商業理論はなぜ必要か

 クオールエイドは、商店街―中心市街地活性化の支援を事業機会とする一営利企業ですが、設立時点から一貫して“活性化への取り組みには理論が必要だ”と主張し、自ら作った理論に基づく「活性化への道」を「キラリ輝く繁盛店づくり」にまとめ、必要な理論・技術を提供しています。ご承知のとおりです。
 ところが。理論に基づく取り組みは当社にとっては当然の方法ですが、一般にはそうではありません。中心市街地活性化法が制定され、国を挙げて中心市街地―商店街活性化が政策課題となってから15年が経っていますが、これまでのところ、理論の必要性を主張しているのは当社だけ、という情況がずうっと続いています。
これまで、国の機関をはじめいろいろなところが“商店街はなぜ活性化出来ないか”原因を探り、新しい取り組みを提案しますが、いずれも“活性化出来ないのは理論が無いからだ”“活性化するには理論を装備しなければならない”という立場をとっている例は〈当社を除き〉一つも無いことはご承知のとおりです。
 どうしたこういうことになっているのでしょうか?
なぜ理論の必要性が叫ばれないのか、その理由を考えるのは大変興味を呼ぶことですが、それよりも、“商店街活性化にはなぜ理論が必要なのか”というより基本的な問題を考えることが先決です。
商店街を活性化するには理論を装備することが不可欠だ。
なぜそう言えるのか?

商店街―中心市街地活性化には様々の立場の人がたくさん関わっています。なかには「学識経験者」と呼ばれる商業をはじめ関係領域の学者、専門家も多く含まれています。
そういう人たちを含め、誰一人として“理論の必要性”を提案していないなかで、なぜ我々は理論を装備することを提案し、理論を提供しているのか?
あらためてその理由を述べておきたいと思います。

1.理論とは何か、なぜ必要か?
 理論とは「ある特定のものごと、事象を理解し、説明するための知識」のことです。
先年亡くなった、クオールエイドが多大の学恩を被っている哲学者カール・ポパー先生は、理論について、“理論とは既知のものごとを未知の言葉で説明する試みである”と述べています。“太陽は東から昇って西に沈む”という誰もがよく知っていることを、万有引力、太陽系、公転、自転等々、学ばないと分からない言葉を使って説明するのが「天文学」ですね。理論は、対象であるものごと、事象について適切に理解するために作られます。
ものごと、事象を適切に理解することは、それに対する態度を間違わないために必要なことです。理論はなぜ必要か?対象を適切に理解し、適切な態度をとるため、ですね。

2,商店街活性化にとって理論はなぜ必要か
 我々は、なぜ商店街活性化には商業理論が必要だと主張するのか?
多くの小売業者はこれまで理論無しで営業を組み立て、収益を上げてきましたし、現に都市に立地している多種多様な商業者は、商業理論無しで営業しています。彼らが商業理論を装備しているとは聞いたことがありません。それなのに商店街だけがなぜ理論が必要なのか?
それは小売業界に於いて商店街が特殊な位置にあるからです。

 かって、商店街群は所属する都市における住民の「ショッピング行き先」としての役割を分担していました。商店街間競争といわれた競合のなかでそれぞれが細分化された購買行動の受け皿としての機能を自然成長的に分担する機制がありました。やがて多種多様な商業施設、集積が進出、一挙に激化した商圏内外の競争のなかでショッピングの場としての商店街は次第に陳腐化、劣化し、転廃業が続出、現在みられるように空洞化してしまいました。

 商店街活性化とは、商店街を空洞化させるに至った環境に於いて再びこれを「ショッピングの場」として再構築しようということですが、これは、多種多様な商業施設が激しい競争を繰り広げている商圏内に於いて再び収益を確保すること、言い換えれば、一度はお客を奪われた後発の商業施設群から消費購買行動を奪い返すことを意味します。

 どうすれば奪還できるか?
そのためには、競合相手のビジネスをよく理解し、それに対応する手段を考えなければならない。競合相手は一種ではありません。我が国に現存する多種多様な業種業態、商業集積のほとんどすべてについて、その「業容」を理解すること無く、一度奪われたポジションを奪い返すことは出来ません。競合は何を意図してどのような店づくりをしているのか、対応するためには我が方は何をなすべきか?

 状況を知り、戦略を立てて行動するためには「理論」が不可欠です。
理論とは既知の対象を未知の言葉で説明すること。
商業理論とは、誰でも知っている・見れば分かる「小売業」について、その標的とする消費購買行動が違うと業容のあり方がどう変わるのか、変えなければならないのか、ということを知るために不可欠。

 これまでの経験では、“見れば分かる”レベルのことはよく分かっても“なぜそうなっているのか”“どうすれば対応出来るか”という本当に知りたいことを知ることは出来ません。
既知の対象をきちんと理解するためには未知の理論を装備しなければならない。

 商店街活性化にとって商業理論はなぜ必要か。

商店街活性化とは、本当はどんな問題なのか?
活性化するには何が必要か?
どうすれば「必要」を満たすことが出来るのか?

これらの問に適切は答えを得るためには“商業理論”が不可欠なのです。
繰り返しになりますが、この大切な“理論を装備することの必要”について、提起しているのがいつまで経ってもクオールエイドだけ、というのが現下の状況だということを踏まえて、今、あなたがなすべきことは何か?

 ということになりますね。

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