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中心市街地活性化 スキームからの乖離

 ことここに至れば、もはや個別数値目標の達成具合などを吟味している段階では無いはずです。

 何しろ、数値目標の達成に自信がある都市も、達成がおぼつかないと自覚している都市も、中心市街地とりわけ商店街の活性化の実現には全く自信が無い、という現実は否定しようがありません。どうしてこういうことになったのか?

 さっそく考えられるのは、“全国様々な状況下にある都市群が取り組んでも成功しないのだから、そもそも中心市街地の活性化など出来ない話なのだ。”ということ。
出来ない話に取り組んでも出来るわけがありませんから、もしこれが本当なら成功事例が出ないのも当然です。
だが、本当にそうでしょうか?

 次に考えられるのは、中活法の枠組みが中心市街地活性化という課題に取り組んでいくための枠組みとして、適切では無かったのではないか、ということ。
とりあえず、こういう視点もあり得ることでしょう。

 しかし、当サイトご愛顧いただいている皆さんはよくご承知のとおり、我々は、上に述べた二つの立場を取っておりません。
クオールエイドは一貫して
①中心市街地活性化は実現出来る
②中活法のスキームは活性化の枠組みとして適切だ
と主張し、その根拠を縷々説明してきました。
また、中活法のスキームに基づく実際の取組を支援し、皆さんとの協働により活性化の可能性を実証しています。
これも皆さんご承知のとおりですね。

 では、いったい何がいけなかったのか?

 端的に指摘すれば、中活法のスキームに基づいて作成されたはずの中心市街地活性化基本計画は、法の枠組みを大きく逸脱しています。詳しくは後で検討しますが、その結果として、基本計画の中身は、中心市街地のあれこれを弥縫する事業の寄せ集めになっており、最終的に“事業の進捗にも関わらず、中心市街地の空洞化は止まるどころかさらに進んでいる”という状況が起きているのです。

 なぜ、こういうことになったのか?
その答えも簡単でありまして、皆さん、第一号認定の基本計画の枠組みをそっくりそのまま、“これが中活法のスキームに沿って作られた基本計画のあるべき姿だ”と思い込み、自力思考というプロセスを省略、中活法のスキームから大きく逸脱している第一号認定基本計画の構成を「モデル」に自分たちの基本計画を作ってしまった、というところにその原因があります。

 全国の都市が作成している中心市街地活性化基本計画は、その根拠法である中活法以下、国が示しているスキームから大きく逸脱しており、そのことが原因で今日に至ってもなお中心市街地は活性課されていない。
というのが“フォローアップ”を踏まえた、現段階における当社の総括です。

 詳しくは書き継いでいきますが、まず、次の点を確認していただきたい。

御市の基本計画において、
1.中活法における中心市街地の定義:
①都市機能の増進
②経済活力の向上
は、どのように理解されているか。その理解は計画の中にどう展開されているか?

2.中心市街地の指定
①御市基本計画における中心市街地の範囲指定は中活法のスキームに則っているか?
②「中心市街地の三要件」は“都市旧市街地のうち商業街区”を指していることを理解しているか?

3.スキームの理解
 そもそも中心市街地活性化という問題およびその解決のために国が提唱しているスキームは、突然、前触れも無く都市の前に現れた訳ではありません。中心市街地の空洞化の淵源はさかのぼること昭和50年代から始まっており、施策もその当時から体系的に準備されてきました。
当時から今日に至る中心市街地を巡る環境状況の変化と対応策が織りなしてきた経緯を理解せずに、中活法のスキームを理解し活用することは出来ません。

 次のような知識は、中活法のスキームにおいて中心市街地の活性化に取り組もうとするなら必ず理解しておかなければならないことです。
①国の中小小売商業のための振興施策の変遷を理解しているか?
②特に高度化事業について、その趣旨、取組と成果の実態、現状についてよく理解しているか?
③都市および広域における小売商業機能の配置とその特徴、課題などを理解しているか?
④小売商業が担う地域の生活および経済上の役割を理解しているか?
⑤国内消費財産業の差し迫っている危機を理解しているか?

 これらについてしっかり理解していないと、中活法のスキームに基づいて、中心市街地を活性化するための計画を作ることは出来ません。

 如何でしょうか。
以上、簡単に総括してみましたが、あらためてこうして整理してみると、皆さんの基本計画がスキームを使いこなすための条件をほとんど備えていないまま、一号認定をお手本に“自力思考”省略して作ったために、今日の状況に直面することになっている、という経緯の一端が理解されたのではないでしょうか。

 中心市街地活性化がいつまで取り組んでも成功しないのは、”基本計画の作り方に原因があり、そもそも基本計画作りに使用したスキームは、中活法が準備していたスキームとは全く異なるものだったからだ”という当社の指摘、その驚くべき帰結についてはこれから順次明らかにしていきたいと思います。
皆さんもお暇な折には当サイト過去記事などを参照しつつ、チェックしてみてください。

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進化する売場研究会

  • Author:進化する売場研究会
  • 【キラリ輝く繁盛店づくり】
    お客に見える店づくり―見える化をテーマに【個店の繁盛】から【商店街活性化】、【中心市街地の商業集積としての再構築】まで一貫した取組を支援します。
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