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ゆめタウン別府 中心市街地へのSC進出

8月7日 西日本新聞より

*** 以下引用 *****
大分県ではかって県都大分市よりも活気に満ちていた別府市。
高齢化などを背景に、にぎわいを失って久しい。盛衰の鍵を握っている商店街の再生を狙い、市が誘致したイズミ(広島市)の大型スーパー「ゆめタウン別府」の開店が四ヶ月後に迫っている。
(中略)
ゆめタウン別府は最大の繁華街、JR別府駅から数百メートル離れた国道10号沿いの市有地(約21,000㎡)に建設中。
(中略)
「別府のまちづくりのためにイズミを誘致した」。
そう断言する浜田市長が強く期待するイズミ進出効果は「回遊性の創出」だ。イズミの買い物客に、商店街にも足を延ばしてもらう。往来が増えれば「シャッター通り」に人気が戻り、十五年前の半分以下に減った小売販売額が増加に転じるかも知れない・・・。(以下略)
****** 引用終わり ******

 新スキーム関連で「アクセルとブレーキ」といわれたりする大型店の中心市街地への出店誘致と郊外出店の抑制ですが、別府市では、スキームの趣旨どおりの出店計画が進行中のようです。

 計画の趣旨は、
①購買力の市外への流出阻止
②埋め立て地の市勢浮揚への活用
③中心市街地の活性化
だと思われます。
ちなみに①は住民にとっては「買い物行き先の充実」です。

 問題は③について。
JR別府駅、百貨店トキハ別府店とトライアングルを形成する立地で、市は商店街への回遊を期待しています。」
商店街へのペデなども設置されるらしい。
で、中心商店街はもちろん大反対です。

二つのことが指摘されると思います。
第一に、ショッピングセンターという商業集積は、自己完結型・対外的には閉鎖的な、当社がいう「閉じて開く」タイプの商業集積です。その構造は、業容から導かれていますから、SCと商店街など外部の商業集積との間に「回遊」が生じることはSCにとって自己否定そのものです。
ペデは回遊ではなくデスティネーションへの移動に利用される。
問題は、中心商店街には「わざわざ出かける理由」=デスティネーションが空洞化していること。
この空洞化を放置したまま、ゆめタウンを出店させれば「回遊が発生し、空洞化がなくなる」? どうして?
ゆめタウンの来店客がなぜ空洞化著しい商店街に回遊(買い回り)しなければならない理由がありますか?

第二に。

 ということで、このプロジェクトをホンキで中心市街地活性化に活用しようとするならば、「背水の陣」を覚悟しなければならない。「背水の陣」とは「退路を断つ」ということであり、退こうにも道はみずから断念しています。
後は敵に向かって攻勢を取らない限り勝ち目はありません。
「背水の陣」とは、守りではなく攻めの戦術です。
 
 いよいよ後がなくなった商店街は、この出店を本格的な活性化への取り組みのスタートとして活用すべきです。大きな影響を蒙ることを予測するならば、この出店を契機に、本格的な「活性化への道」を歩み始めなければならない。
そのためには、「活性化への道」を発見し、自助努力によって道筋をつけていかなければならない。

 「別府市中心市街地活性化への道」は、ゆめタウン別府をその一構成単位とする、トキハなどとともに「一大別府市ショッピングコンプレックス」を構想し、その主役に中心商店街を位置づけなければならない。もちろん位置づけとは空間的なレイアウトではなく、小売機能としての主役を張る、ということです。
ゆめタウンなど、郊外で成長してきたショッピングモールが全く手を出していない・今のところ出そうにも出せないショッピングニーズがあり、中心商店街はここをターゲットにした「新しい意味でのショッピングモールとしての再構築」を目指すことで、再生することが可能です。

 ゆめタウン別府の出店は、危機感・焦燥感だけではせっかくの「千載一遇のチャンス」を見逃し、漠然とした予想(商店街の壊滅)を実現してしまうことにつながりかねません。
退路を断って反転攻勢にでる以外に、商店街の再生、ひいては別府市の中心市街地の活性化は最終的に挫折する可能性が高い。

 イズミの出店で他の選択肢は無くなりました。退路を断たれたわけでありまして、後は「背水の陣」を覚悟して反転攻勢を決意すること。
中心市街地活性化と大型店の誘致、新スキームの効果が問われる機会が早くも登場したわけですが、ご当地にとっては最初で最後の機会、是非とも自助努力を結集して、“災いを福に転じ”手いただきたいと思います。

 その気になりさえすれば、戦略・戦術・ノウハウのたぐいは当サイトにあります。
※この記事は、【商店街・起死回生】でフォローします。

ケーススタディ:「ゆめタウン別府の出店を契機とする中心市街地活性化への背水の陣」のシナリオを描きましょう。

ゆめタウン別府の概要:別府市役所サイトから

施設名称:ゆめタウン別府
所在地 別府市楠町382-6他
面積 敷地面積 : 約 21,400㎡
延床面積 : 約 86,400㎡
店舗面積 : 約 21,000㎡
駐車台数 約1,600台(平面60台、地下400台、
立体駐車場4F、5F、屋上1,140台)
建物構造 鉄骨鉄筋コンクリート造一部鉄骨造
地下1階・地上5階・塔屋1階
年間休日 無休(予定)
営業時間 9:00~23:00(予定)
開店予定 2007年 秋
売上目標 120億円

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