「時間堪能型社会」の予兆

 当サイトの基本的な立場は、ご承知のとおり、“贅沢は日本を救う”ですね。商店街は“贅沢に暮らすために必要な材料を仕入れまたは自ら製造して顧客(消費者=もの・情報を消費することで自分の生活を作る者)に提供する”という役割をまじめに果たすことが出来るようになってはじめて将来にわたる繁盛を実現することが出来る、というのが我が「商店街活性化への道」の基本です。

 人によっては、“この期に及んでまだ贅沢?”とひんしゅくされるかもしれませんが、それはとんでもない誤解です。
当サイトが言う贅沢な生活とは自分らしい生活ということであり、所有する物財の多寡や貯蓄の大小などが贅沢の基礎条件ではありません。

 「贅沢=自分らしい生活」という定義から生活=暮らし方、いかに自分の生活を組み立てるか、という問題に“自分らしく暮らす・生活を組み立てる”という方向を選択するのが「贅沢」です。贅沢に暮らす=自分の時間を自分らしく組み立て・演出して楽しむ・堪能する、ということですね。
すなわち、贅沢とは「裁量できる時間を自分らしく演出して堪能する」ということです。

 標題は、10年前の当欄の記事です。以下、引用してみます。

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  Date: 2001-09-19 (Wed)
 「ものを持つことは豊かなことである」という迷信(笑)の時代が終わって、「自分自身が堪能できる時間を過ごすことは豊かなことである」という本来の生活の時代へと転換していく可能性が開かれている。われわれがこの可能性を手に入れ新しい時代を開かない限り、21世紀の人間を取り巻く環境は悲惨なものになることは確実である。

 これまでこの欄では主に商店街を直接のテーマにした考察に取り組んできたが、いよいよ、上で述べたような問題に取り組まなければならない時期が到来した。いずれ詳しく説明するけれども、私は「時間堪能」という新しい時代のライフスタイルと商店街の活性化には密接な関連があると捉えている。そう意味もあって今後この欄はこれまでよりも幅広いテーマについて出来れば深く掘り下げて考察し、標題の「時間堪能型社会」への転換をいささかなりとも後押ししていきたいと考える。

 そこでいよいよ「時間堪能」について。時間を堪能する、とは一言で言えば、自分がこういう風に時間を使いたい・過ごしたい、と考え・期待する通りに自分の時間を使う、そのプロセスと結果に満足する、というライフスタイルを意味している。われわれはいまでもこういう時間を経験しているが、それは特別の時間であり、けして自分の生活全体が時間堪能ということを中心に編集されるライフスタイルにまでなっているとは言い難い。

 人生を生きている時間と捉えれば、時間堪能とは人生を堪能する、ということである。これまでのような、他人の持っている物などを基準にものを買ったり、流行に従って服を取り替えたりすることもそれはそれで楽しかったけれども、けして「時間堪能」というほどのことではなかった。

 これからは本当に自分のしたいこと、過ごしたい方法に時間をたっぷり配分して堪能することを目指す。生産システムの向上発展はついに人間を生産現場から限りなく追い出そうとしている。これは考え方によっては自由時間がものすごく増えるということを意味している。問題は時間堪能に必要な所得をどこで確保するかということだが、これは今からみんなで知恵を出し合って解決しなければならない、世界的に重要な問題である。

 時間堪能は人生堪能=自分堪能である。堪能のタネは自分自身の中にあるかも知れない。何だそうするとそんなにお金も賭けずに済むんだ、ということで時間堪能型社会とは限りなく「物財所有の喜び」からかけ離れたライフスタイルが多彩に展開される社会である。

 商店街の活性化=モールへの転換は、塾のテキスト8ページの図の右上の象限、「創発」=自己表現・堪能という生活局面を作り上げるために必要な情報・材料の提供を担当する商業集積として生まれ変わるということである。モールへ転換し活性化が実現するということは、生活のなかでこの象限の持つ意味・比重が増すということであり、つまりは「時間堪能型社会」への傾斜を推進するということである。

 中心商店街の活性化=時間堪能型ライフスタイルの提案は、やがては物財の生産-所有を価値とする社会から、自分らしい生活を堪能することを価値とする社会への転換を準備するものである。

引用終わり***********************************

ちなみに文中で言及している「図」とはこれ:
商人塾~キラリ輝く繁盛店づくりに邁進している皆さんには「店づくり転換の方法と方向」としておなじみの図ですね。

 グローバリゼーションの時代にこの国に生きる我々が将来に向けてその存続を確保していくための選択肢の一つですが、特に商店街を活性化したいと考える皆さんにとっては、大変魅力ある方向ではないでしょうか。

 経済のグローバル化は、暗黙の基準となっているアメリカ流のライフスタイルからの世界的な脱却という課題を突きつけています。先進国と言われる地域のライフスタイルを地球規模に拡張する、遅れている国はそれに追いつき・追い越すことを目指す、というばかげた競争は地球という惑星の自然圏の存続条件を越えてまで進むことは明らかです。

 “軌道修正は贅沢の実現で”。
これが、商店街活性化・中心市街地活性化・地域生活圏の活性化という「活性化三段階論」に取り組む我々の活動のスローガンです。
すでにおわかりのように、これは地球規模での課題となっている生活~経済の再構築という課題への実践的な解答でもあります。

もちろん、取り組みのプロセスで我々自身が生活を堪能し、商売を堪能することが目的達成の重要なカギですね。

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