全国商店街に共通する重大な欠陥

 商店街で取り組まれる活性化事業、全国的に共通しているのはその成果が個店の業績に反映しない、ということですね。皆さん、日々確認されているとおり。

 これはきわめて重大な問題です。
様々の施策に取り組んでいますが、その結果として個店の業績が向上しないということは、つまりは商店街の“ショッピングの場”としての存在価値が発揮されていないということ、いろいろ施策を講じたにもかかわらず、従来どおり陳腐~劣化~空洞化という負のスパイラルから脱却できないことを意味しています。

 重大な問題とは、ほとんど効果が得られないにもかかわらず、似たり寄ったりの事業メニューが繰り返されること。特に、個店シャッターの内側の情景、それを実現させている個店の基礎体力の問題状況とのミスマッチについては目をつぶっているではないか、ということです。
それとも、そもそもこのミスマッチが目に入らないのだ、ということならこれもまた大問題、活性化に取り組む基礎体力を装備しないまま、かつ、そのことに気づかないまま、“活性化”に取り組んでいる、ということですからね。
皆さんの街の取り組みはどうでしょうか?

 大店法当時から数十年にわたって取り組まれてきた商店街活性化、スタート時点から今日まで連綿と続いている重大欠陥がありまして。
“取り組みの基礎となる理論が装備されていない”
ということです。
さらに言えばその欠陥は、
“基礎となる理論が必要だということが自覚されていない”
というとんでもないレベルに存在しています。

 全国で取り組まれている商店街活性化の取り組み、様々な取り組み事例が公開されていますが、
“理論修得に取り組んでいる”という事例は、“キラリ輝く繁盛店づくり”当社流商人塾以外ではほとんど見られません。つまり、多くの商店街では“街の活性化・個店の繁盛実現に理論は必要ない”という基本的な立場を数十年にわたって維持しているわけです。
この間、商圏内では様々の業種業態が登場しました。GMS、ディスカウントストア、コンビニエンスストア、NSC・CSC・RSCと区分されるショッピングセンター群等々。消費購買行動の変化により百貨店を始め商店街立地の大型店舗は軒並み撤退してしまいました。
ハード(=市街地の整備改善・施設の整備)、ソフト(販売促進)両面に渡って取り組まれている活性化事業は、“理論の裏付けが無い”ということで大店法以前と全く変わっていません。
商圏における競争の変化は、商店街の活性化事業にほとんど影響していない、ということですね。
どうしてこういうことになったのか?

 “状況を理解するにはそれなりの理論を装備していなければならない”という常識が無かったから、です。商店街はなぜ空洞化しているか? 人通りが少なくなったから、というのは特に頭を使わなくても出てくる答えです。
Qなぜ人通りが少なくなったのか?
A街に来る人が少なくなったから
Q街に来る人はなぜ少なくなったのか
A人口が減り、病院や市役所が郊外に移転したから
という認識ですが、それではこちらから質問してみましょう。
商店街空洞化は全国共通の現象であり、中には人通りが減っていないのに業績は低迷、空洞化している商店街があります。ご承知のとおり。
Q人口が減っていないのに商店街だけ空洞化しているのはなぜか?
A・・・・・・
Q市役所も病院も近くにあるのに商店街だけ空洞化しているのはなぜか?
A・・・・・・
Qそもそも、街に住んでいる人たちが郊外に買い物に行っているのはなぜか?
A・・・・・・
というように、人口や通行量では説明できない、あまり商店街活性化関係の界隈では表面化することの無い質問があるはずですが、皆さんは問題にしたことがありますか?
(問題にしたことが無い、というのはそれこそ大問題です!)

 当社は一貫して商店街を活性化したかったら必要な理論を修得することが大前提だと提案しています。上に述べていることはすべて理論を装備していれば説明できることばかりですが、他方、理論を装備していないと気づくことさえできない類いの問題であることは、この記事でよくおわかりになったことと思います。

 数十年にわたって全国の商店街で取り組まれてきた活性化事業、もはやほとんど成果が期待さできなくなっているにもかかわらず、相変わらず取り組まれているのはなぜか?
“理論を装備していないために、他の選択肢が見えない”
からですね。

“商店街は勉強不足だ”と指摘しますと、“いやこれまでさんざん勉強した、もはや勉強では無く実践あるのみ”というリーダーさんも少なからずあるようです。

 この人たちが“勉強した”と思い込んでいる勉強の結果、商圏内外における競争の変化は理解できるようになったのか、今日取り組まれている活性化事業は「競争条件の変化」を踏まえて企画されているものか。
このあたりをちらっとでも考えてみると、リーダーさんたちの資質も見えてきてしまいます。
“何を問題と考えているか”が分かれば、その人の「基礎体力の現状」が推測可能です。
残念ながらこういう人たちがその立場・取り組みに基礎が無いことを自覚することは無いと思います。
肝心の商店街の現状などとは無視して「カリスマリーダー」
などともてはやす向きもあることですし。
誰か外から理論装備の必要性を持ち込むべきですが、たぶん、理論装備とか勉強とかには聞く耳を持っていないというのが世上もてはやされいるカリスマさんたちの特性ですから、カリスマに率いられている商店街の前途は暗い・・・・。

 とりとめも無い記事になりましたが、商店街活性化では“理論の不備”という大きな問題があること、しかもそのことに気づいていない人が多いことを今更ながらですが、述べてみました。
この問題への取り組みをサボって活性化を実現する、事業の成果を積み上げながら前進していくという「活性化への道」を歩むことはできません。

 新年度、皆さんの商店街では果たしてどういう成果を求めてどういう事業に取り組まれるのでしょうか?


※おまえは批判するばかりで対案を出さないじゃ無いか、などとお馬鹿なことを口走る人もあるようなので蛇足(笑)

『中心市街地活性化の根本問題』

続くC111~C113と読んでいただけば当社の立場は一目瞭然です。

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