“形態は機能に従う” か?

 デザイナーさんたちの標語です。
“私はクライアントの期待通りの機能を持ったものをデザインします。何なりと要望してください。”というわけですね。

 まったくのウソでありまして。

 抽象的な機能(例えば小売店)を形(具体的な店舗)にするためには、抽象的な「考え」を具体的な「モノ」に置き換えていく作業が必要です。いうまでもありませんね。

この作業、つまり、言葉で表現された機能を実体化にするには「理論」が必要です。
このとき、「理論」とはデザイナーが持っている「デザインに関する理論」ではありません。
クライアントが当該プロジェクトに期待していることを実現するには、その機能はどのような下位機能から構成されていなければならないか?、それらの下位機能はそれぞれどのような仕様を備えていなければならないか?
といったことは、デザイナー固有のスキルから導出されるのではなく、当該プロジェクトが所属する「業界」「領域」の理論に基づいて決定されなければならない。

デザイナーたるもの、デザインのスキルは当然ですが、請け負う案件が所属する世界についても十二分の知識・理論を持っていないとクライアントの期待に応えることは出来ません。
商業・小売業関係の施設などのデザインにあたっては、もちろん、「商業・小売理論」を装備していることが絶対条件です。

ところが、既存の小売業、商店街関係でみられる建物、施設、設備等のデザインを見ますと、上で述べたような「商業理論」を装備していない、トンデモなものが多すぎます。
まあ、小売業界自体が「商業理論」を装備していない中での受発注ですから無理もないといえばそれまでですが、それならそうとして“形態(デザイン)は機能(期待)に従う”となどというセリフは「死語」にしていただきたい。
だって、案件に期待されている抽象的要望を実現する実体をデザインするために必要な理論を持っていないのですからね。
それとも“イヤそんなことはない、ちゃんと装備している”と胸を張れますか?

 逆説的にいえば。
形態は機能に従う。
“私がデザインしたこの形は、まさに「機能を実現するにはこの形かあり得ない」というレベルのデザインだ、何故ならば「形態は機能に従う」という言葉に導かれてたどり着いたのがこのデザインなのだから”というデザイナーさんがいるかも知れませんね。
一部えらそーなデザイナーさんたちのえらそーな立ち居振る舞いを見ると“そうに違いない”を思わされたりします。

 以上、デザイナーはデザインに関するスキルはもちろん、受注した案件が機能を発揮する「領分」についてもしかるべき知識・理論を装備していないと本当にクライアントの期待に応えるデザインは出来ません。

 もちろん、デザイナーをプランナーに置きかえれば、プランナーさんの「有るべき姿」もまったく同じですから、該当する人は早く「商業理論」を装備してください。

“商業理論を装備していないプランナーに出る幕はない”
これが近未来の商店街・中心市街地活性化業界ですね。

 皆さんには、計画もハードも一度出来上がるとやり直しはきかない、商業系の理論・専門知識無しで受注するといった「身の程知らず」はなさらないよう、厳に警告しておきます。そういうビヘイビアが通用する時代では無いのです。

 理論の裏打ちのない「見直し後の計画」、もし見かけたらプランナーさんの実名入りで検討しますのでお覚悟ありたしW
Web上に公開するということは、「批判所望」っていうことですからね。

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