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「商店街活性化」の上位枠組み

 今日は憲法記念日。
自民党は、「悲願」である自主憲法制定への好機が訪れていると判断
したのか、にわかに憲法改正論議が高まっています。
ちなみに、憲法の制定と改正はその意味するところがまったく異なり
ますから、注意が必要です。改正=憲法内部の条項の加除改正、制定=
憲法全体の書き直し。明治憲法から現憲法への“改正”は、旧憲法の
改正手続きに即して行われましたが、その実態は「新憲法制定」でした。

 さて、標題について。
このところ、事業と目的の関係さらにはそれらを手段とする上位目的との
関係などについて考えることが多いのですが、「憲法記念日」という
ことで今日は、「商店街活性化」の上位目的はどこまで遡るのか、考えて
みたいと思います。

 制度として明文化されているのは日本国憲法の第13条が最高位だと
思います。
日本国第13条(個人の尊重と公共の福祉)
すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する
国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の
国政の
上で、最大の尊重を必要とする。

“幸福追求権”については、学会で言われている内容ではけしてその主旨が
つくされているとは思えませんが、ここでは次のことだけ指摘します。

①安全、安心と“幸福追求”は異なる。
②安全とは、自然災害や社会的事故から生命財産を守ること
③安心とは、将来の生活について不安が無いこと、生活の持続可能性が
実感できること。
④幸福とは、②、③を含みつつ、さらにこの二つを基礎に“自分らしい”
自分が“価値”と信じることを実現していくこと。
安全・安心の内容は共通ですが、“幸福”については、人によって価値観
によって異なりますが、人はそれぞれ自分の掲げる幸福を追求する努力を
認め、その機会を保障する、というのが13条の幸福追求権です。
具体的な内容については、基本的なことが14条以降に掲げられていますが、
基本的な主旨は、上述のとおり。大事なことは、各個人がおのれの信じる
“幸福”を追求する権利がある、ということ。
ただし、枠が定められておりまして“公共の福祉に反しない限り”
と。
公共の福祉、ここでは“他人の幸福追求権の尊重”としておきます。
これは、“公共の秩序”ではありませんから念のため。

 国民が安全・安心という基礎が十分みたされていると、“幸福追求”が
大きな課題になります。仮題の追求には問題解決が不可欠、即ち、事業機会
が発生します。幸福追求が多様であればあるほど、事業機会が多様に
なることはいうまでもありません。
※参照:マズロー『欲求5段階論』

2.自治体の使命
第二条(地方公共団体の法人格及び事務)
③事務の例示
一 地方公共の秩序を維持し、住民及び滞在者の安全・健康及び福祉を
保持すること。

安全・安心、幸福追求の基礎の保持が“事務”のトップにあります。
“安全”=生活環境の整備充実
“安心”=所得機会を維持確保するための条件の整備

3.中心市街地活性化法

第一条(目的)
(前略)中心市街地における都市機能の増進及び経済活力の向上
(以下「中心市街地の活性化」という)を総合的かつ一体的に
推進するため(中略)地域の振興及び秩序ある整備を図り、国民生活
の向上及び国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。

 はい、中心市街地活性化の趣旨(目的)は、中心市街地における
都市機能の増進及び経済活力の向上であり、その上位目的は、
住民及び滞在者の安全・安心の確保、福祉の保持であり、さらに
憲法段階まで遡及すれば第13条「幸福追求権」までたどれます。

 商業者は、このような日本国の国是、国民生活の向上という
上位目的の実現を目指す国を挙げての取り組みにおいて、
①住民の「幸福追求」の手段を提供する、という事業機会を担当、
その遂行を通じて、
②自分の安心・安全及び幸福追求の基礎を獲得する。
さらにその過程を通じて
③都市経営に関わるとともに、広く国民経済の発展向上に貢献する
という役割を担っています。

 商店街活性化の取り組みは、このような上位目的(結局は国民の
生活福祉の増進)を達成する広範な努力の一環として位置づける
ことが重要です。「貢献」が実現してはじめて事業としての維持
存続が可能になるのですから、活性化の取り組みでは常に上位目的
が「導き」といて参照され、整合性の維持が確保されるように
心がけなければならない。

 キラリの報告会ではよく「地方都市で小規模な商売をやっている
ことに誇りが持てるようになった」という報告が聞かれますが、
誇りが持てるということは、「幸福」のおぉいきな柱ですね。
誇りの根源は、「貢献」を実感するところにあります。

 商店街活性化、商業者をはじめ参加する関係各方面の皆さんが
取り組みに「誇り」が持てる、取り組みが「楽しい」と実感出来る
内容を持ち、「その気になって」取り組めるもので無いと、上位
目的につながらず、したがって、事業本来の個別目的も達成出来ず
ただダラダラと「活性化」と標題を付けた販売促進に取り組むだけ、
ということに終始してしまいます。

 新年度はぜひこのあたりに思いをはせて、現前の事業を見つめ
直していただきたいものです。

 「活性化事業」と銘打って取り組まれている販促事業の数々、
目的は何か、その目的が達成されれば上位目的の達成が大きく前進
する、という目的整合性はちゃんと保持されているか、
あらためてシビアに検討してみられることをお奨めします。

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