば空き店舗活用、郊外に大型店が出れば規制する、といった「現象即応」という手法で取り組んできました。
「対症療法」ですね。これは“見ればわかる”状況を変えようとすることであり、たとえ成功したとしても“状況が起きた真の原因”
の解決になるとは限りません。
“分かる人には当たり前のこと”、“分からない人は今でも分かっていない”かも知れませんが。

 わが街だけならいざ知らず、何しろ中心市街地という中心市街地、何しろ都市という都市ほとんどすべてにおいて、「状況即応体制」がことごとく失敗しているとするならば、「考え方」を変えることが必要なのではないか?
「中心市街地活性化という問題の考え方」についてもう一度考えてみるべきではないか?
という問題意識が生まれてくるのは当然です。

 “「考え方」を考える”。「方法論的問題」ですね。
 目下、新スキームへの「即応」を目指して新・基本計画作成の取り組みがたけなわですが、さて、“これまでの延長上の取り組みではうまく行かない”という判断に立ち、“取り組み方を考えてみる”=「方法論的レベルの問題」としてアプローチしている都市が幾つあるのか、残念ながら、これまでにネット上に公開されている基本計画の多くは、「方法の問題」を直視しなかったようです・・・。

①問題を明確に定義する
②問題を構成している要因を分析する
③解決の方法を案出する
④取り組みを計画する
⑤計画を実行する
という問題解決のプロセスは、「問題解決」という作業では一般に取られる方法です。

中心市街地活性化という仕事が直面している「方法論的問題」は、第一に、「問題解決のプロセス」を検証してみること。
たとえば、上記の「問題解決のプロセス」などを参考に、
“取り組みの各工程における「取り組み方」に問題はなかったか?”検証してみること。

  もちろん、当サイト常連の皆さんは、取り組みの経緯・現状から「考え方を考える」ことの必要性を痛感し、参考事例を渉猟する過程で逢着されたという方がほとんどであり、「考え方を変える」という喫緊の課題への取り組みの最先頭に位置されているわけですが、路線をどう切り替えていくのか?
「切り替え方」の方法論的検討も必要かも知れません。

 目的・目標を明確に定義し、達成に向けて必要な事業ミックスを構成、一体的に推進することで「活性化」を実現していく「活性化への道」を描くこと、「現象即応」に変わる新しい方法の選択に向けた取り組み、うまく行く方法を案出しなければなりません。

 再度強調!「新スキーム」について。

“「スキーム」は“この枠に納めれば中身は何であろうと「成功」させることができる”、魔法の器ではありませんよ。”

このスキームに何をどう組み込んでいくか、あらためて考えてみよう、というのが中心市街地活性化というお仕事が直面している「方法論的問題」です。


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