活性化界隈で飛び交う“蒙昧語”

 われわれが取り組む商店街・中心市街地活性化の分野では、
多くの専門用語が用いられています。「専門用語」ですから、
中心市街地・商店街活性化について専門的に研究、指導支援
する学識経験者、技術者などの専門家によってきちんと定義
されたうえで流通しているかのように見えますが、実際は
そうではありません。

 クオールエイドは「蒙昧語」という言葉を発明しています。
蒙昧語とは:一見、専門用語のようにみえるが、本当はその
意味が定義されておらず、また関係者によってその使い方に
ついて合意が出来ていない疑似・専門用語のことです。

 さらに、恐ろしいことに関係者は、
①専門的な用語といえども定義せずに使ってよい、
という「常識」に基づいて行動し、
②その結果、ものごとがぐちゃぐちゃうになる心配は無い
と考えているのか、あるいはそもそも、
③「言葉の定義が必要」ということが理解されていない
のかも知れません。

 悪いことに「専門家」とか「学識経験者」などの肩書をもって
いる人が率先して使うので、“自分は知識が不足している”と
自覚している人は、“意味がよく分からないのは自分に知識が
不足しているから。使っている人はちゃんと意味・意義を理解
して使っているのだろう”と考えて、それらの言葉、言説を受け
入れ、そのうち、見よう見まねで自分も「専門用語」を用いて
論議に加わる・・。
自分でものごとを考える際も、自覚しないまま定義不明・意義
不明の「専門用語」を使って考える・・・。

 こういう議論、考えの結果として得られた「活性化策」に取り
組めば中心市街地は。街はどうなるのか?
恐るべし、疑似・専門用語。
疑似専門用語が飛び交う取組に疑問を持たない人が、定義されて
いない・疑似・専門用語に疑問を持ち、いつの日か“専門用語の
定義が必要だ”と思い至るときが来ると期待するのは無理。


 専門分野を問わず、そういう言葉がたくさんあるようで、最近
「論文ねつ造」で話題の理研・小保方博士の事件では、ねつ造を
批判された博士が、理研に対して「ねつ造」とはどういう意味で
使っているのか?と質問しています。
理研は「ねつ造」を定義しないまま、組織に所属する研究者の
業績を外部に対して“うちの研究者が発表した研究成果はねつ造
だった"と公表するというトンデモな組織だということですね。
(このことは小保方博士の理論(仮説)の性格とは無関係)

 論理的、客観的な作業が必須であるはずの科学業界がこの状況
ですから、他は推して知るべし、かも知れません。

 さて、はじめに述べたように、我が中心市街地・商店街活性化
分野では当然のことですが、さまざまな専門用語が飛び交います。
我が業界において、専門用語はそれぞれきちんと定義されている
でしょうか?

 皆さんは日々専門用語を駆使しながら関係各方面と協働して
問題解決に取り組み、また相互のコミュニケーションを実現して
いるわけですが、日頃無意識のうちに口をついて出る専門用語
の数々、ちゃんとその意味・意義を承知していますか?

 以下、専門用語を順不同、思いつくままに列挙してますので、
そのうちいくつ位その意味と意義を理解しているか、確かめて
みてください。
※ちなみに、
 ①意味:その言葉の定義、②意義:その言葉で表現されている
  事柄の重要性、と考えてください。

〇中心市街地活性化
〇商店街活性化
〇まちづくり
〇コミュニティ
〇にぎわい
〇ふれあい
〇通行量
〇回遊性
〇空き店舗活用
〇タウンマネジメント
〇テナントミックス
〇イベント
〇販売促進
〇チャレンジショップ
〇人づくり
〇リーダー育成
〇TMO
〇まちづくり会社
〇中心市街地活性化協議会
〇商業集積
〇立地移動
〇業種業態
〇計 画
〇戦 略
〇戦 術
〇集客力
〇景観整備
〇都市機能
〇経済活力
〇コンセプト
〇商業理論
〇計画論
〇一体的整備
〇全体的整備
〇循環型経済
〇ショッピングセンター
〇ショッピングモール
〇・・・・・・

 まだまだいくらでもありますが、このあたりまでにしておき
ましょう。

 如何ですか?
中心市街地・商店街活性分野で飛び交うこれらの専門用語、どれを
取っても定義されていないといって過言ではありません。
("定義が必要だ"という指摘も当社以外からはほとんど無い)

 「商店街活性化」についての論議において使用されている専門
用語が定義されておらず、その意味・意義が共有されないまま、
さももっともらしく行き交っているだけ、これが「活性化」が
始まって40年目、現在の状況です。

 本気で活性化に取り組みたい人、取り組まなければならない
立場にある人は、活性化=非常事態からの脱出を実現するには、
まず、言葉を巡るこの状況からの脱出を図らなければならない、
関係者が意思を疎通させるために使う言葉の意味・意義を共有
することは、目的達成に向けたイロハのイ、えらく遠回りのよう
に見えますが、この作業をサボって先を急いでもけして良い結果
は得られないと思います。

 なお、ご承知のとおり、当社はこの問題について、セミナー:
『商店街活性化への道』できちんと取り組んでいます。

※参考 当社が作成中の『用語事典』

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