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商店街活動の今昔

 商店街華やかなりしころ、商店街活動と言えば当然商店街組織がその人・物・金を駆使して取り組む、“販売促進活動”でした。
いつも言っているとおり販売促進活動には、
①売れている店が取り組むと効果が上がる、が、
②売れていない店が取り組んでも効果が上がらない。
という鉄則があります。
来店客が増えたとしても売上げにはつながらない。
目玉商品は売れてもプロパーの商品は動かない。
 結局、販促が終われば元の木阿弥ということになります。

 商店街が自腹を切って販売促進に取り組んでいた時代、事業に取り組めばその成果が来街者増として現れ、来街者が増えると個店の入店客が増え、売上げが増える。販促費はリターンが確実に見込まれる「投資」でしたから、自腹はあたりまえ。
当時は、補助金をもらって販売促進をやるなど思いもよらないこと、組合の資金が不足したら大店の旦那が相談してン十万円ずつ負担して事業を盛り上げる、などという話も珍しくなかったのです。

 今はどうか。
次から次に登場する多種多様な商業施設群に比べ、“ショッピング行き先としての魅力が不足している(だから足が遠のく)”と評価されている状況に陥っている商店街が、何とか挽回しようと“販売促進”に取り組んでも効果はありません。
お客が来ないのは“販売促進に魅力が無い”からでは無いからです。

 商店街が陳腐化―空洞化スパイラルに陥るにつれて、組織は弱体化、組合財政も厳しくなります。販売促進事業も昔のように“いけいけどんどん”は出来ません。売り出しの景品も昔ハワイ、今市内のグルメ、という具合。
それはそれで結構な企画ですが、前述のとおりお客が来ないのは反俗企画の問題ではなく、ショッピング行き先としての適格性の問題、言い換えれば立地する個店群のシャッターの内側・売場の問題
ですから、どんどんどんどんお客は減る一方です。

 この状況で登場したのが政策としての“販売促進事業支援”です。商店街が空洞化しているのは住む人来る人が減っているからだ、住む人来る人が増えれば街は活性化する(はずだ)”というわけで、“人を街に来させる事業”に取り組む商店街に補助金を出すことになりました。
ちなみに“街に人を来させると街が活性化する”という「説」は、藻谷浩介という人が「佐世保市四ヶ町」をモデルに言いだしてから有名になり、多くの関係者が影響を受けが結果、活性化の取り組みが方向違いに行くことになりましたが、この説の言い出しっぺは藻谷某ではありません。昭和の商店街の飲み会では必ず出て来る“昔は良かった”から“昔は通りに人があふれていた”“店を開けているだけで儲かった”から、“売れなくなったのは人通りが減ったせい、人通りさえ多ければ昔のように売ってみせるのだが”といった
愚痴の延長です。
商店街は通行量が減って空洞化した、活性化するには通行量を増やせばいい”といった「条件反射」的思考は、商店街から始まって藻谷氏など“専門家”を巻き込んだ、ということです。
人を集めてもその人たちが買い物客になるかどうかは別の話、問題はお客からみて“財布を開けてお金と交換するにふさわしい買い物が出来るかどうか”ですからね。
そういえば、“百円商店街”の始まりも
①百均は集客力がある
②街に百均を誘致すると商店街は活性化する
③そうだ、百均を誘致しよう
としたが、不可能なので
④仕方が無いから自分たちでやってみよう
ということでスタートした経緯は周知のところですね。
その結果はどうなっているか?

 集まってくるお客は、“百円均一”に惹かれて来る。けしてお店の売り場に興味があって来るわけではありません。
百円の商品を渉猟し終わったら寸秒を争って次の店(お目当ての百円商品)へ走っていく。期待している“プロパーの商品を吟味して勝ってくれる”などというお客はほとんどいません。第一持ってきているお金は“百均相当”だけですからね。

 我々は、
販売促進と活性化はまったく異なる目的を持った事業であり、したがって当然事業内容も大きく異なる、特に活性化を目指す商店街は、販売促進レベルの事業では目的を達成することは出来ない、と散々忠告しています。
活性化を目指す、目指さなければならない商店街にとって本命の活性化のための取組を放置したまま販売促進に専念する、というのはけしてあってはならないことです。

 さて、商店街活動、自力で取り組んでいる当時は、年間を通じて事業を展開し、さらに季節の節目節目には大きな企画を用意する、ということでしたが、補助金がふんだんに供されるようになってからは補助金主導というか、補助金があれば年度当初には計画していなかった事業でも思いつきで取り組む、補助金がなければどんな大事な事業も取り組まない、という傾向が見えています。
補助金あっての商店街活動、という風潮。

 したがって、活動も役所の事業年度に対応してお盆過ぎに着手、2月に報告書をまとめて一件落着、一年を半年で過ごす商店街、という事業スタイルが定着している商店街もあるようです。
お客の生活は年中無休、商店街活動も当然年中無休で取り組むべきところ、補助金にどっぷりつかっている間に“お役所仕事”になっているのでは無いか。組合活動の後継者も“補助金取りが出来るかどうか”が選考基準だという話もよく聞かれるところ。

 商店街組織の実状から補助金の活用を図ることは大切ですが、補助金の有無が事業企画の前提になったり、街の課題よりも要綱の条件に合わせて事業内容を企画する、という本末転倒は許されません。第一、貴重な税金でまかなわれている補助金がそういう使われ方をしたのでは、社会に対して申し訳が立ちません。

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