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商店街組織の現状と課題

インパール作戦の末期のことです。
インパール作戦

以下、同記事からの引用:
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 作戦の帰趨を悟った牟田口中将をビルマ方面軍司令官河辺正三中将がインタギーに訪ねて会談。お互いに作戦中止もやむを得ないと考えていたが、それを言い出した方が責任を負わなければならなくなるのではないかと恐れ、お互いに作戦中止を言い出せずに会談は終了した。
 この時の状況を牟田口中将は「河辺中将の真の腹は作戦継続の能否に関する私の考えを打診するにありと推察した。私はも早インパール作戦は断念すべき時機であると咽喉まで出かかったが、どうしても言葉に出すことができなかった。私はただ私の顔色によって察してもらいたかったのである」と防衛庁防衛研修所戦史室に対して述べている。
 これに対して河辺中将は「牟田口軍司令官の面上にはなほ言はんと欲して言ひ得ざる何物かの存する印象ありしも予亦露骨に之を窮めんとはせずして別る」と翌日の日記に記している。このため作戦中止が遅れ、被害が余計に拡大する結果となった。
*****************************引用終わり

 この会談の結末は、死ななくても良かった幾多の兵士を死に追いやることになりました。
これは特異なケースではなく、同じようなことは、戦争後半にはあちこちで見られたわけでありまして。何が言いたいのかといいますと。
“この臆病もんどもが!”ということではもちろんありません。

 中心市街地・商店街活性化をめぐってはほとんど全く誰も口にしないことがありまして、
「商店街組織は本来果たすべき機能を果たすことが出来ない」
ということがそれですね。
誰も言いませんが、言わなければ問題はないということでものごとが進んで行くのか、といえばもちろんそんなことはないわけで、組織自体を「存在しなかった」ことにして話が進められていく。組織に関わる問題はカッコに入れて放置。
それでことが済むかと言えばそうはいきません。商店街組織の取り組みを抜きにして進めようとすれば、やがてどうにもならない段階でそうは行かなかったことがだれの眼にも明らかになる。

 上記作戦における責任者二人の態度は、なんともいやはや、わが国古来のビヘイビア?「もの言わぬは美しきかな」がもたらすものは何か、ということを誤解の余地無く教えています。

 商店街組織の現状、当社が佐賀県商店街振興組合と協働した調査のレポートがあります。

商店街振興組合の現状と課題

 皆さんご関係の商店街組織にも深く共通する課題が指摘され、かつ、対策もそれなりに提起しています。一読のうえ、当記事と一緒に関係各方面に提起されるとなにがしかの「波紋」を起こすことが出来るかも知れません。

 さて、このところ、「活性化に取り組むと空洞化が加速する」という卓抜した記事を何度か紹介しました。
'98~2004 旧中心市街地活性化法の実績

 “コロンブスの卵”でありまして、本来なら「行政評価」で指摘されてしかるべきところ、そうすれば新スキームにおける取り組みも・もう少しは・何とか・なったのではないでしょうか。といっても詮無いこと、御地の取り組みでは
是非活用いただきたく、関係の皆さんとともに熟読玩味、活性化をめぐる議論は是非この記事を共通の土俵に繰り広げていただきたいものです。

 「活性化に取り組むと商店街の空洞化が加速する」という経験則が成立するならば、「活性化に取り組むと組織の空洞化が加速する」ということも起こっているのではないか? ということが懸念されます。

 特に、商店街振興組合の場合、改組・成立のきっかけが「高度化事業の受け皿」ということだったりするわけで、そうしますと、この傾向は蓋然性が高くなる。

 商店街組織、成立の経緯はどうであれ、現在~将来の組織は「商業集積としての運営」を目指すことが不可欠です。

 『中心市街地活性化法』の制定は、従来“点や線”レベルにとどまっていた活性化の取り組みを“面”的レベルに拡大する、即ち、ショッピングゾーン全体を一個のショッピングモールに見立てて活性化の実現を目指す、という画期的な方向を打ち出すものでした。
 
 この方向が提起された時点で、商店街組織のあり方は抜本的な見直しが必要だったのですが、そのことに気づき、基本計画において「商店街組織の活性化」に向けた取り組みを計画した都市が幾つあったでしょうか?
これまでのことはともかく、今にして思えば「必要だった」ということは納得ですよね?

 活性化できない活性化事業に取り組んでいるうちに、もともと活性化事業の受け皿としてスタートした組織もガタガタになっています。何とか形を維持しているのは、収益事業がうまくいているところだけ、賦課金を主要な歳入源としている組織のほとんどが青息吐息ではないでしょうか。

 こういう局面で組織は何に取り組んでいるか?
相も変わらず「補助金を取ってくるのがリーダーの仕事」というデタラメが信じられておりまして、愚にも付かぬ事業にお金と時間をつぎ込み、その間、肝心のお店・売り場は手つかずという状態。空洞化は加速して当然です。

 ということで、「活性化に取り組めば個店の業績が悪化する」という経験則も成立しそうです。もちろん、これはハード・ソフトという事業区分に関係なく成立していると思います。

 「商業集積としての商店街」というのは、これまでの商店街活動には存在しなかった概念であり、本当に商店街を「面」として活性化する、という方向を目指すなら、しっかり考えるべき問題です。

 このあたりの記事はしっかり読んでいただいていますか?
商店街を経営する

 商店街組織のリーダーたる人、この時期、このくらいの問題意識は持っていないと、「中心市街地活性化」に遅れを取ってしまいます。計画された事業は整斉と進められたが商店街活性化だけは蚊帳の外だった、とか。

 そもそも高度化事業の目的は何だったか? こういう話も刺激的かも。

 元気のいいTMOさんなどは、“既存組織は相手にしない”と意気軒昂だったりしますが、ホントにそれで将来にわたってやっていけるんですか、となると難しいですね。
既存組織を無視して進められる事業は限られており、組織を無視して進めることが結果的にどう作用するか、ということも勘案しなければならない。
 
 ということで、いろいろと難題はあるものの、商店街組織の活性化を抜きにした中心市街地 ―商業街区― の活性化はあり得ません。
で、「商店街組織の活性化」という無理難題にどこからどう着手するのか、ということですが、まずはこのあたりの勉強会など如何でしょうか。
商店街リーダー研修会

 商店街組織は、“儲かってナンボ”の商業者の組織です。
にもかかわらずこれまでの話は「儲け話」につながらない、「公的資金でこんなことができる」という話がほとんどでした。補助金で誘導するというパターンの組織運営ではもはや組織を維持することも難しくなっています。
 組合員共通の原点である「儲かること」まで立ち戻り、あらためて組織として何が出来るか、「儲けるために組織をどう使い回すか」という視点での「組織活性化」に取り組まなければ、明日の商店街はさらに「空洞化の加速」が待っていることは確実です。

 お手数ですが次の記事、商店街のリーダーさんなど関係各方面への配付を期待しています。

「今、商店街組織は何を為すべきか?」


 第一次、二次認定の基本計画に基づく、それぞれの商店街組織ではどのような取り組みがスタートしているでしょうか?
商店街組織としての“満を持しての取り組み”などはな~んも始まっていないのではないでしょうか?
そもそも計画されておりませんし。 
少なくともハード事業やイベントなどを除く「商業集積として何とかする」という趣旨の取り組みについては、手つかずのまま計画期間を「乗り切って」行くことになる・・・?

 一日も早く“「儲け」につながる実践”を組織する方向への舵取りが望まれます。

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